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2006年12月

2006年12月31日 (日)

■雑談:大晦日の挨拶

カウントダウンですよ、2006年。早いものですね。
もう午後3時を迎えるというのに、
パジャマのままぐーたらパソコンに向かっていたりして、
寝正月ならぬ寝年末を過ごしております。
こんな格好でご挨拶、失礼極まりないのですが、
まぁ文章だけではわかるまい、と思いつつ、
だったら書かなきゃわからないだろうに、と言うバッシングも覚悟でご挨拶。

皆様、今年一年どうもありがとうございました。
kobaちゃんがブログを始めたのをみて、
「それ、いいかも」と軽い気持ちでココログに替えてから早半年。
いつの間にか読書ブログになっているし、
その結果?物凄く本好きな女に生まれ変わりました。
最近は読むのも速いし、その上楽しくてたまりません。
そう思うようになったのも、周りの読書ブログを書かれている方々のお陰です。
毎度、毎度レビューに感心しては、読む本に影響を受けています。
日々つけて下さるコメントやTBの嬉しさと言ったら何物にも替え難い!
これからも沢山本を読んで、つたない文章で感想書き綴って参りますので、
どうぞ今年に引き続き、来年もよろしくお願いいたしますm(__)m

***

今年はそうですね、私的には伊坂幸太郎の年でした。
「重力ピエロ」を皮切りに、あっという間に既刊を読破の勢い。
ここまで短期間で私をとりこにしてくれた作家さんは他にいないように思います。
今日は「終末のフール」を。明日は「陽気なギャングの日常と襲撃」を。
そんな予定でございます。残すは「I LOVE YOU」かな。
「フィッシュストーリー」も楽しみですね。

そして実はブログ開始前の今年前半は、間違いなく村上春樹の年でした。
「ノルウェイの森」「海辺のカフカ」「羊をめぐる冒険」など
春樹さんの長編にはまりにはまり、片っ端から読んでいました。
短編も殆ど読みつくし、翻訳以外は
「ダンスダンスダンス」と「アンダーグラウンド」しか残っていません。
最近「初めての小説?」が気になっているのですが、
あれは書き下ろしなんだろうか?
とりあえず、来年は春樹さん再読の年でレビューを増やしたいな、と。

あとは終盤追い上げた吉田修一の年でもありました。
「パレード」を読んで以来、こんな作家さんがいたのか!
と驚きつつ、読むほどに楽しさが増す作風にとても興味があります。
特別際立って面白さを強調しないけど、下のほうに隠れたコンセプトと、
終盤にかけて失速ししつつ、暗闇で光る温かさ!いいですね。
是非来年はすべて読破へ向けて頑張ろうと。

来年の抱負は・・・はやり幅広い作家さんを読んでみる事。かな。
今まで苦手意識のあった作家さんでも、今なら楽しく読めるかも。
そんな気がしてなりません。
あとは、スポーツ物を読む!
今年は森さんの「DIVE!!」とか佐藤さんの「一瞬の風になれ」で、
「やっぱりスポコンの感動はいい!!」と再認識。
最近ブームになっているらしく、本も多いですしね。

そんな感じで。

それでは皆様、よいお年をお迎え下さいませ!

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2006年12月30日 (土)

「長崎乱楽坂」 吉田修一

長崎乱楽坂 長崎乱楽坂

著者:吉田 修一
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する


最近吉田さんばかり読んでいましたねぇ、と読み終わった後に気づく。
でも面白い上に話に偏りが無いから、「またこの展開?」と言うのが無い。
今回は今回で意味深なコンセプト。
現代なのかなぁ?と読み進めていくとどうやら昭和中期っぽい。

ヤクザの一族に生まれた駿と悠太。
敵の組を襲い人を殺しては刑務所に入り、近隣の住民には睨みを効かし、
毎晩、背中に入った刺青の龍を躍らせながら大人の男たちが酒に酔い狂う。
ヤクザの家に生まれただけで差別され、コンプレックスを抱える幼い兄弟は、
自分たちは決してそうなるまいと心のどこかで決めていた。
しかし、その体に流れているのはやはりヤクザの血であり、
不意に垣間見える醜い自分を捨てようと、駿は長崎を出る覚悟を決める。

