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2011年1月15日 (土)

「身代わり」 西澤保彦

身代わり 身代わり

著者:西澤 保彦
販売元:幻冬舎
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西澤さんも久しぶり。3ヶ月くらいろくに読書ができなかったので、
久しぶりって思う作家ばかり。読み終わってから思い出したけど、
この本シリーズものだったんだなぁ、とか後の祭り。前の巻読んでると
面白いよ!、なフリが多々ありましたが、別に読んでなくてもまぁ大丈夫。

学校を休み引きこもり中だったソネヒロの快気を祝して、いつもの
メンバーで飲み会を開催した。ソネヒロもやはり回復した様子で、
祐輔の目には元気であるように見えた。一次会はお開きになり、
祐輔の自宅で二次会を開くことになったが、ソネヒロは用事があると
言いかけ帰路についた。二次会も滞りなく盛り上がり、二日酔いの次の日、
祐輔は衝撃的な事件を知る事になった。なんとソネヒロがジョギング中の
女性を襲った上に、女性が逃げた際体勢を崩し、自らに刃物を突き刺し
死亡したと言うのである。また、まったく別の場所で、自宅内で、
寝巻き姿の女子高生と、見回り中の警察官が絞め殺される事件が起きた。
祐輔は七瀬という顔見知りの女性刑事と共に、不可解な事件を解こうと
動き出すのだが……。

このもやもやっとした感じ、さすがだなぁ、と思う。明確な「謎」
というものがきっちりと存在し、それを突き止めようと向かってゆく
感じ。今回の一番のポイントは、女子高生と警察官の2人が殺された、
という事件。その事件で、2人殺されているのに、死亡推定時刻が、
4時間もずれているのである。犯人は4時間もの間何をしていたのか?
一度女子高生を殺したのちに、何か忘れ物を取りにでも帰ってきたのか?
それとも4時間もの間、そこに佇んでいたのか? 何のために?
分かりそうで分からない疑問が、とてもいい感じに物語を包んでいて、
面白さを増していた。あとはなんと言っても西澤さんはキャラクターの
個性が豊かであるところがいい。しょっぱなから6人もの大学生が
出てきて、わいわい話を始めるが、少し読み進めると、だんだんに
その人となりを立体的に映し出して、間違えることがなくなる。
某有栖川さんとは違うな、とか人の悪口をいうのはアレだけど。
少しくどいようなこの描写もたくさんの人が出てくる場面では、とても
いい効果があるのだなと実感した。一つ残念だったのは、「謎」の
回答が微妙だった点。イマイチ納得できないような。確かに「身代わり」
ではあるのだが、2人殺した理由が、「相手を説得するため」という、
なんとも「人情」的な展開になっていて、犯人がたまたまそう思った
からであって、イマイチ「謎」とはっきり言いきれるものでもなかった
ような……と思ったりした。あと、アジの南蛮漬けの謎も、頓挫。
本当、アジの南蛮漬けはどうしたの?笑 である。気になるわ。
ミステリは、やっぱり出尽くした感を否めないようなぁ、とか思う。
うーん、大変なカテゴリー。とかなんとか言いながら、すっ飛ばして
しまった前巻を読もうと思う。

★★★★☆*86

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