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2008年11月 1日 (土)

「人形式モナリザ」 森博嗣

人形式モナリザ (講談社ノベルス) 人形式モナリザ (講談社ノベルス)

著者:森 博嗣
販売元:講談社
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うーん、このシリーズ微妙。いや、ちゃんと分かりましたよ、
トリックも、おありになっている最後の一行についても。
でも何だかなー魅力に欠けるというか、うーん。
もっとシンプルにすれば、話が引き立つのにな、と。

練無の友人のつてにより、夏休みを避暑地のペンションで
過ごすことになった保呂草たちは、近所の私設博物館、
「人形の館」を見学していた。中にはたくさんの人形が飾られ、
またホールでは乙女文楽と言われる、人形劇が行われていた。
大勢の観客を前に、繰り広げられる人形劇……
しかし突然人形を操っていた演者が倒れ、辺りは騒然となった。
必死に館内を封鎖する保呂草たちだったが、
けれども、悲劇はそれだけではなかった。舞台櫓で
黒子として演じていた老婆が何者かに殺されていたのである。
櫓に登るルートは一つ。一体誰が彼女を殺したのか。

まず、事件と問題提起が遠いので、何だか肩透かしを食らった
気分になると言うのが第一。そして保呂草さんまたですか、
という微妙に納得がいかない結末。いや、わかりましたよ、
最後の一行のお義母様。そうか、これがモナリザね、と。
でも、それ以前に何だか今回は設定や推理に余分なものが多く、
つまらなかったと言うのが原因であるように思う。
一つ目に別に泊まるのペンションじゃなくてもいいのではないかと。
ペンションに泊まっている人は一人も出てこないのに、
いちいち「客には会わなかった」などの言い訳文があり、わざとらしい。
二つ目に林の愛人七夏はの存在意義がしつこい。
物語り全体の解決ヒントになっているのか、と思いきや、
女の葛藤が目立ち、話が逸れているように思う。
三つ目は前回もそうだけど、主要キャラクターが四人いるという、
入り組みと、雑然とした物語の運び。四人もいるのだから、
個性をはっきりさせるか、もしくは各本の中で、主人公格の人物を一人
決めるかして進めればまだすっきりするだろうに、
誰が主だかわからない状態で進んでいく上に、一番信用を読者に
持たせ掛けている保呂草が、今回もまた最後でひっくり返してくれる
ので、何が何だか正直よく分からない。何が言いたかったんですか、
みたいな。殺人事件と、その保呂草の事件があまりに離れていて、
一緒にする意味がよく分からないと言ったところ。
だって別に殺さなくても盗み出せるでしょうに、と。
うーん。S&Mの方が楽しいかもしれない。疲れるんですよねぇ、
いかんせん登場人物が多いので、それだけで。
それだけで、トリックの質が落ちてしまっているようにも
思えてしまうんですよね。素人意見ですが。

★★★☆☆*78

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