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2007年7月27日 (金)

「観覧車」 柴田よしき

観覧車 (祥伝社文庫) 観覧車 (祥伝社文庫)

著者:柴田 よしき
販売元:祥伝社
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うーん、微妙。ちょっと選ぶ本を間違えたかも知れない。
柴田さんの文章は好きだったのですが、話の展開がどうも;
雰囲気は名探偵コナンの服部と和葉のやりとりですね。
会話中に事件解決。全部トリックは主人公が語る…うーん。面白みが…;
短編集です。

唯の夫、貴之は、数年前に突如失踪した。
「誕生日プレゼントをあげるから」
そう言い残した彼が帰ることを、唯はずっと信じて仕事を続けてきた。
私立探偵…決して儲かる仕事ではないこの職業を続けているのは、
もしも貴之が帰ってきた時に、この事務所がなくなっていると、
悲しむだろうと考えたからだった。依頼を受け調査票を作成する。
そしてその調査によって壊れる家族。この仕事を続ける意味は…?

短編集だと知らずに読んでいたため、一番最初の「観覧車」を読んで、
少し拍子抜けしました。おまけに、読み手にトリックを見せないまま、
キャラクターだけが事件に興奮しているように書かれていて、
面白みが欠けている気がした。事件は主人公達の会話内で終了。
関西弁でノリはよく、楽しく読めるのですが、
その分事件についての描写がイマイチ描かれておらず、
どんな状態に現場がなっているのか分からないまま、終了した感がある。
一番よかったのは「送り火の告発」でした。
引退したアイドルが、アイドルのマネージャーになった理由が、
あぁそんな気持ちになるかも、と共感できとてもよかった。
まぁここでも、事件は会話内で解決なんですけど…。
それと失踪した夫について、これは探偵の空虚な気持ちと掛けているのか?
と思ったりしたのですが、何だか違ったようで、あとがきでは
「唯の7年間の心の移り変わりを…」みたいな事が、書かれていました。
で、結末を言ってしまうと、最後に唯は「男に抱かれたい」と言う。
最初は浮気なんかしないわ、と言っているのだが、それがこうなるとは、
何だかなぁ、と思いました。貴之の面目は?
と色んなところで、うーんと唸る作品でした。
事件物じゃなければ楽しめるかも、柴田さん。

★★☆☆☆*79

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» ☆観覧車☆ [☆お気に入りの一冊☆]
【著者】 柴田よしき【内容情報】(「BOOK」データベースより)失踪した夫を待ち続ける下沢唯。夫の居場所を残しておきたい、という思いから探偵事務所を引き継いだのだが、浮気調査など気が滅入る仕事ばかり。あるとき、行方不明になった男の捜索依頼が舞い込んだ。手掛かりは白石和美という愛人。が、和美は日がな寂れた観覧車に乗って時を過ごすだけだった。彼女の心を占める虚無とは?静かな感動を呼ぶ恋愛ミステリー。購入したい方はこちら→観覧車... [続きを読む]

受信: 2007年7月30日 (月) 15:24

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