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2009年11月 1日 (日)

【映画】ウルトラミラクルラブストーリー

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観よう観よう、と思って見逃していたので、観れて本当によかった。
この映画は松山ケンイチがいないと成り立たない。
この年齢で、この役が出来る男がいるだろうか? いないのである。
ちょっと前だと山田孝之だったが、素朴な役はたぶん柄が違う。

水木陽人は人とはちょっと違う脳を持っている。
何度も教えられたはずの畑の世話や農薬の配分の仕方を忘れてしまうし、
次の日の予定をしっかり立てて眠らないと、やるべき事を変えてしまう。
町の変わり者として見られている。しかし陽気である陽人は、
子どもたちには人気があり、町の人から温かく見守られているのだった。
そんな時、陽人は新しくやってきた保育士に初めて恋をした。
そのストレートな性格から、直球なプロポーズを申し込むだが、
呆気なく断られてしまう。それでも何度も何度もアプローチを続けた。
ある日、土の中に埋まる遊びをしている際、農薬を頭から
かぶってしまった陽人は、嘔吐を繰り返すうち、
気分が爽快になる事を知り、農薬をたびたび浴びるようになった。
次第に陽気さを失ってゆく陽人だが……。

ネタバレ注意。恋を実らせるために自分を傷つけると言うこと。
それは痛々しい行為であり、そして基本的に相手によく思われる行為
では、ない。けれども、陽人は変わり者であるから、その「常識」は
通じず、マチコを手に入れたい一心で、農薬を浴び続ける。
ある意味ウルトラな直球であり、ある意味ミラクルな伝え方である。
その裏には、マチコが好きだった、都会人の男のようになるため、
農薬を浴びることで今のような田舎者の自分ではなくなろうと、
その陽気さを捨てるという行為を暗喩してある。というような、
何とも際どく暗い内容が含まれているのだが、それは松山ケンイチの、
完璧な演技でいろいろなものを補われていたと思う。明るくなりすぎず
暗くなりすぎず。頓珍漢で。この役は本当に大変だったろうと思う。
普通の男の子ではダメなのだ。少し狂った、素っ頓狂な人間でないと。
実はこの映画「ジャーマン+雨」と連続で観たのだが、
その成長に舌を巻いた。デビュー作の後、二作目に松山ケンイチと、
麻生久美子の抜擢である。期待されている証拠だよな、と思いつつ。
ジャーマン~の中にもあったのだが、横浜さんの言いたいことは
大体わかった気もする。何もない人間の、頑張りと葛藤かな。
ところで、これは最後のワンシーンがとても衝撃的な映画なのだが、
あれ、いらないよね、と思う。というかR15くらいにした方がいいと思う。
あれをハンカチ落としゲームのように使うのもどうかと思うし、
あのシーンもどうかと思う。確かにその熊が進化するのか?
みたいな意味があったんだろうが、何となくあぁ日本映画だね、
とか思ってしまった。なんていうかこう、最後のワンシーンで引っ張る
というか、何と言うか。ので、折角の映画が相当微妙だった。
松山ケンイチすごいなーこれから出る映画七本もあるよ……。
倒れないでほしいね。一番気になるのは『ノルウェイの森』だけど。

★★★☆☆*86

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