体に絡みつく物を必死に払い落とそうとする様子がとても痛々しかった。
奪った金が不要になり、ただの邪魔な小金に成り下がったように、
手に付いたサイダーのぬめりがどうしも取れなかったように、駿に纏わり付く。
ただヤクザ、と言うだけで偏見と軽蔑の眼差しを向けられ、
立ちすくむ駿は、自分の家を理解すると同時にどれほど強い思いを抱いたのだろう。
離れで自殺をした哲也を思い、何を考えたのだろうと思う。
ようやく長崎を脱出できると覚悟を決めたと言うのに、大金を握り締めたまま、
結局掴んでしまった母親の腕を駿は後悔していないだろうか。
無意識のうちに感じ取っていた哲也の存在が、
駿を引き寄せて、たとえ長崎を出たとしても拭う事のできない、
この血を教え、お前もまた自分のような道を歩むしかないのだ、と揶揄している。
離れで狂うように書き続けていた男たちの顔が、
消え止まない炎に見え隠れする男たちの歪んだ笑顔は、
ヤクザと言う皮肉な人生を自ら嘲り笑いながら、
このような人生しか歩む事しか出来なかった事を嘆いているように見えた。
燃やされる事によってこれまでの繋がりが、
まるで水風船を取る糸のようにするりと千切れ、2つは離れてゆくだろうか?
燃え上がる炎を見つめ、駿と悠太が感じただろう男どもの血の恐ろしさと、
「果たして自分たちは自由になるのだろうか」と言う淡い喜びが、
ごちゃごちゃと混ざり合って空を昇る様子が、身震いするほど綺麗であった。
これからどうなるか、そんな事は判らない。だけど何故かこの炎を
ずっと見つめていたいのだ、と言う2人の気持ちが伝わってくる。

★★★☆☆*86

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2006年12月29日 (金)

■雑談:品切れるなよ!

今日実家に帰れるかな・・・?

まだ仕事が終わりません・・・。
皆、もっと段取りよく行こうよ・・・!!
と言う私の心の声も虚しく、一向に終わる気配を見受けられません。
あぁ・・・ただでさえ電車混んでいそうなのに。
やだなぁ。

弟に泣きつかれて・・・(結構なブラコンです・笑)
ニンテンドウDSを買って帰らなくてはいけないのですが、
どこを見ても売ってないのですけど・・・?
PS3の次はDSですか?
淀橋も二軒みたし、蔦谷も2軒みたのに・・・。
もっと早く言えよ!クリスマス前ならどうにか探せたかも知れないのに、
今日じゃ店も閉まってるよ!!
ごめんよ、姉ちゃんは疲れてしまった。
手ぶらで帰るよ。
東京で正月を迎えるのは真っ平ごめんです。

そうそう、伊坂さんの「アヒルと鴨~」文庫本買いました!
まだ読んでませんけど、再読予定。
あと、小説新潮で連載されていた、
「フィッシュストーリー」の単行本が1/27に出るそうで!
買わねば、買わねば☆

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2006年12月28日 (木)

「ランドマーク」 吉田修一

ランドマーク ランドマーク

著者:吉田 修一
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する


えーっと。コンセプトは判るのですが、その組み合わせ方に感服と言うか、
何故そんなことをするのか、と言う謎が多く。
つかみ所の無い思いを表現するためにはやはり奇抜な事が必要なのか?
かなりの濃さでマゾヒスト要素を含んだ話なのでお気をつけを。
まぁでも特にいやらしさも無く、淡々と読むには差し支えないです。

大宮に建築中のスパイラル構造の巨大ビルディング。
長方形がねじれ上がるように聳え立つそのビルを建てるために、
設計士や土木作業員、内装工など、膨大な数の人間がここにやってくる。
着実に作業が進み、地面から遠のいて空に近づく足元を踏みしめながら、
隼人は毎日同じ目標で同じ動きをしている自分に嫌悪感を抱いていた。
腹を立てることもなく同じ作業を繰り返している自分に腹を立て、
どうしたらこの矛盾に富んだ苛立ちを解消できるかと、貞操帯を装着する。

