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2010年2月11日 (木)

「カラスの親指」 道尾秀介

カラスの親指 by rule of CROW’s thumb カラスの親指 by rule of CROW’s thumb

著者:道尾 秀介
販売元:講談社
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いや、もう笑い話なんですが、中盤までこの本東野圭吾の本かと思って
読んでいました。図書館で借りてきた本は即座にカバーをかけてしまう
ので、表紙が見えなくて、うっかり東野さんの本だと勘違いして
読んでいたのです。でもなーんか違うなぁと思い中表紙を見たら、「あ」

借金に苦しめられ、ヤクザの手により子どもを失った武沢竹夫は、
自分もまたヤクザとして働く事を余儀なくされた。しか恐喝をし
一人の女を自殺に追い込んだことにより心を痛めた武沢は、
カタギの世界から足を洗う事を決意した。復讐として、組を警察に
突き出し、連中は軒並み逮捕された。その結果世の中を捨て、詐欺師
として生きていく事を選んだ武沢だったが、彼らが出獄して追ってくる
ことに毎日怯えて生きていた。そんなとき同じような理由で
詐欺を繰り返していたテツさんと知り合う。二人でより強力な詐欺を
行い始めたが、ひょんなことから、武沢は自分が自殺に追い込んだ女の
子どもと再会してしまった。金に困り、家を追い出されそうだという
彼女をうちに来ないか、と誘うのだが……。

なんで今回はこんなに複雑なんだろう、東野さんなのに……と思って
読んでいたら、東野さんではありませんでした。笑うしかありません。
でも、前半はほぼ気づかずに読んでいたので、それだけ文章タッチが
似ているってことでしょう。でもなんだか東野さんのような整った物語
ではなく、なんとなく、ぐちゃっ、とした感じだったので、ん?と
思ったのです。なぜなら、と言い分けさせてもらうなら、道尾さん初、
でしたから、傾向がわからず。なるほど、これが噂の道尾さんですか、
という感じでした。雰囲気から行くと、奥田英朗と歌野晶午と東野圭吾
を全部足して3で割ったような感じ、ではないかと。あくまで個人的な
感想ですけれども。奥田さんよりはややミステリより、って感じですね。
下ネタを直接書くあたりが、東野さんより奥田さんって感じですね。
それでもって、話がぐちゃっとなってて、最後のほうにならないと
よく分からないのは歌野さんみたいで、最後にかけてメインキャスト
全員集合!な、感じが奥田さんっぽかったです。と、「何かに似てる」
感じ満載な本でした。ちょっと失礼かもしれませんが。
ネタバレしてしまうと、ストーリー的に、イルカワが起こした、
一大詐欺、みたいに終わっているけど、なんだかそれってやらなくても
いいんじゃないだろうか、と少し思える。なにせ武沢とは直接会った事
すらなかったのに、こうしたらきっと上手くいくはずだ、みたいな
感じでストーリーが進んでゆくわけで、そこがイマイチ納得できない
ような。もしも武沢がすごく性格の悪いやつだったりしたら、
こんな計画は成り立たないわけで、「終わりよければ全てよし」感が
漂っているのが、読み終わった後にもの足りない原因ではないかと
思う。しかし色々ぐちゃぐちゃしていたが面白かった。ということは、
もっとすっきりしたら、もっと面白いはずである。なんていうか、
読者が理解しやすい人物背景と描写が欲しいところではないか、と。

★★★☆☆*82

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