「眠りの森」 東野圭吾
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眠りの森 (講談社文庫) 著者:東野 圭吾 |
何か読もうかなーと思うと、つい東野さんを手に取っている気がする。
今回の話は、バレエの話。東野圭吾とバレエとは、かなりかけ離れて
いる気がしたけど、自然な感じでその点においては違和感がなかった。
それってある意味すごいよねーきっとバレエやったことないだろうに。
ある小さなバレエ団の事務所で殺人事件が起きた。
窓から入ってきたと思しき男が鈍器のようなもので殴られていた。
そしてその傍らには、一人のプリマが気を失って倒れていた。
彼女の同僚・浅岡未緒らは、それらは正当防衛だと主張した。
突然侵入してしてきた男に驚いただけだ、きっとすぐに釈放されるだろう。
しかし、プリマが一人かけたバレエ団は、次第に調和を崩していった。
みんなで舞台を何とかしなくてはならない。躍起になって
リハーサルを進める中、新たな被害者が出てしまった。
先ほどまで舞台を指導していたはずのコーチが、死んでいた。
犯人と恋に落ちちゃうシリーズ、と題してもいいでしょうか。
事件や謎解きはとても面白いのだが、東野さんは、そんなパターンの
小説が多いので(最近だと「聖女の救済」もそうだった)、
何となくどっかで見たことのある心理描写、と思わなくもなかった。
舞台はバレエ劇団。実は私は昔バレエをやっていたのだが、
そんな雰囲気を上手く描けていて、凄いなぁと単純に感心した。
自分の知らないものを知っている人に説明するのは恥ずかしいものだ。
きちんと理解してから書かないと、笑われることになる。
けれども、この本はそんな疑念すら抱かないほどスムーズに読めた。
一つ残念だったのは、事件の内容がいきなり海外に飛ぶことだ。
どうして海外に飛ぶとこんなに物語はつまらなくなるんでしょうね。
いや、何も東野さんに限ったことじゃないんだけど。
きっと海外で起きた事件は、日本では裁けないからじゃないかな。
よくわからないけど、海外で……と出てくるだけで、
私はとてもつまらない気分になるのだった。
うーん自分がグローバルじゃないからだけかもしれないが。
ラストは犯人が中盤から分かりきっているので、
思っていた通りに進んでいくのだが、恋に落ちる心理描写の上手さと、
人間味が上手く描けていて、楽しむことが出来た。
システマチックに処理できない心、みたいな。
本当はこうしなきゃいけないのに、理性が働かない、見たいな衝動が。
だから、例えば、他に類がない恋ある事件だったら、よかったのにと。
東野さんは本がたくさんあるので、似ているのが残念だと、
そういうこと。それ以外は楽しかった。アマゾンのこの本評価高いですしね。
★★★☆☆*85
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