どこまでも続く螺旋状の世界に気づいて、
そしてそれを嫌悪しているにも関わらず、人間はそれに気づかないフリをする。
無視をして上り詰めていった先に待っているのは、死である。
主人公・隼人は、自ら貞操帯を装着する事で、
自分をイライラさせ、気づかないフリをする自分を強制的に振り向かせ、
その不可思議な世界に正面から立ち向かうように仕向けている、
と言う姿が、読む側としてはとても不思議に映る。
しかしながら、そうした苛立ちこそが、人間として、もしくは生物として、
もっていなくてはいけない感覚であり、それでいて未だ解決はされない。
隼人が貞操帯を装着しつづける事は事実上無理だ、と言う事からも解るように、
人は結局その螺旋状の上で生きてゆくしかないのだ。
でも、自殺した良助のように、まるでその螺旋状にすら気づいていない、
ある意味お気楽なで危機感のない人間に限って、
その不可思議な現象を突きつけられた時、死を選ぶ事しか出来ない。
周りの喧騒や談笑、問題や奇跡が起きたとしても、
螺旋状の軸はずれる事無く人間を回しつづけるのである。
そう、この本が章によって違う事を述べながらも、
10・9・8・7・・・と順にカウントダウンを続けていくように。
深いな、吉田さん。
それでいて今回は表現がはっきりしているから、とてもよく伝わってくる。
まぁ別に貞操帯でなくても・・・と言うのはありますが、
自然の原理として、納得しやすい気もします。
最初・・・衝撃的ですけどね(苦笑)
うーん、村上龍氏よりはマシかな。

★★★☆☆*85

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2006年12月27日 (水)

「優しい音楽」 瀬尾まいこ

優しい音楽 優しい音楽

著者:瀬尾 まいこ
販売元:双葉社
Amazon.co.jpで詳細を確認する


面白い事思いつく人だなぁ、とちょっと感心した。
瀬尾さんのふんわりとした作風は健在で、
正面から考えると曲がったり歪んでしまう心を、優しく包み込む様に描いている。
しかし伝えたい事ははっきりしっかり訴えて、
それでいて嫌味にならない独特な雰囲気を携えている。短編3本。

「優しい音楽」
駅で衝撃的な出会をし、恋人になった千波。
次第に親密になってゆくが、何故か千波は僕を家族に紹介しようとしない。
やっとの事で彼女を説き伏せ、両親に会った時の彼らの反応は、
彼女が僕をはじめて見た時の表情とまったく同じだった。
不思議で偶然な出会いから生まれる、必然の恋と愛情の話。

始めの方で展開は読めてしまったのですが、心が温かくなるいい話でした。
兄とそっくりな彼氏。それってどうなのかな?と思うけども、
例え偶然顔が似ているから、と近づいた2人であったとしても、
その後その間に生まれる感情は2人のものだから、顔がどうって物じゃない。
2人で過ごす間にその愛の深さを感じる事が出来るのだろうけど、
ではやはり問題なのは千波の家族との関係である。
あまりの酷似に、まるで息子のように接する両親の思いは、
重すぎるし、どれだけ主人公を悩ませ、傷つけただろうと思う。
しかし息子を亡くしてばかりの両親の立場を取って考えれば、
まるで息子が帰ってきてくれた奇跡の様に映るのかも知れない。
そうした2面からの矛盾が続き、その隙間を埋めるために、
例えば、もし自分が嫌いであっても兄が好きだった物を美味しいと言う、とか
努力しなければならないし、どちらかが何かを我慢しなければいけない。
そんな複雑に絡まった問題を胸に抱いていたとしても、
自らが奏でる音楽のセッションで心を通わせると、
「自分は亡くなったお兄さんではないけれど、
お兄さんとは違った色で、この家族に溶け込んでもいいですか?」
と言う暗黙の温かな問いかけが流れ分かち合えて行く気がする。
そこが、この作品のとても魅力的なところである。
優しい音楽、まさにその通り。

★★★☆☆*87

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2006年12月26日 (火)

「ハードボイルド・エッグ」 荻原浩

Hardboild01 ハードボイルド・エッグ

著者:荻原 浩
販売元:双葉社
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終始ウケ狙い。まさか「明日の記憶」の作者が書いたとは思えない、
読んでいて思わず笑ってしまうエンターテイメント小説。
感動小説もいいけど、たまにはこう言うのもいいかもね。
私的に主人公は阿部寛でした・・・トリックの上田みたいな感じ?
でももう少し若い気もしなくもない、かも。

