« 6/13つばき@長野LIVE HOUSE J | トップページ | 「風の影 上」 カルロス・ルイス・サフォン »

2008年6月15日 (日)

「人質カノン」 宮部みゆき

人質カノン (文春文庫) 人質カノン (文春文庫)

著者:宮部 みゆき
販売元:文藝春秋
Amazon.co.jpで詳細を確認する


図書館でレンタル落ちした本を沢山貰ってきたのですが、
この本はその中の一つ。出来たら『模倣犯』でももう一度
読みたかったので欲しかったのですが、なかったんですよねぇ。
宮部さんの本は他にも四冊ほど貰いました。この本はでも……。

『人質カノン』
逸子はふらりと立ち寄ったいつものコンビニエンスストアで、
強盗と遭遇した。覆面を被り、片手に拳銃を持ったその犯人は、
逸子たちを拘束した。アルバイトの店員に、小学生の男の子に、
酔っ払いのサラリーマン、それから逸子。
促されるがままになる四人だったが、犯人が店を施錠し始めたとき、
彼が玩具を床に落としたところを目撃したのだった。
赤ん坊をあやすときに使うような、ガラガラと音が鳴る道具……。
それは落ちたのではなく、わざと落としたように見えた。
一体何のためにそんな事をしたのか、逸子は事件後に考え始める。

まぁ、あまり期待はしていなかったのだけど…、と前置きしておく。
個人的に、ではありますが、宮部さんは長編や連続短編の方が、
面白い気がする。短い所に凝縮するって言うよりも、
いかにたくみに現実や事件経過を描くことに長けているような
気がするのだ。というわけで、この本はそんなに面白くなかった。
もしかしたら、もう少し前に読んでいたら、なるほど、と思った
のかもしれないのだけど、以前に読んだ『返事はいらない』みたいな、
ちょっと古臭い感じのする話が多かった、と言うのが一つ。
それを一番に感じたのは表題作『人質カノン』である。
強盗に遭遇した女の話であり、事件後になぜ犯人をすぐに特定
出来なかったのか、という疑問と向き合う話である。
結局のところ、コンビニという空間は、スーパーなどとは違い、
極力他人同士の接触を避けるような、排他的なところである、
と纏めている。近代化につれ、機械的な店が増えることは、
こういった強盗などにつけいれられやすく、
また人々の協力がないとか、人を認識するという行動をしないから
解決が遅れることになるだろう、それは残念なことだ、と言っている。
言いたいことはとても分かるし、納得もするのだが、
もう少し突っ込んだ話にしてほしかったなぁ、とか、
更なる事件性があったらなぁ、とか、ないものをねだりたくなる、
少し物寂しい感じの話が多かった。
私は『本所深川ふしぎ草紙』の続編が読みたいのだけど…でないかなぁ。

★★☆☆☆*77

|

« 6/13つばき@長野LIVE HOUSE J | トップページ | 「風の影 上」 カルロス・ルイス・サフォン »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/126354/21683853

この記事へのトラックバック一覧です: 「人質カノン」 宮部みゆき:

« 6/13つばき@長野LIVE HOUSE J | トップページ | 「風の影 上」 カルロス・ルイス・サフォン »