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2007年6月17日 (日)

【DVD】花とアリス

花とアリス 通常版 花とアリス 通常版

販売元:アミューズソフトエンタテインメント
発売日:2004/10/08
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よかった~号泣しました。これはすきま風さんにおDVD借りしたのですが、
自分で買おうかと思っています(笑)かって損はない作品ですね。
岩井さんを見直したし、蒼井優がめちゃめちゃいい。
文句なしにお薦めできる作品だと思います。リリイもいいけど、これもいい。

あらすじ(ヤフー引用)
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幼なじみのハナ(鈴木杏)とアリス(蒼井優)。ハナは落語研究会に所属する高校生・宮本(郭智博)に一目惚れ。同じ部活に所属し、なんとか宮本に近づこうとするハナ。そしてある嘘をついたハナは、宮本と急接近する。しかし、その嘘がバレそうになり、さらに嘘をつくはめに。しかもその嘘がきっかけで宮本がアリスに恋心を抱いてしまい……。
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溢れ出るのは、愛情に喘ぐ子供の切なさと、
繋ぎ止めたいと願う恋情のもどかしさ、
そして、いつまでもそこにある事を求める淡く深い友情。
それらが、岩井監督らしい表現方法でやさしく描かれています。
この作品の根幹となるのは、ハナとアリスの初恋をめぐる物語。
どうしても相手(先輩)を手に入れたいと願うハナは、
ひょんな事件から、先輩は記憶喪失であると仕立て上げ、
オマケに自分たちは恋人同士だと、嘘をつくことにした。
嘘に嘘を重ね、そのまた上に嘘を塗りたくる。
ハナと先輩との恋を実らせる、その一つの目標を目指していた二人だったのに、
いつの間にか、違う何かを求始めている。
恋愛のちょっとした甘い悪戯から生まれた、ハナと先輩、
それからアリスの関係が、次第に縺れ合ってゆく様が、とても苦しかった。
この、さすが岩井監督といわざるを得ない、巧みな角度からの展開で、
ラストに向けて凄く良い余韻になっていると思う。
アリスは、先輩の姿に、家を出て行った父の幻想を思い浮かべ、
ハナは、事実を知られて、関係が壊れる事ばかり心配し本当の事を言えない。
そして、その交差する思いの上には、ふわりと、崩れそうで崩れない、
でもしっかりとした友情が横たわっていて、
ふとした瞬間にその存在にそっと気づかされるのだ。
塗り固められた嘘が崩れる時、その辛さは、痛みを増し、
嘘は嘘をついた分だけ、自分を苦しめ痛めつけるのだと気づく。
ラスト、アリスがバレエを踊るシーンは鳥肌が立った。
物事に正面から逃げていた二人だったが、
ハナはようやく本当の事を先輩に切り出し、真っ直ぐ進む事を決めた。
さぁ次はアリスの番……。
そういった思いが過ぎる中、いつものように、
オーディションが素っ気無く終わりそうになると、アリスが言うのだ。
「あの、ちゃんと踊ってもいいですか」
今までは正面を避け、他人に言われるまま自分の道を見ていなかったアリスが、
自分の人生の一部として、ハナと一緒にずっと習ってきたバレエを踊る。
その踊りがあまりに美しく、また前半で感じた父親への感情もプラスされ、
それを見ているだけで、重ねた嘘と傷跡を乗り越え、
新しく前に突き進んで行こうという、溢れんばかりの希望を感じた。
これはよいです、お薦めです。

*95

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コメント

良かった!楽しんで頂けたようで。
気に入ってもらえなかったら・・といつもドキドキしているんだけど、これは本当に大好きな映画なので、迷わずお薦めしたよ。

キットカットを買うと、おまけについてくるショートフィルムが欲しくて手に入らなかったDVDを後輩から譲ってもらったり、で、キットカットに応募したらそのショートフィルムのDVDが全て収録されたDVDが当たったりしてとても嬉しかったなあ。

リリィに出ていた伊藤歩さんとか、先輩役の郭さんとか、脇役も結構豪華だったりして、なかなか面白い。
で、アリスの視点からも描かれる映画は・・本当に綺麗で切なかった。

最後のバレエのシーンでは、目頭が熱くなったしね。
蒼井優の魅力、再発見って感じだね!

投稿: すきま風 | 2007年6月18日 (月) 21:50

>すきま風さん

コメントありがとう^^*
私も人にお薦め本貸すとき、ドキドキする。
先日、友人に伊坂さんの「ラッシュライフ」と「アヒルと鴨」を貸したら、
「ラッシュライフ」は凄くよかったけど、「アヒルと鴨」は微妙だった、
と言われ、ちょっとショック(笑)同時に「一瞬の風に~」も貸したら、
こちらは楽しんでもらえたようでした。友人とは陸上部のYさんなのでした。
やっぱり自分のやっていた事に関する小説は誰でも面白いんだね。
それに今は陸上(マラソン?)が熱い?何だかダ・ヴィンチで特集があったよ。

と、話が脱線したけど、この「花とアリス」すっごくよかった!!
個人的にやはり蒼井優の演技が物凄くツボで。
あのお父さんのシーンで号泣してました。トランプのところとか。
私は親子愛に弱い。振り返ってみれば、大好きな「ビッグフィッシュ」や
「シックスセンス」はどちらも親子愛。飢えているようです。

キットカットでそんな物があったんだ!!
私ももっと前に知っていれば(T△T)
前も思ったけど、物凄くくじ運いいよね(笑)
いいなぁ、私もその運を分けて欲しいよ。

そうそう、凄く豪華キャストだったね。
広末涼子と大沢たかおが出てきた時、「おぉ」と思ってしまった。
最後の最後まで豪華豪華。指摘にルー大柴の起用が絶妙かと(笑)
蒼井優は本当よかった!さっそく実家で母にお薦めしておいたよ。

今度DVD買おうと思うよ。
給料日まで待たなくてはお金が無いんだけど(涙)
これはまた後で見直したいね!

投稿: るい | 2007年6月19日 (火) 11:04

 さらにこちらにも、TBさせていただきました。

 るいさん、絶賛ですね。
 記事を読んでたら、なるほどーって思えるところとか
 いっぱいありました。
 深いところまで感じていて、すごいなって。

 蒼井優ちゃんのバレエシーンは、ほんとよかったですね。
 あれだけでも値打ちある、って思いましたよ。

投稿: miyukichi | 2007年6月20日 (水) 00:23

>miyukichiさん

こんにちわ~こちらもコメントどうもありがとうございます^^*

miyukichiさんは、あんまりいただけなかったようで?

私は少し前に「リリイシュシュのすべて」っていうDVDを観て、
「おぉこれは好きな感じだ」と感激したのです。
そして、これも同じくお薦めしてもらったのですが、
監督が一緒なのです。簡単に言ってしまえば、
この岩井監督の表現方法が好きなんですよね、
意味を深く練りこんだ素敵な作品だと思います。
あと何気なく毎度豪華キャストだし(笑)
そんなこんなで絶賛してしまいました。

確かに普通のドラマ的な映画とは違うので、
好き嫌いがあるかもしれませんねぇ。
「花とアリス」でダメな場合は、「リリイシュシュのすべて」は
絶対お薦めしません。凄く暗くてじめじめした雰囲気なので、
好きではない方は、何がいいの分からないかもしれません。

投稿: るい | 2007年6月20日 (水) 14:03

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