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2009年8月 2日 (日)

「ベロニカは死ぬことにした」 パウロコエーリョ

ベロニカは死ぬことにした (角川文庫) ベロニカは死ぬことにした (角川文庫)

著者:パウロ コエーリョ
販売元:角川書店
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(訳:江口研一)
この本、本屋で買おうと思っていたのですが、買わなくて良かったです。
大変読み終わるのに苦労しまして、えぇ、これが終る前に、
3,4冊読み終えてしまいましたからね……うーん、タイトルにも惹かれるし、
内容も悪くないはずなのに、怖ろしく詰まらない理由は……。

ベロニカは死ぬことにした。特に何があったわけでもないのだが、
毎日がだらだらと続くだけの自分の人生に嫌気が差したのだ。
睡眠薬を多めに飲み、さぁ、これで最後なのだと目を瞑った。
しかし、数日後ベロニカは目を覚ました。目が覚める……そう、
死ぬ事ができず、生きながらえてしまったのだった。
横になったそこは、狂人ばかりが収容される施設。
周りにいる人たちは、意味不明な言葉を話し、誰もベロニカを
理解しようとはしてくれない。おまけに、寿命があとわずかだと言う。
最後を宣告され、それが差し迫ることにより、怒りと不安をベロニカは……。

大変つまらない理由は、翻訳がいけないからだろう。
あなた日本人ですか?、と真剣に質問したくなるほど、
よくわからない日本語訳が多々ある。英語のあまり得意でない私でさえ、
「え?この文章本当はWhichとかWhoで繋がってるでしょ」ってわかる文が、
わざわざ切り離されていて、意味がごちゃごちゃになっていたり、
1ページに複数者に対する「彼女」と言う訳が出てきて、これでもか
というほど不親切な状態だった。まったく原作が可哀想だ。
と、訳についてはその辺にしておくとして。
物語は、死ぬことにした、という原因があまり上手く描けていなかった。
もっと、「ベロニカは真面目すぎるほどだった」とか、
そういうエピソードを入れたら、ぐっと引き立っただろうに。
よく分からないけどイライラした、とか、他の患者の様子などが、
やけに多く書かれていてどうも視点がずれているようにも感じた。
最後、もう死ぬかも知れない、死ぬかも知れない、
と思いながら、毎日を貴重に感じて過ごせるのはとても幸せだろうと、
考える事が出来た。で、このよいラストを引き立てるため、
翻訳はじめ、その他、ベロニカの生涯をもっと丁寧に書いて欲しかった。
この翻訳さんの本はもう読まないと思う、という意味の★で。
原文で読んでみたいものです。絶対原文の方がいい。

★☆☆☆☆*--

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