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2008年10月 2日 (木)

「震度0」 横山秀夫

震度0 震度0

著者:横山 秀夫
販売元:朝日新聞社
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これ怒られるんじゃないのかなぁ…とか、思いながら読みました。
誰にって?いや、神戸の人に。あんまり大きな事件が起きたので、
情報が錯綜してしまって、本当は簡単だった事件の証拠さえも、
おざなりになってしまう、ということらしいのだが、何とも。

ある日、N県警本部警務課長の不破が突然姿を消した。
出勤してこないのはおろか、その妻さえもが彼の消息を知らなかった。
そんな時、あの事件が起きてしまった。戦後最大級とも劣らない、
阪神淡路大震災である。あまりの被害の大きさに、情報は錯綜し始めた。
時間を経過するにつれ、鰻上りに増えてゆく死者数は、
テレビ越しで見ている人間さえもを震撼させる力を持っていた。
こんなときに不破は何をやっているんだ? まさか死んだのか?
不安が過ぎる中、懸命の捜索が始まった。

そもそもの話、話の中盤で主要人物の心理描写で
「何千何万人死のうと、遠いところにいる自分たちには関係ない」
みたいな事を言い出すのですが、それってどうよ?と疑問が湧き、
素直に読めなくなった。あれこの本のタイトルなんだっけ?みたいな。
地震とは関係がない、と言いながら、あまりにも大きな事件では、
色んな情報が飛び交ってしまい簡単なことも解決できない、
そんな様子が「震度0」と言っている。失礼極まりないと思う。
とか、思った。もしこの地震が架空のものだったとしたら、
(それは日本が地震大国ではない事も想定の上で)
かなりパラレルで絶賛される本だろう。要するに「日本沈没」、
みたいな状況(ちょっと行きすぎだけど)の中、
主人公は一人の人物をまめまめしく探す、のような。
でも、この本は明らかに阪神淡路大震災が舞台なのだ。
それを考えると、どうしようもなく被害者を労わらない本だよね、
とか嫌な感情が先に来てしまうのだった。不謹慎と言うやつ。
その他、この本は誰が主人公なのかイマイチよくわからなかった。
主に三人ぐらいの視点でぐるぐる回るので、
誰にも感情移入できずに読了。主をころころ変える
利点は何なのだろうか、と疑問に思った小説だった。
あとは、捜査の杜撰さ?「妻の話を聞いてみなくては」という感じの
ところがあって、奥さんも推理参戦ですか?と、若干しらける。
折角警察内部の面白みを書けるのだから、いろいろ、
よく考えて書いて欲しいよ、もったいないよ、と思ったのでした。

★★☆☆☆*74

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