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2008年10月12日 (日)

【映画】容疑者Xの献身

20080810
観る気は全く、と言っていいほどなかったのですが、
実家に帰ろうとした所「今日は映画を観る日なんだ」と父が言うので、
半ば強制的に映画館に同伴しました。よくよく考えてみると、
うちの家族は、結構昔からよく映画を観る家族だと思う。

靖子は元夫である富樫の事を絞殺してしまった。
金をせびりに来る恐怖から必死に逃げていたのに、
富樫はまたもや居場所を発見し、靖子の前に現れたのだった。
怯える娘も気がかりであったから、娘が富樫に手を挙げた瞬間、
靖子の恐怖心は殺意に変わった。
今殺さなければ、私たちは一生付きまとわれるに決まっている……。
しかし、動かなくなった富樫の姿を見て、靖子は絶望感を覚えた。
自首をするしかない。娘のことを案じつつそう思い始めたとき、
玄関のチャイムが鳴った。鳴り止まぬ鼓動を抑えつつ、
靖子が出ると、そこには石神という隣人が立っていた。
「僕に出来ることがあったら言ってください」

何だか観る前から嫌な噂を聞いていたので、これは多分観ないな、
と決めていたのですが、上記の都合により観ることになりました。
しかし、予想以上に良かった気がします。
ドラマも私も数回観ていたのですが、ドラマのファンである父は
「柴咲コウの出番が少なかった。福山雅治の計算式を観れなかった」
とちょっと煮え切らない様子でしたが、小説ファンである私としては、
なかなか忠実に映像化してくれた作品だと思いました。
しかし、まぁあの雪山はいらない……と、ネタバレになるので、
この辺にしておきますが、推理解決の部分まではとてもいい感じです。
子役の子もしっかりしているし、脇役もドラマで慣れているから、
かなりマッチしている。サブ主役は堤真一であるから文句なし。
なので役者陣は完璧であった、と言って問題はない。
唯一つ文句があるとするならば、最後の湯川が真実を語るシーン。
何故刑務所内になってしまったのか? 究極の謎である。
この真実は、本人に語られるべきなのではなくて、
やはり靖子に語られるべきなのである。そして期待すべきは、
靖子が弁当屋の前で泣き崩れるシーン。それがなぜ
設定されなかったのか、とても疑問である。だってせっかく
松雪泰子なんだからさぁ、いい演技してくれると思うのに。
と言うわけで、最後の最後でぶち壊してしまい、
ほんの少し残念な物語になっていますが、ドラマ性を抑えて、
原作「容疑者Xの献身」に忠実に作られたこの作品は、
賞賛されるべきものだと思いました。深い、愛。
東野さんが伝えたかったその思いを、
この映画で感じることの出来る人間が増えたらそれでいいと思う。

★★★★☆*87

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コメント

あら,るいさんは観る気なかったのね。
お父さんに誘われてよかったね~\(^o^)/

>深い、愛。
東野さんが伝えたかったその思いを、
この映画で感じることの出来る人間が増えたらそれでいいと思う

うんうん。深くて,だけど稚拙な愛。
その辺がよく表現されていたと思います\(^o^)/

投稿: そら | 2008年10月24日 (金) 16:10

>そらさん

そうなんですよ、何だか雪山が~とか、設定が違う~とか、
友人が文句を言っていたので、「これはいつものあれかな」と
つまらないパターンを思い浮かべていました。
でも、この映画はまぁ、観て良かったです^^*

東野さんの深い愛は素敵でした。
愛してるから殺すという歪んだ思いよりも、
愛しているから陰になる覚悟が、深く貫かれていたと思います。
裏を返せば、とても稚拙なんですけどね、本当。
石神が死にたかった理由がもっと描かれると良かったですけどね。
まぁ原作もってことになりますが、そんな事をしたら、
白夜行もびっくりのページ数になりそうなので、
このへんで丁度いいかな。笑

福山パワー恐るべし。好きな男ランキングで、
いつも上位にいますもんねぇ。

投稿: るい | 2008年10月24日 (金) 16:40

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» 容疑者Xの献身 [Akira's VOICE]
献身る(まもる)   [続きを読む]

受信: 2008年10月17日 (金) 14:46

» 容疑者Xの献身 [Movie] [miyukichin’mu*me*mo*]
 昨年ドラマが好評だったらしい「ガリレオ」シリーズの映画化、  「容疑者Xの献身」の試写会に行ってきました{/onpu/}    (大阪で唯一の試写会らしく、競争率も高かったみたいです。   当選して誘ってくれた友人に感謝{/s1_spr_sakura/})    原作は、東野圭吾さんの待望の直木賞受賞作。  原作がよかったので、期待半分、不安半分、て感じでした。  あ、ドラマは見たり見なかったりで、  正直あんましハマってませんでした{/face_ase2/}    で、映画ですが・・・。  ... [続きを読む]

受信: 2010年3月16日 (火) 20:04

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