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2011年6月 1日 (水)

【映画】ブラック・スワン

20101224
会社帰りに、ナイトショー。いや、学校帰りに、ナイトショー。
昔はよくやっていたような気がして、懐かしいなぁ、とか
シャッターの折りているショッピングモールの中を歩いて帰った。
隣のOL二人組みが、無断で酒を持ち込んで観ていた。映画館で酒か……。

ニナの所属するバレエ団は、今期から斬新にアレンジしなおした古典
『白鳥の湖』をやることが決まっていた。そしてこの舞台から、今まで
プリマであったベスが引退し、新しいプリマが選ばれることになっていた。
白鳥の湖には白鳥と黒鳥が登場する。一人で二役演じなければならず、
とても技量のいる役立った。芸術監督トマスに「白鳥だけなら、
君を選ぶんだけどね……」とつぶやかれ、役に選ばれ損なったニナは、
トマスに抗議しに行く。果たして主役に抜擢されたニナだったが、
トマスに男女の関係を迫られることになった。また、今までのプリマ
であったベスがニナを罵った挙句、自殺未遂をした。「自分は黒鳥を
踊れるわ」と言ったニナだったが、自分に自信がなかった。また、
新しく来たリリーという魅力的な女も、役を横取りしそうなきになった。
黒鳥になるために、黒鳥になるために、黒鳥になるために……、と
ニナは自分を追いつめ始める。いつしか背中に見知らぬ傷が出来る。
気になって仕方がない。いつしか鏡の中の自分が動いているように見え……。

酒を映画館で飲むんだ!とカルチャーショックを受けた本日でした。
売店で酒って売っているんでしたっけ?いつも水しか買わないもので、
よくメニューを観たことがありませんでした。映画館で酒なんて、
小説を読みながら酒を飲むみたいで、(しかも映画館で高い金を
払って観ているわけで)そんなんで、いいんでしょうかね。とか、
他人事のように思いました。いや、他人事なので、騒いだり、
絡んできたりしない限り、どうでもよい問題なのですけれども。
と、そんな話はどうでもよいのですが、なんとも言いがたい映画、
でした。とてもいい映画である反面、読み取ろうとしない人には、
(読み取れない人には)大変冷たい映画でもあるだろうと思いました。
大勢の中でひとりだけプリマに選ばれると言うことが、とんでもなく
すごいことで、果てしなく熾烈な争いがある。という基本的なところ
から、知らない人にとっては説明不足のように思った。ふと思い出した
のだが、この間観たマイケル・ジャクソンの『THIS IS IT』の
オーディション映像は何も編集していないのに「ピリピリ感」が
あふれるように漂っていて、この映画でもそれがあったらよりニナ
の追い込まれる様子、が際立ったのではないか、と思う。また、
母親が必要にニナを猫可愛がりし、プリマにしようとするのも、
母親自身のプリマになれなかった怨念が圧し掛かっている、という
様子も、もっと早くから明るみに出ていたら、ニナが追い込まれている
様子がより伝わったと思う。また、男性に興味がない(?)ことが、
黒鳥になれない理由、のように、もはや単刀直入に描かれているが、
「母親が必要にニナを猫可愛がりするために、男性と付き合うという
こともない厳格な家庭にお上品に育ったため、もはや男性恐怖症ぎみ
であるニナが、恐怖症を乗り越え(? というか狂ってゆくが)
普通の女のように男を欲してみようとする」というちょっと
分かりづらい設定が、観ている観客のどれほどに伝わったのだろう?
と思った。「恋敵同士で男を取り合う怨念」なら簡単にわかりやすく
描けただろうに(誰でも想像しやすいから)、ニナは誰のことも
「欲してみる」には達せずに、「昔の自分の殺害・脱却」から、黒鳥
になる。こうしてゆっくり噛み砕かないと想像しづらく、観ている
観客にどれだけ伝わったのかしら、と思ったりした。
『白鳥の湖』の中の黒鳥とは、違う黒鳥、ということになる。
それもよかったのかしら、バレエ舞台演出と合っていたのかしら、と
一縷の疑問を残しつつも、ナタリー・ポートマンの迫真の演技は、
見る価値大だと思った。昔バレエで白鳥の湖を踊ったので、懐かしかった。
そして、帰ってから鏡を見るのが怖かった。笑

★★★★☆*86

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