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2008年1月23日 (水)

「死者のための音楽」 山白朝子

山白朝子短篇集 死者のための音楽 (幽ブックス) 山白朝子短篇集 死者のための音楽 (幽ブックス)

著者:山白 朝子
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これはとある大物作家が偽名でデビューしたらしい…との噂。
え?誰かって?気になる方は、この本がどのカテゴリーに入っているか、
どうぞ確認してくださいませ。……というか、何で名前を変える必要が
あったのだろうか。そもそも本当にこの人なのか?

「井戸を下りる」
私の父は、高利貸しをしていて、相当なあこぎなこともやっていた。
幼い時私が仲の良かった少女もまた、父の手によって
両親を失い、オマケに奉公に売られていった。
そんな父の血を受け継いだのか、賭博にのめり込んだ私は、
父のお気に入りのツボを質に入れ、賭博の費用にした。
しかし早速ばれてしまい激昂を買ったので、私は家を逃げ出した。
家の者に追われ、逃げついた先は、古井戸の前だった。
ここならばれまい、と私は井戸を下りる。井戸の中には美しい女がいた。

なんだか結構まわりで賞賛されているようですが、
私はそうでもないような気がしました。
そもそもの話、この話は「幽」という、お化けとか怪談とか、
そう言ったものが載っている雑誌に連載していたらしいですが、
私はそれを知らずに読みました。(作者が誰かは噂で聞いていましたが)
おまけに図書館で借りたので、「宣伝オビ」が付いていません。
その状態でこの本を読むと、どのへんが「怪談(?)」なのか、
納得できない気分になった、と言うのが一言目の感想でした。
怪談って言うと、あの「おどろおどろしい」感じとか、
背筋がゾクッとするような感じとか、その辺を思い浮かべませんか?
これはそんな要素はないといっても過言ではないです。
確かにちょっと変わった話、でそう言った意味での面白さはありました。
でも、文章自体に「怪談」などの要素がきちんと描かれていないのは、
連載している雑誌がすでに怪談関係と決まっているので、
それを好きな人が読んでいるとか、
この話を怪談と思って読んでくれるだろうとか、
そんな怠慢をしたような雰囲気が漂っている感じがしたのでした。
これだけを読むと、ただの変わった話の短編集。
こんな事なら「石ノ目」とかの方が、断然「怪談」的な感じがしましたが、
みなさんはどうでしょうか…。
最近「銃とチョコレート」と言い、新作がふるわないような…
と思わなくもない。

★★★☆☆*83

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