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2009年11月21日 (土)

【DVD】ゴッドファーザー

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これが観たかったのです。というわけで、ようやく観れました。
うちの近所にはレンタルショップがないので、名画座に行くしか
ありません。ちょっと不経済よね、と思いつつも、遠くで借りて、
遠くに返しにいく勇気がありません。図書館ですら大変なのにさ。

シチリアからアメリカに移住したドン・コルレオーネは、
マフィアファミリーの長として、ゴッドファーザーと呼ばれている。
友情を重んじ、一度約束をしたら、決して破ることはない。
友人の願いを叶えるためなら、立ちはだかる悪意には拳銃で立ち向かい、
大切にしているものを取り上げ必ず約束を取り付ける。
その徹底した行動から、ドンは周りの人々から恐れられていた。
そんな父親とその取り巻きたちを見て育ったマイケルは、
このような薄汚い世界を嫌っていた。ドンもそれを認め、マイケルを
大学に行かせ堅気の人間として社会に出てもらうつもりでいた。
しかし、そんな時敵対するマフィアファミリーから、ドンは暗殺
されてしまう。一命を取りとめたが危篤の状態である。このままでは
コルレオーネファミリーは全滅させられてしまうだろう。
弱った父を前に、マイケルは自らマフィアの道を歩み始める。

実家で観てきました。折角実家に帰ったのに、家に誰もいないって
どういうことでしょうね。一人でDVD観てただけなんですよ。3本も。
おかしくないですか……とか、無駄な不満はさておき。
やはり名画と呼ばれるだけのことはあった。観終わって大満足。
一番印象深かったのは、理不尽な出来事をありのまま描く、
という点であった。ゴッドファーザーと呼ばれる、マフィアの長は、
闇の世界で輝く存在である。しかし、その命は他の誰の命とも
変わらず、呆気なく小さいものである。そして、同じように弱り、
同じように死んでゆく運命である。その飾らない、言うならば、
全く格好よくない死が、この映画をいっそう輝かせていると思った。
また、ゴッドファーザーがただ一つ願っていた、息子を堅気として
社会的地位に就かせるという夢は叶うことはない。あんなにマフィアを
嫌っていた息子は、父親とその仲間を救うために、自ら濁った道を
選んでしまうのだから。例え自分の命が消えようとも、父親の
築いたコルレオーネという名を潰すことは出来ない。マイケルの
その奮い立つ思いと、拳銃をぶっ放し初めて人を殺す瞬間の緊張が、
まるで今を見ているように、感じることが出来た。そして、
今までのドンの部下たちが、「あぁゴッドファーザー」と傅きながら、
マイケルに忠誠を誓うシーンの後味は、最高に苦い。これこそ
曲げられぬ運命なのだと、思い知らされる瞬間であった。
この映画には誇張がなく、そして登場するのは無残な死ばかりである。
けれど、その内側には、譲れない何かが、そして愛情がある。
すぐにもう一度観たいとさえ思える、すごい映画だった。
あのシチリアの音楽が、頭から離れない。

★★★★★*95

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