「押入れのちよ」 荻原浩
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押入れのちよ 著者:荻原 浩 |
荻原さんも気づけば10冊目なんですが、
10冊目にして、ようやく自分が荻原さんが苦手なのだと気づきました。
どこが?って、下品なところが。何食わぬ顔でわざと下品に書くところが。
下品な言葉を書けば、皆が笑ってくれるという考えは間違いじゃないかと。
「押入れのちよ」
五万円以下で、風呂付きの家。
失業保険で暮らしている恵太にとっては、その金額でさえも辛い。
最初は渋っていた不動産屋だったが、何やら古びた間取りを取り出した。
迷う余地なくその家に決め、入居してつかの間、
恵太は部屋で見知らぬ少女を見かけた。七五三のような格好で、
おかっぱ頭、少女は鍵をかけてもかけても入ってくる。
もしかして幽……恵太は頭をふり、少女に会話を試みる。
荻原さん、色々読んだけど、短編集はそう言えば初めてだった。
でも、個人的にはかなり微妙……。
勿論一つ一つのアイディアは荻原さんらしくていいと思う。
だけど、短編の書き方に不慣れなのか、苦手なのか、
「それがどうした」というようなラストが目に付く。
要すると、ストーリー構成が薄く、思いついた設定を、
ただ重厚にするために引き伸ばしている、という感じがするのだ。
例えると、濃度の薄い食塩水と言った感じだろうか。
中身はSSサイズなのに、枠は短編なので、スカスカな感じが漂う。
アイディアは悪くないし、どちらかと言えば下手な長編よりいいと思うが、
何とも賞賛しがたい内容であることに違いはない。
それと、下品=笑ってもらえる、と言うのは間違いだろう。
まぁ笑ってくれる人も半分はいるだろうが、
中には顔を歪めてる人がいることも考えてほしい。
この本の中には無数に糞尿の描写や男性の性的反応が書かれている。
そんなところよりも、感情表現に力を入れたらどうでしょうか、
とか、お節介ながらも発言しつつ、このへんで纏めておきます。
★★★☆☆*80
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