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2008年4月28日 (月)

「モモ」 ミヒャエル・エンデ

モモ (岩波少年文庫(127)) モモ (岩波少年文庫(127))

著者:ミヒャエル・エンデ
販売元:岩波書店
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この本は昔から有名であるし、たぶん三回目くらいだと思う。
けれど毎度読んだ内容を覚えていないのは、
私と相性が悪いのか、ひらがなが多すぎるのか、印象が薄いのか…
私はおそらく「印象が薄い」のだと思うのです。理由は下記参照

とある時代のとある場所にモモと言う少女がいた。
円形劇場の廃墟に住むモモは両親がおらず、
みすぼらしい格好をしていたが、人の話を聞くのが上手かった。
彼女の元には、毎日たくさんの住人がやってきては、
モモに色々な話を聞いて貰い、笑顔が溢れている。
しかし、ある時街には灰色の男たちが溢れ始めた。
時間銀行を名乗る彼らは、時間の節約を促し、
おかげで街中はせかせかゆとりのない生活に追われるようになった。
何の楽しみもない効率だけを考えた世の中…果たしてこのままで
いいはずがない。モモは灰色の男たちから街を救おうとする。

で、「印象が薄い」理由ですが、簡単に言ってしまえば
私は自分の時間を盗まれていないと思っているからです。
もしくは、盗まれていることに気づいているからです。
だからこの本を読んで「そうだよねゆとりを忘れちゃいけないよ」
と考えさせられる前に、私はどうも自分自身の中で
常にそう思っている節があるのです。
私は昔から本を読むのが好きでした。
周りの皆が漫画を読んでいようとも、外で遊んでいようとも、
図書室に引きこもっているような変わり者でした。
と言うのも、本が大好きでしたから、死ぬまでの間に、
自分は一体何冊の本が読めるんだろう、と中学生のとき思ってました。
そんな静かな生きがいを持っていた私は、時間に追われながらも、
しっかりと自分のゆとり(読書時間)を確保し、
生活していたように思うのです。ですから、この本を読んでも、
「何当たり前のこといってるの」とおもうわけです。
確かに、このせかせかした世の中に呼びかけるのは、
とっても重要なことだと思います。
全てが自動化されりゃいい、そんな時代は望んでいませんし、
望むべきではないと思います。私は旧式な人間なので、
ほぼすべてアナログのものが好きです。散歩が好きです。
まぁそう言った意味で、「とてもいい本」であることに、
何ら違いはありません。是非幼い頃に読んで欲しい本の一つですね。
一つ気になるのは、途中で語りの視線が変わることです。
最初は街の人間目線で始まるのですが、
いつの間にかモモ目線で語られ始めます。とても巧妙なので、
気にならない人は気にならないと思いますが……。
むしろ童話に多い感じになっていますね。ただ後半やたら
モモの感情が描写に含まれるため若干の違和感があるのです。
まぁそんなところで。ひらがなが多くて大変でした。

★★★☆☆*87

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