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2008年1月14日 (月)

「鴨川ホルモー」 万城目学

鴨川ホルモー 鴨川ホルモー

著者:万城目 学
販売元:産業編集センター
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面白い、の、だ、けれども。と言った感じで。
何とも素直にたたえ難い感じなのです。
持て囃されている割には、読んでみるとそうでもないかも、
と思う方がいらっしゃるのは、理由があると思いますね。

京大・立命館・龍谷大・京産大…そこには、伝統サークルがあった。
それがどんなものなのか露知らず、歓迎コンパで早良に一目惚れした俺は、
迷うことなく入部を決めた。しかし、全てはこれが間違いの始まりだった。
名前だけは格好がいい京大青龍会には、なんとも恐ろしい秘密があった。
それは一見式神のような「オニ」と呼ばれる物体を召喚し、
対決させると言う奇妙奇天烈な風習。不気味なオニ語を駆使し、
戦うその姿は、なんともいいがたい。果たして無事俺は乗り切れるのか。

素直に頷けない理由の一つとして、この話は初めから「例外」である。
その上、「現代なのに召喚術」なんていう複合をやっているので、
説明をする文が多すぎる、というところが挙げられる。
「例外」と言うのは、読み進めて行けば分かるのだが、
主人公がこの伝統をぶち壊そうとする、という脱線の事である。
だたでさえ説明が多い「ホルモー」という競技に対し、
「では例外を行いましょう」という事で、さらに例外説明が追加され、
本の7~8割くらいが説明文で埋められている。
これがもしも、既存のスポーツ(例えばテニス)だったとしたら、
許されるものの、この本では、ない物を描き、
更なる別解まで用意する、という離れ業をやっているのだ。
その不具合は万城目さんの巧みな文章能力でカモフラージュされているが、
ところどころ解れている所から、「持て囃される割にはそれほど…」
と思う人がいるのだと思う。「例外」をとるのか「ホルモー」をとるのか、
どちらかだったとしたら、素直に拍手するところだが。
それと文章は森見さんの雰囲気に似ている。
「回りくどく、面白く」というような感じで、
ツッコミどころ満載の文章になって、読者が楽しめるようになっている。
しかし、私は実はあまり好きではない…と個人的な感想も述べておく。
ドラマ化する「鹿男あをによし」も読んでみようと。

★★★☆☆*85

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