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2007年12月 6日 (木)

「時をかける少女」 筒井康隆

時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫) 時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)

著者:筒井 康隆
販売元:角川書店
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相当前に読んだ事があったのですが、気になってもう一度読んでみました。
会話が昭和です…(苦笑)これはいたしかたないのかも知れないけど、
ちょっと現代とずれている感が出ている。そして、アニメ等になり、
持て囃されている割には、さほど教訓が得られないようにも感じた。

「時をかける少女」
掃除が終わり、ゴミを捨て理科室に戻ってきた和子は、
ふいに甘い香りに誘われ、気絶してしまった。
和子を探しに来た一夫と吾朗は、慌ててかの女を保健室へと運ぶ。
貧血を起こしたんだよ、そう皆に纏められ頷いた和子だったが、
次の日の朝、交通事故に遭い、またも倒れてしまう。
しかし、今度目を覚ました時、和子がいたのは自室のベッドの上だった。
確か事故に遭ったはずなのに、夢だったのかしら?
和子は次第に自分がもつ不思議な感覚に気づいてゆく。

話は単純である。未来から来た一夫が作った薬品により、
和子はテレポーテーションの力を得てしまい、能力を使ってしまう、
という、ただそれだけの話である。最後、一夫は皆の記憶を消し去ってゆく。
この本で得られる教訓は何だろう、考えてみるのだが、あまりない。
他人と違うという事への恐怖、未来や過去という異世界への興味と恐怖、
また過去の事象は変更できないのだ、という一夫の苦心と、優しさ。
振り絞ってもこれくらいな気がする…。
しかし、この本が発行されたのは、昭和50年代だ。
と、言う事は私は生まれていないわけで、そんな時代に、
テレポートとか、そう言った非科学?的な未来技術が登場するのは、
当時は新鮮に感じていたのではないか、と思う。
これがきっかけになったのかは知らないが、
今ではこんな雰囲気の本は出尽くされてるから、新味を全く感じない。
むしろ時代遅れだな、と感じる方が強いと思うのだが…会話文も昭和なので。
ともあれ、アニメにされたり、これだけ知名度があると言う事は、
現在の物語のさきがけになった本なのだろうと、思う。
まぁ、今読むと輝きが無いのが惜しいですけど…
古いからといって、夏目さんや太宰治のような、
後世にも伝わる教訓的なものは、まだ読み取れませんでした。

★★★☆☆*80

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