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2009年8月17日 (月)

「仔羊たちの聖夜」 西澤保彦

仔羊たちの聖夜 (カドカワ・エンタテインメント) 仔羊たちの聖夜 (カドカワ・エンタテインメント)

著者:西澤 保彦
販売元:角川書店
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何とも押し付けがましい小説。まぁ詳しくは感想で書きますが。
西澤さん楽しいんだけど、この本は「ん?」と疑問符が浮かんだ。
まぁ、好みなど、結局は好き嫌いなんだろう、と思いながらも、
気の合う合わないは、小説を1冊読めば分かると思う。

一年前のクリスマス――今ではお馴染みのメンバーと出会う
きっかけとなったその日、五人はとある事件に遭遇していた。
タック、タカチ、ボアン先輩、ウサコ、ヤマト……
居酒屋を出てぞろぞろコンビニエンスストアに寄り、
帰ろうという時、一人の女性が十二階建てのマンションから、
飛び降りたのだった。彼女は自殺したのだろうか? はたまた、
何か事件に巻き込まれたのだろうか? 真相は分からなかったが、
十二階の踊り場に、彼女のコートと靴が置かれていたことから、
事件は自殺として処理されていた。しかしタカチは、
彼女の傍に残されていたクリスマスプレゼントの包みを疑問に思い、
プレゼントの貰い主を探し始める。

何とも押し付けがましい小説だった。何せ内容が、押し付けがましい
父親や祖母といった人間のせいで、一人の人間が自殺する、
という話なのだから。けれども、それだけなら、「ありえそう」
と納得するところなのだが、西澤さん残念ながら話がくどい。
なぜ、押し付けがましいのか、から始まり、押し付けがましい度合い、
押し付けがましい親の醜さ、押し付けがましい親の成れの果て、
などなど、事件そっちのけで押し付けがましさを物語の7割説明。
最近はそんな親が増えていると嘆いている。読者はそのくどさに
嘆きたいところだ。西澤さんのくどさは好きな方なんだけど、
今回に限っては、「押し付けがましさ」という、なんというか、
個人的価値観みたいなものを強烈に醸し出した内容だったので、
それが無理やり、「だからそういう人って嫌よね」と、
同意を求められているような感じになっており、閉口した。
「押し付けがましい」という度合いは、やはり個人的な価値観であり、
西澤さん自身と、読者との間でも、価値観の差は生まれるものである。
しかし、西澤さんが好きな理由が思い当たった。
社会派小説だから。そう、思い返せば、宮部さんも横山さんも、
好きな作家は社会派ではないか、と思い当たり。
で、そう結局は好き嫌い、という話ですが、やっぱり好きなのです。

★★★☆☆*78

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