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2007年2月16日 (金)

「そのときは彼によろしく」 市川拓司

そのときは彼によろしく そのときは彼によろしく

著者:市川 拓司
販売元:小学館
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微妙・・・。
市川さんってこういう神秘的な感じが好きなんでしょうね。
どこか遠い国に言ってしまった女の子を必死に待つ僕・・・そんなのが。
うーん。私はダメだちょっと、と途中から拒絶反応が出て泣けませんでした。
これ映画化するらしいですよ、主人公は山田孝之らしい。
イメージと合いません・・・私的には加瀬亮ですね、あの背が高いなよなよ感。
そしてヒロインが長澤まさみだって・・・これも合わないな。
香里奈とかそんな我の強い感じなんですけども。

29歳の僕は14歳の僕を思い出していた。
正しく言うのであれば、14歳の僕と祐司と花梨を。
水草の大好きな僕に、絵の才能をもつ祐司、それに人をひきつける少女花梨。
そこには親密な愛と、子供らしい無垢な恋が漂っていた。
あの頃の僕たちはいつだって一緒にいて、同じ物を見ていたけど、
いつしか別れの時はやって来た、でも「さよなら」は言わない。
去り際に押し付けた花梨の唇の感触を僕はまだ忘れずにいる。
水草の溢れる店に一人佇みながら、
僕はずっと忘れられない一人の女の子を待ち続ける。

「そのときは彼によろしく」題名でもあるこの言葉が、
一体誰から誰へ送られた言葉なのだろうか?
と言うのが、私がこの本を読んでみようと思ったきっかけでもある。
しかしながら、暖簾に腕押し、非常に残念で仕方ない。
もしもこの言葉が、もっと違う人物が発していたのだとしたら、
感動的要素が増したのではないだろうか、と思っている。
内容を述べてしまうと、これは僕・智史の父が、彼に向けて発した言葉だ。
しかしながら、この話を読んでいると、父は明らかに脇役でしかない。
勿論、全く場違いだとはいえないが、花梨が夢の世界へと旅立つ時、
あんなにも悩み、そして主人公も衝撃を受けただろう、と言う点で、
私はどうしても花梨が智史へ向けて言うべき言葉ではないだろうか、と思う。
何せこの話の焦点は、中学生の時の幼い恋心が、
今も尚心に住み続け、その人物を求め続けている、と言うものなのだから。
そんな点で疑問を抱きつつ進めてゆくと、
感動をせずにラストを迎えてしまう事になる。
かと言って、晩婚を悩んでいた父が、智史を愛していた事を伝えるなら、
鈴音の話で十分であると思う。死ぬ3日前も話が出来たし、
子供の頃から感謝していた事も話せたはず。そうすると、題名は親子愛を、
ストーリーは恋愛を・・・と微妙なズレが生じてしまい、
果たして何を言いたかったのだろうか?と煮え切らないと言うのが本音である。
内容は他人を思いやる気持ちが溢れていた、と言う気がします。
今回は、題名に拘りすぎて読んでしまった感がありました。
「いま、会いにゆきます」の方が感動しましたね、今度しっかり読み直します。

酷評しました・・・個人的意見なので悪しからず。
でもどうしても納得できなかったんですよね。

★★★☆☆*80

http://www.sonokare.com/

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コメント

>くーさん

こんにちわ、コメントありがとうございます。

個人的意見ですので、そこまで言われるのはどうかと思いますよ。
他の方のレビューもご覧になって見たらどうですか?
全ての方が同意見とは限りません。

投稿: るい | 2007年2月17日 (土) 14:50

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