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2007年6月10日 (日)

【映画】東京小説-乙桜学園祭-

20070611
舞台挨拶&トークショー付きで観て参りました。
まぁ映画は……と言う感じでしたが、トークショーで相殺致します。笑
生乙一、なんとも言えないオーラの方でした。
緊張していたのか?古屋さん曰くいつもゆっくりだそうで、元から?
トークショーについては「別館:るいの日記」で。

■「人魚姫と王子」桜井亜美監督
主人公・ナジュは五人の男と付き合っている。
五人はそれぞに彼女がいたりと、とりあえず本気ではないのだ。
そのことはナジュも気づいているのだが、
この生活をやめてしまうと、自分が失われるような気がして止められない。
自分の気持ちを否定するあまり、身の潔白を示そうと白い服ばかりを着、
次第に食べ物も喉を通らなくなっていく。
あとどれくらい食べずにいたら、死ぬ事が出来るのだろう?
何もない海の底の様な部屋に横たわりながら、ナジュは明るい世界を待つ。

辛口ですが、微妙な作品でした。
「あぁ、小説家が作ったのか」と納得してしまうような脚本。
映画というか動画は、言葉をなくしても、
伝わる何かを求めるものではないか、と個人的に思うからです。
いわゆる、小説で言う説明の部分が、映像に出てくる人間の動作、
もしくは舞台のセットなどに現れていなくてはならず、
決して言葉やセリフとして説明してはいけないと思います。
そこがまず第一に出来ていなくて、B級……もしくはそれ以下の作品です。
そう言ってしまうと一言で終わってしまうのですが、
キャストはなかなか有名どころが揃っていたようで、
演技はそれほど臭くなかったと思います。
セリフはあなた本当に小説家? と疑うものが多かったのですが、
これは決してキャストのせいではありません。
私は特にクリーニング屋のお兄さん役の柏原収史がとても好きでしたね。
あとは、これは乙一さんの作品の方でもそうでしたが、
映像が汚い。これは自主映画だと仕方ないのか?と妥協しつつも、
それでもこれはどうよ?と思うくらい汚い。
折角色についてがテーマの映画なのに、発色が悪くここもマイナス要素。
何だかトークショーがなかったら怒られちゃうぜ、な一作。

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■「立体東京-3DTOKYO-」安達寛高監督
林立する高層ビル、大勢の人が行き来する渋谷の交差点、
初めて降り立った東京は、少女にとって巨大で恐ろしいものに見えた。
この街に母がいるのだ。そう奮い立ち歩き出した時、
突如持っていたバッグを見知らぬ男に盗まれた。
あの中には母との思い出の詰まった大切な人形が入っている。
見知らぬ土地の心細さを胸に、少女は賢明に思い出を追いかけ走り出す。

私も見終わってから知ったのですが、主人公は乙一さんの奥さんらしい。
え?いくつですか、と聞きたくなるところですが、まぁそれはおいておいて。
この映画はセリフが一言もありません。
実は私はその事を観る前から知っていたのですが、
そう思ってみたからか、個人的には好きな雰囲気でした。
まぁ映画として観たらどうなの?というところはありますが、
乙一さんが回しているだろう、カメラのアングルなどを考え、
主人公はこう思っているのではないか?と考えることが出来たからです。
先程桜井さんの方のコメントでしたのは、この辺のことです。
詩的に、映像だけでも伝わってくる、監督の伝えたい何か。
そこんところが桜井さんは欠けていると思います。
反対に乙一さんの映像で気になったのは、間延びしている点。
セリフがないので、その辺も影響しているかもしれませんが、
まるでカンヌ映画のような微妙な間、それがいかんともしがたい感じでした。
それと、背景音楽があからさま過ぎる。これは桜井さんでも思いましたが、
映像と馴染んでおらず、唐突に聞こえます。
あとは、「3D」ということもあって、赤と青のセロファンが付いた、
立体に見るための眼鏡をつけて見るのですが、それが何とも観づらい。
さっきも書いたように、映像が汚いので、眼鏡をかけているのに、
きちんと立体にならない部分などがあって、目がチカチカしました。
立体にする事で、少女の不安や恐怖や柔らかさをより深く表す、
そんな乙一さんの心意気は感じる事が出来たのですが、
そこまで技術が進歩していないようで、何とも目に悪い作品でした。

辛口ですみません。ファンに怒られるかも。笑
私も一応ファンなので許してください。ちゃんと生暖かい目で観ましたから。
これをみて吉田さんの「water」観とけばよかったなぁ~と後悔中です。
この映画、まだ後一週間やってますので、是非観てきて下さい。
毎日舞台挨拶あり!!生乙一&桜井さんを見る事が出来ますよ。

*-
(映画自体はお薦めしません。苦笑)

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» 映画 「東京小説 乙桜学園祭」 [ぶっかにっき]
ちょっと遅くなりましたが・・ 木曜日の「乙桜学園祭」の感想を。 渋谷ユーロスペースにて2週間限定レイトショーで上映されていた、「東京小説」。小説家の安達寛高(乙一)さんと桜井亜美さんが監督を務めた短編映画の2本立てです。 乙一さんはこのブログでたまに登場している好きな作家さんで、桜井さんはまだ一冊しか読んだことないのですが、映画「虹の女神」の原作の人です。 公式HPを見る限りでは、ユーロスペース以外ではやってなさそうですが、元取れるのかなぁ・・?なんて疑問はさておき。この映画、すごいとこ... [続きを読む]

受信: 2007年6月16日 (土) 23:57

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