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2008年6月24日 (火)

「花の下にて春死なむ」 北森鴻

花の下にて春死なむ (講談社文庫) 花の下にて春死なむ (講談社文庫)

著者:北森 鴻
販売元:講談社
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いつも行きつけている本屋さんに並んでいたので、買ってみた本。
その本屋は私と相性がいいので、そこでお薦めされていると、
大抵の本は満足して読み終わる。しかしこの本はデビュー作を
買ってしまったからか、なんだか微妙だったようにも。

「花の下にて春死なむ」
ある日無名の俳人が孤独死をとげた。
その窓辺には桜の花と、俳句の綴られたノートが一冊。
偶然にもそれを手にした飯島七緒は、
いつものように行きつけのバー「香菜里屋」へと向かった。
孤独死……それだけで疑惑と虚しさが過ぎる。
そんな思いばかりを考えていた七緒だったが「香菜里屋」のマスター
である工藤との話で、段々と俳人の死を解き明かしてゆく。

この本は途中でも書かれているけれど、
事実のない単なる言葉遊びである。死人となった喋らぬ人間や、
会ったことさえない人間のことを、実はあぁだったのだろう、
あの人はこう言っていたから、などと不確かな情報から、
だんだんにある一定の方向へと結論付けてゆく話だ。
その頼りになっているのが、「香菜里屋」というバーのマスター
工藤であるのだが、その結論付けがかなり独断が占めているように思え
私的にどうにも納得がいかない、これでいいのか?という話が多かった。
もしもそこに事実が存在して(作者の中では存在しているのかも
しれないが)そこに結論付けるならまだしも、
「とは言ってみたものの、事実は誰にも分かりません」みたいな
終わり方をするので、読み終わったあとの脱力感がなんともいえない。
それと、私があまりバーに行かないというのもあるのが、
工藤の人物像がさっぱり描けない。連続短編なので、
最後まで行けば全体像が見えるか知らん、と思ったのに、
結局どのへんが魅力なのだろうと、悩んだまま読み終わってしまった。
きっと北森さんはミステリのほうがいいな、と思いつつ。
推理についての読者の引き込みはピカ一である。
まぁ、事実と結論があってこその、という意見を含ませておきますが。
他の本も後で読んでみようと思います。

★★★☆☆*86

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