【漫画】「I'll~アイル~ 13・14」 浅田弘幸
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I'll 〜アイル〜 14 (ジャンプコミックス) 著者:浅田 弘幸 |
I'llってアニメ化?もされてたんだなぁ、知らなかった。世の中知らない
ことばかり。知らないことであったけれども、この漫画も、読んでみたら
そこには、熱い作者の念が込められていて、読んでいなかったことを
申し訳なく思い、しかしそんなものは幾億もあるだろう。頭が堅い。
なんだか物語の中盤から7、8巻くらい?から菫のナレーションが
過去形になった時点で、「お、何かあるな」と『NANA』的なものを
受け取ったのだけれども、読んでいくうちにやっぱりな、と思った。
と言うことは、作者はこの7巻くらいの時から、この本の終焉を
考えていたんだろうなぁ、と考え少し切ないものを感じた。漫画は、
小説と違って連載期間が長い。でも読み終わるのは、小説よりも
格段に速く、しかも安い。割に合わない仕事だと思う。このアイルも
14巻で、9年もかかったそうだ。9年……幼稚園生が小学生になり、
中学校を卒業して高校生になれる年月である。作者は9年間、
ずっとバスケのことを考えていたんだろう。もしかしなくても、
自分自身がバスケをやっていた期間よりも長い時間、「バスケ」
という固有の何かに囚われなければならなかったかもしれない。
とか、わたしは漫画を読みながら哲学している。まったく頭の堅い
女だ。一つ忘れて欲しくないのは、この漫画を読むことによって、
救われた人間がたくさんいるということだ。連載が終わり、10年
近く経った今、わたしがこれを読んで、救われた気分になっている
のだから、「バスケ」という競技がこの世に存在する限り、きっと
読んだ誰かの心の中の、老化し燻っているところを熱く煮え返して
くれることだろう。漫画はどんな時も楽しいかもしれないが、
大人になって真剣に読むのもまた、いいかもしれない、と思ったり
した。なぜなら、漫画には「君が飽きれるくらい希望ばっかり」
のものしか、詰まっていないからだ。茜も飽きれるくらい希望
ばっかりで、飽きれかえって言葉も出なくて、でも、何だか明日
爽やかな1日を送れそうな、晴れやかな心を思い出させてくれた。
誰かを熱くさせる何かを創るのは死と隣り合わせだろう。
大変なのが目に見えている。小さい時、1日がとても長かった。
長くて長くて死にそうだった。でも今、1日が短くて死にそうだ。
こんな時、手軽に読める漫画はもってこいだろう。なぁ、そうだろう。
★★★★★*88
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