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2008年3月26日 (水)

【映画】潜水服は蝶の夢を見る

080327
非常に判断に悩む映画だった。果たしてどこまでが原作で、
どこまでが監督(というか脚本家)の脚色なのか、
かなり判断が曖昧なのである。もしも、この話全てが、
原作なのだとしたら、拍手喝さいを送っていいところなのだが。

「ELLE」の雑誌編集者だったドミニクは、
突然の脳梗塞で全身が付随になった。
動かすことが出来るのは左目の瞼のみしかなく、
話すことはおろか、意思を伝えることさえ出来ない。
一時は死を望んだドミニクだったが、自分には、瞬きと、
それから記憶と想像力が残されていることに気づき、
自ら本を出版することを決意した。
瞬きを読み取ると言う病理士の根気強い作業の末、
彼は潜水服を着、蝶に出会った夢を描いた。

これの凄いところは、実話である、という点である。
映像は評価がよいように確かに綺麗だった。
映画はほとんどがドミニク自身の視点で進んでゆく。
残された左目だけで捉える映像と言うのは、
視野が狭くとても見づらい。
しかしここから見える景色・風景・人などの全ては、
なぜかとても心に響くのである。
まるで一つをも逃さぬよう追いかけるように捕らえるその映像は、
情緒的で、けれど現実を克明に伝えてくるのだった。
そういう点で、この映画はとても素晴らしかった。
だが、一つ気になったのは、この映画のどこまでが、
ドミニクが書いた「潜水服は蝶の夢を見る」なのだろうか、という事。
映画の中に、その本を紡ぎ出すシーンが出てくるのだが、
それ以外の部分は、もしや監督(もしくは脚本家)の脚色なのだろうか
と思え、何だか少し残念な気がしたのだった。
この映画はドミニクだけではなく、客観的な視線が混ざっている。
まぁそれは私が瞬きで書いたと言うドミニクのその本を、
純粋に読んでみたいという願望の方が強かった、
というだけかもしれないのだが。
でもやっぱり原作と同じ「潜水服は蝶の夢を見る」というタイトルで、
映像化するのなら、文章をそのまま映像化して欲しいな。
と、言いつつ、原作を読んでいないので、読んでみようと思います。

★★★☆☆*87

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