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2007年8月29日 (水)

「ドグラ・マグラ 下」 夢野久作

ドグラ・マグラ (下) ドグラ・マグラ (下)

著者:夢野 久作
販売元:角川書店
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ようやく読み終わりましたよ…。
これは上下とおしで読んだ方が良いです。
とっても根気がいりますがね、何せ精神に異常が!笑

ヴウウ……ンンン……という音で私は目が醒めた。
辺りは見たことのない部屋である上に、自分の名前すら思い出せない。
非現実的な状況に混乱していると、若林という奇妙な教授がやって来た。
彼は私の記憶を取り戻す手伝いをしてくれるというのだが、
聞いている内、私は自分が何らかの事件に関与していると知る。
その事件のあらましと、この建物から抜け出すための記憶を思い出すため、
私は正木が残した手順の元、狂人解放治療を受けることになった。

下巻を読みました。いやぁページが進まない事進まない事…。
もしやこれも私が錯覚に陥っている証拠なのか?と疑いつつ。笑
最後は何とも冷や汗の滴る結末だった。結局、呉一郎はどうなったのか?
語り手が一郎本人でありながら、物語は複雑怪奇にねじれ曲がり、
自分こそが一郎ではないかと疑ったり、
いや、自分は一郎ではないと思い直したり、
そもそも自分が誰であるかの本当の帰結はなされていないのだ。
そんな中次第に語られ露になっていくのは、
「呉一郎」というキチガイ少年が起こした、事件の全貌である。
その狂いは実は数千年も前から続く呪いであり、
尚且つ、二人の名博士の個人的な攻防の結果起きたらしい。
自分が誰なのか?そんな疑問の上に圧し掛かる、
精神異常をめぐる重大事件を知り、どうやら自分が
その主人公だと気付く様が、とてもリアルで生々しい。
また作品の何箇所にも仕掛けられている、読者を騙す、狂人の錯誤が、
あれ?これは一体いつなのか?
もしかしてこの博士は死んでいるのでは?
などと疑問が浮かび、更なる不可解な物語へと進化してゆく。
物語の全容…それは果たして、物語は永遠のループである。
最後ようやく自分の正体を掴みかけ、
正木教授から聞かされていないはずの生々しい記憶が過ぎり、
嫌な汗が流れ落ち、自分は!と気付いた瞬間、また眠りの中に落ちてゆく。
読後感は人それぞれ、精神が狂ったか?といわれたら、
そうでもない気がするのですが、「あれ?」と思い直し、
前のページを読み直したことは何回かありましたね。
是非とも上巻下巻続けて読んだ方が良いかと。
ふと疑問なのが、この表紙の女性は何なのだろう…と。

★★★★☆*90

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