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2007年10月 4日 (木)

「ドラママチ」 角田光代

ドラママチ ドラママチ

著者:角田 光代
販売元:文藝春秋
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物凄く時間が掛かった本でした。というか読む時間がないだけなんですが。
水曜日の授業はくだらないので、しっかり読めました。(おいおい
木曜日もどうしようもない授業なので、読み終わるかなぁ。
と、本に関係ない事を書いてしまいました。短編集です。

「ツウカマチ」
クリスマスになったらイルミネーションが点灯させるであろう、
大木を見ながら、私は今年も彼氏おらず寂しい冬だと、責められた気がした。
私が気にかけた男たちは、結局みな違う人と愛を育み去ってゆく。
それは付き合い始めた時から、「私はこの人と結婚するんだ」とか、
さり気なく、新妻のような雰囲気を醸し出す事に
原因があるのかもしれない。そう気付き、直そうとしても、
結局上手く行かないのは、私がもう諦めているからだろうか。

角田さんの欠点は、あまりにも自然な話を描くから、
登場人物に印象がないことである。そうそう、その気持ち分かる、
と一番思い読んだのは「ツウカマチ」だったが、
これも実をいうと登場人物の名前をよく覚えていない。
短編集だからであろうか、「対岸の彼女」の葵は覚えているんだけどな、
と思いながら、何の覚える事もなく読了した。
ともかく、この本は、「何かを待っている」女を描いている。
別に今の生活がいやではないし、結婚したくないわけではないが、
平凡な生活が続くであろう、この人生にドラマを待っている「ドラママチ」
夫の浮気に気付きながらも、知らないふりを押し通し、
ただ子供が出来る事だけを心待ちにしている「コドモマチ」
など、どれにおいても主人公の感情に納得できる。
確かにそう思うと同時に、経験もしていないこんなに多くの女を
描く事が出来る角田さんに驚かされるのである。
待っている女…というのは日本での象徴であるような気がする。
声を掛けられるのを待ってるのも女、プロポーズを受けるのも女、
そう考えると、私が「ツウカマチ」を納得したように、
子供を待つだけに不毛な生活を続ける女も、
ただひたすらこの生活が終わる事を待っている女も、
確かに存在するのではないか、と思えてくるのである。

★★★★☆*88

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