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2007年5月26日 (土)

「夜は短し歩けよ乙女」 森見登美彦

夜は短し歩けよ乙女 夜は短し歩けよ乙女

著者:森見 登美彦
販売元:角川書店
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面白かった。
すきま風さんにお借りしたご本でした^^*ありがとうございます。
文章が万城目さん似。いや、どっちが似てるのかわからないけど、
京都で、間抜けキャラ主人公で、有り得ないことが起きちゃうあたりが。

私は「なるべく彼女の目にとまる作戦」、通称ナカメ作戦を決行した。
吉田神社で、出町柳駅で、百万遍交差点で、銀閣寺で、哲学の道で、
私があからさまな「偶然の出会い」を頻発させる中、
彼女は「あ!先輩、奇遇ですねえ!」と天真爛漫に応える。
天然乙女の前に果たして私の片思いは通用するのか、とくとご覧あれ!

随分強引な展開でしたが(読んでみれば分かる)、楽しめました。
一番感心したのは、やはり彼女が語る時の天然さ。
この天然具合で話を進めるのは辛かろう……と思いつつも、
彼女の秘めたる特技、料理であるとか、演劇であるとか、
はたまた零れる天然度100%のボケ、読んでいるうち、おいそりゃないよ、
と突っ込みつつも、彼女の行動を微笑ましく見守ってしまいました。
これでは「私」と同じでは?笑
時折強引に割り込んでくる「私」の間抜けぶりも良かったですね。
正真正銘ののび太キャラがきっと良いのだと思われます。
それと特徴的なのが、神出鬼没、何でもありの天狗の存在。
と言うかそれを公認している辺りで、もはやリアリティは無いのだけれど、
思わず笑わせてくれる、要因の一つ。
人間が出来ない技能によって生まれる笑いの?価値はこんなに高い、
と教えてくれているようでもあり、はたまた、風邪をひいて、
そんなの嘘さ、天狗だって凡人なんだとひねり滑稽に終わっている。
願わくば、最後の現実と幻想を混ぜてしまう……のあたりが、
ちょっと明らかに強引でしたねぇ、と思ってしまい。
微妙に夢落ちと言うか、漫画的と言うか、そんな感じがして、
個人的には残念だなぁと思ったりしました。
まぁでも面白かったらなんでもアリ?精神、とてもよかったですけどもね。

★★★★☆*89

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コメント

今回は楽しんでいただけたようで嬉しいです。

そういえば帰りの電車で、サラリーマンのおっちゃんがこの本を読んでました。
何だか意外~と思いつつ本屋大賞で2位でしたよね?
やっぱり売れてるんだなあと思いました。

ナカメ作戦、面白かったですよね。
主人公の凡人さがまた好感を持てますし、乙女は最後までやっぱり乙女で可愛らしい。
天然だけど人を疑わない所とか、なかなかこんな完璧な「乙女」はいないよなあと思ったり。

投稿: すきま風 | 2007年5月28日 (月) 21:43

>すきま風さん

楽しかったです!
森見さんの違う本も読んでみようと思い、図書館で予約したところです☆
あの語り口、不思議とするする読めちゃって、
いつの間にか物語に引き込まれていました。

>そういえば帰りの電車で、サラリーマンのおっちゃんがこの本を読んでました。
>何だか意外~と思いつつ本屋大賞で2位でしたよね?

確かに、内容を知っている身として、
「え?この人がこんな本読むの?」とか思っちゃいますよね。
そうか、本屋大賞2位だったんでしたっけね。
伊坂さんの「終末のフール」を抜いたんですねぇ、そう思うとすごい。笑
でも確かに面白かったです。

>ナカメ作戦、面白かったですよね。
>主人公の凡人さがまた好感を持てますし、乙女は最後までやっぱり乙女で可愛らしい。
>天然だけど人を疑わない所とか、なかなかこんな完璧な「乙女」はいないよなあと思ったり。

ナカメ作戦のアホ臭さがたまりませんでした。
まるで状況が思い浮かぶようで。笑
うん、そうですとも。こんなに完璧な乙女はいませんよ、多分。
まぁ森見さんはこんな子はいませんよ、って感じで書いてくれているので、
そこが逆に面白かったりしましたけれどもね。
あんなに天然な子っているんでしょうか……今更不安に。
ここまで鈍感力が凄いと、尊敬と言うか、可哀想と言うか。苦笑

図書館の本が読み終わったら、次は短編集読んでみます!

投稿: るい | 2007年5月29日 (火) 16:44

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私はなるべく彼女の目にとまるよう心がけてきた。吉田神社で、出町柳駅で、百万遍交差点で、銀閣寺で、哲学の道で、「偶然の」出逢いは頻発した。我ながらあからさまに怪しいのである。そんなにあらゆる街角に、俺が立っているはずがない。「ま、たまたま通りかかったもんだから」という台詞を喉から血が出るほど繰り返す私に、彼女は天真爛漫な笑みをもって応え続けた。「あ!先輩、奇遇ですねえ!」…「黒髪の乙女」に片想いしてしまった「先輩」。二人を待ち受けるのは、奇々怪々なる面々が起こす珍事件の数々、そして運命の大転回だっ..... [続きを読む]

受信: 2007年5月28日 (月) 21:52

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