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2008年10月16日 (木)

「黒猫の三角」 森博嗣

黒猫の三角―Delta in the Darkness (講談社文庫) 黒猫の三角―Delta in the Darkness (講談社文庫)

著者:森 博嗣
販売元:講談社
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初っ端から禁じ手。シリーズ第一巻ですが、ちょっと魅力に欠けました。
これなら、S&Mシリーズの方が私は好きです。
今回は主人公が探偵もの。まぁ王道中の王道ですね。
それにしても森さんは密室が好きだな。まぁミステリの永遠のテーマか。

探偵である保呂草潤平のところに、久々の依頼があった。
四年前から続く連続殺人のターゲットに、選ばれたようだ、
という女性の身辺護衛依頼である。同じアパートに住む友人を引き連れ
見張りを張り切る保呂草であったが、結局依頼者は殺されてしまった。
しかもそれは密室殺人事件であり、犯行の手口も連続殺人と
全く同じであった。推理から、犯人はパーティに来ていた
メンバーであることが色濃くなってくる。果たして保呂草は
犯人を突き止め、新たな殺人を食い止めることが出来るのか。

あらすじを書いていて、馬鹿らしくなってきました。
と、言うのも、上に書きましたが「禁じ手」の物語だからです。
何が禁じ手かって? それを今から話しますが、
相当なネタバレなので、気になる方は下を読まないで下さい。
そもそも、主人公が犯人、はやってはいけないミステリベスト3
位には入ると私は思うのですが、どうでしょうか。
まぁこの小説では、巧に「主人公ではない」とフィルターがけ
されていますが、シリーズものだとしたら、
第一巻でしか許されない、重度の禁じ手だと私は思いました。
だって秘密が明かされたときの脱力感が虚しすぎる。
頑張って推理して読んでいたと言うのに、主人公(語り手)が
嘘をついてました、ごめんなさい。と、終わるのである。
許せない。笑 と言うわけで、何だか面白さをとてもマイナスに
してくれる微妙な設定だったといっていいだろう。
それと、もう一つ気になるのは、キャラクターが多すぎて覚えられない
ことである。S&Mシリーズは犀川と、萌絵がツートップだったので、
2人の会話を主に楽しめばいいわけだが、このシリーズは、
主要キャラが4人+その夫の刑事、という具合に、視点が5個もあるため、
いまいち読むのが疲れる。オマケに主人公が犯人。
ね、ちょっと頂けないでしょう。と、まぁ楽しいは楽しいので、
文句はこれくらいにしておきますが、S&Mシリーズは学校もので、
こちらは探偵もの、と書き分けられていて、面白いと思います。

★★★☆☆*80

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