「助手席にて、グルグル・ダンスを踊って」 伊藤たかみ
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助手席にて、グルグル・ダンスを踊って (河出文庫) 著者:伊藤 たかみ |
うーん最近あまりいいものを読んでいない。おっと、失敬。
でもこの本もとてもじゃないが「面白い」とは言えない本だった。
うーん…これで賞が取れてしまうのかぁ。
時の流れなのか、それとも私と感性が違うのか。
僕の住む東区とその隣の西区では、
言っては何だが貧富の差というものがある。
僕が付き合い始めたのはそのみすぼらしい西区の
ミオという女の子だった。ミオは雑誌で表紙を飾ったこともある、
可愛い女の子で、けれど西区と言うだけで、少しの陰を持っている。
しかしそんなものは跳ね除けて、僕たちは赤いコンバーチブルに
乗って、青春を駆け抜ける。最高に熱い夏の話。
伊藤さんのデビュー作である。
何もなさ過ぎるのが、ある意味凄い小説だった。
いや、真面目な話、本当何もないのだ。
主人公はミオという可愛い女の子と付き合っていたり、
それから仲間とわいわいと騒いだり、
父親の愛人との改めて見ると奇妙な生活をしたり、
青春の夏のそんな日常が、何の変哲もなく書かれている。
何の変哲もなさ過ぎるから、面白いのかどうかさえも危ぶまれる。
ただ友達がああ言ってこうなった、
こうなるんじゃないだろうか、でもああなった…
みたいな主人公視点の状況説明が続くばかりで、
驚くべき事件もなく終結する。問題は主人公があまりにも
感傷に浸らないところにあるだろう。
その痛みをわざと隠すことによって、味を…
と考えられているのだろうか?それにしては隠されすぎていて、
むしろ楽観的な主人公に苛立ってくるという悪循環。
あぁ、伊藤さんも好きなんですけど、と言い訳をしておく。
地の文章だと言うのに「と言うんで」という話口調になっているのが
個人的にとても読みづらかった。「ので」は「ので」です。
「んで」ってなんですか、許せません。笑 と、そんなところで。
★★☆☆☆*65
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