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2008年9月19日 (金)

「深追い」 横山秀夫

深追い (新潮文庫 よ 28-1) 深追い (新潮文庫 よ 28-1)

著者:横山 秀夫
販売元:新潮社
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本当に久しぶり横山さんを読んだ。このかたっくるしい感じ、大好き。
横山さんが書くと何で全部事件は事件らしく見えるんだろうと、
毎度不思議でなりません。この本は短編集ですが、今までの
短編集の中では一番いいかもしれない。

「人ごと」
ある日とある交番の前で粗末な財布が拾われた。
中には少しの小銭と、フラワーショップの会員証が入っている。
「草花博士」と呼ばれる西脇はそれを見て、
確かそのフラワーショップでは、会員名を記録していることを
思い出したのだった。粗末な財布から、貧乏で哀れな老人を
連想した西脇は興味を持ち店を尋ねてみることにした。
財布の持ち主は多々良という老人。けれども多々良は裕福な男だった。

財布だけで貧乏な老人と判断するのかよく分かりませんでしたが、
この話はラストがとてもよかったです。
こんな老人がなぜ高層マンションに住むことにしたのか、
その理由が、花とかけられて、娘たちを見守るためなのだ、
と知れたとき、それを全然予想していなかったからか、
とても心にしみたのだった。けれども、やっぱり
なぜ多々良は財布を落としてまで警察に自分を知らせたかったのか。
もしくは、もしも花好きな人に拾ってもらえなかったらどうするのか、
等々、微妙にこじ付けがましいところはあるのだが。
それを差し引いても、今回は読んでよかったかもと思った。
その他は、警察内部のバツの悪い話、と言う感じ。
だけどそれが悪いのではなくて、警察内部にいながら、
その「悪」に気づき、これじゃいけない、と決意して、
自ら足を踏み外してみる、という感じ。悪くないです。
個人的には横山さんの本は、長編の方が好きなんですけどね。
私はやっぱりミステリが好きなようです。
最近あんまりいい本に巡り合っていないのだけど、
だれか、どうぞお薦めを…と言いつつ、私に読ませると
ひどいこと書きますからね、すみません。
でもちゃんとしっかり読んでいるんですけども。

★★★★☆*88

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