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2007年3月31日 (土)

「八月の路上に捨てる」 伊藤たかみ

八月の路上に捨てる 八月の路上に捨てる

著者:伊藤 たかみ
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つまんない。
途中から頭の中でこの言葉が回っていたのですが、
「いやいや、芥川賞取ったんだから、最後くらいはいいのかも」と、
なかばやけになって読みました。が、つまらない。
伊藤さんの良さが全く見受けられなかった作品です。
よっぽど「ミカ!」の方がいいです。児童書書いてください、お願いだから。
と、森さんの時にも言った気がする「風に舞い上がる~」もそう思って。

僕は30歳の誕生日に離婚をする。
しかし、その離婚の原因が、自分でも良く判っていなかった。
多分僕は智恵子を愛せていたはずだ。
でも、もう一度振り返ってみると、どうも違う気もする。
不愉快に思いながら出した婚姻届がいけなかったのか、
それとも、お互いに理解しようとしなくなったのがいけなかったのか。
熱い夏、蒸されたトラックに揺られながら、ふと過去を思い出してみる。

よく判らない。いや、「そう言う気持ちになるよ」
って言う主人公の気持ちはとてもよく分かるのですが、
伊藤さんが何故こんなに突飛な比喩を持ってくるのか、とか、
この気持ちを伝えるのに、このくだりは必要ですか、
とかそう考えてしまう自分がいました。なので、終始楽しくない。
勿論、不倫し離婚すると言う話なので、そもそも明るい話ではありません。
でもなんて言うか、別れたいのに別れを切り出せず、
切り出せない理由が僕には分からなくて・・・、
でも僕にはもう智恵子を愛せないように感じる。
そんなグダグダな感じが、とても好きではありませんでした。
だって、皆そうですよ。と言いたくなる。
いつから嫌いになったなんて分からない恋だって沢山あるはずです。
それをただ書いている、と言う印象しかなく。
で、ひねりは無いんですか?とちょっと喧嘩腰になりそうになりました。
そう言うグダグダの中にも「あ、僕は智恵子のこう言う所が好きだったのか」
とか「きっとこういう所が不快感を持つ原因だったのだろう」とか。
そう言う自己解決らしき部分がいまひとつ欠けている気がします。
最後も何だよ、結局離婚したくないのかよ、どっちなんだよ、
って感じで、迷っているなら迷っているらしい事を書いてほしかったかな。
うーん、お薦めはしない。

★★☆☆☆*69

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