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2007年8月13日 (月)

「号泣する準備はできていた」 江國香織

号泣する準備はできていた (新潮文庫) 号泣する準備はできていた (新潮文庫)

著者:江國 香織
販売元:新潮社
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江國さん、前に「東京タワー」を読みかけたことがありました。
そういえば「ホリーガーデン」も読んだかな…。
あんまり印象深くないのですよね、個人的に文章が。
かといって嫌いなわけではないのですが…。短編集です。

「そこなう」
私は彼が離婚するのを心待ちにしていた。
愛する不倫相手が、ようやく恋人になり、そして結婚だって出来る。
こうして二人で旅行に行くことも出来るし、
今まで以上に愛情を感じ、幸福感を味わうことだって出来るのだ。
しかし、何かが可笑しかった。「不倫」という何も障害が無い状態は、
私にとって何かが物足りず、これを待っていたことに疑問を浮かべる。
私は号泣する準備をもうずっと前にしていたのだ。

号泣する準備は出来ていた、とはとても不確かである。
一体どんなことを現すのだろうと、振り返ってみると、
「別れは必ずやって来る」というところでしょうか。
私たちは誰かに出会えば、必ず別れがやってくる、
そのことを知っているはずなのに、知らないふりをしている。
そして本当の別れがやってきた時、号泣するのだ。
でもそれはその前から別れを知っているはずで、
いつしかくるその別れのために、私は号泣する準備をしていたのだと。
この本はというと、言われなくては気づかない
ちょっとした心をふと覗かれたような、そんな感じのする話だった。
一つ残念なのは、全部が恋愛ものだと言うことだけで、
もう少し人情と言うかそう言うものでも号泣ってあるよね、
とか思ってしまったのでした。それが江國さんの味かもしれませんが。
そういえばこれは直木賞でした。
直木賞って短編集全体でもらえるんだろうか…?
次は読みかけの「東京タワー」でも読もうかしら。
でももう少し恋愛ものに免疫をつけてからの方がいい気もする。

★★★☆☆*85

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