固ゆで玉子・・・ではなく、ハードボイルドに成り切れない私立探偵・最上。
マーロウに憧れ私立探偵事務所を営んでいるが、
舞い込んでくる仕事はお尋ね人ならぬ、お尋ねペットばかり。
そんな傾きかけた経営と気分を立て直そうと秘書を雇う事にしたが、
こちらも失敗、やって来たのは年齢を詐称した婆さんだった。
追い返すわけにもいかず、最上は婆さんを背負ったままペット探しに繰り出し、
ワン事件やニャン事件をハードボイルド気取りに珍解決してゆく。

面白かった。「ハードボイルド・エッグ」とは何の事は無い、
最上の言葉を借りれば、茹で過ぎてしまった玉子の事だ。
と、言うのは冗談で、ハードボイルドに成り切れない探偵の事。
ひょんな事からパートナーになる婆さんとのコント紛いの会話が面白く、
またハードボイルドを気取り、必ず失敗する行動に思わず笑いが沸く。
相手の攻撃を俊敏にかわし、パンチを食らわせる格好いい私。
その想像を丸っきり相手にやられた自分の体は吹っ飛んでいた・・・、
など、心の声が聞こえた後、失敗する様子が滑稽極まりない。
話は、ペットにまつわる事件から、殺人事件へ。
お決まりな感じの話の展開ですが、飽きさせないギャグ盛りだくさん。
いつも足手まといなのについて来る婆さんを貶しながら、
実はどこかで思いやっていて、言い訳の様に答える最上の性格がいい。
ただし、この本の欠点は、汚らしい・・・。
事件の解決にホームレスが重要な鍵だったり、
動物が出てくるので糞尿や匂いの描写があったり。
面白おかしく読んでいるので、あまり気にならない?とは思いますが、
決して綺麗な話ではない。まぁそんな汚いシーンがあるから面白いのかも。
ラストはちゃんと感動もあったりして、
話の流れだと、ケタケタ笑って「なーんちゃって」って終わりそうですが、
失速して涙を求めてくるのは荻原さんらしいかな。
最後は感動で。荻原さん作品、そこんとこ重要ですから。

★★★★☆*89

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2006年12月25日 (月)

「7月24日通り」 吉田修一

7月24日通り 7月24日通り

著者:吉田 修一
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する


あれ?これって「7月24日通りのクリスマス」の原作ですよね・・・?
クリスマスについての話がほぼ出てこないのですが、
映画はちょっと違うのでしょうか?
なんだか吉田さんにしてはしっとりしすぎていて、らしくない、黒くない。
何と言うかうーん綺麗な藍色、みたいな感じがしました。
結局「色」について答えが出てきませんもんね、気になっていたのに!

最近、自分の住むこの町をリスボンの街と当てはめて過ごすのが趣味で、
特に明るくもなく地味で冴えない私には、美しい弟・耕治がいる。
ずっと可愛がってきたから、耕治には相応に見合った彼女が必要だし、
そして当然ながら周りが羨むような幸せを手に入れるべきだとも思っていた。
しかし、結局耕治が私に紹介してきた彼女は地味で冴えない女。
憧れだった先輩との恋に終止符を打たざるを得ず、
惨めな思いをして傷つく自分と重ねてしまい、酷く嫌悪する。
周りの穏やかさを選んでしまう上、いつも「間違えたくない」
と躊躇する心を振り切って、どうか輝く自分を手に入れたいと願う恋愛小説。

何だか初めて読んだかも、吉田さんの純粋恋愛もの(笑)
なかなか、いいですね。臭い言い方ですがピュアな感じが。
何をやっても冴えない自分を、自ら嫌っている事に気づかない主人公。
人に気をかけすぎるから、自分にかける事を忘れ、自己嫌悪ばかり続く。
でも自分に似た状況、すなわち耕治の前に現れためぐみが、
まるで先輩とは釣り合うはずの無い私の様に感じて戸惑うのだ。
美しく輝く男を前に緊張する地味な女。
それは彼女が最も嫌う女であり、またそれは自分自身でもある、
その対比が面白く、尚且つ切なくて悲しい。
「この子は自分のようだ」と気づく一方で、
やっぱり私もこんな風に周りから惨めに思われる、
そう思いながらも耕治のように輝くような男に守ってもらいたいと願っている。
「結局はモテる男が好き」自分が地味で冴えない分、
どこかでないものねだりをする様子が人の性とか、そんな気がしてならない。
最後の方にポイントとして出てくる警備員。
地味でありながら、周りを色分けし客観的に観察する、
と言う本田にはない能力に惹かれながらも、多分どこかですれ違っている。
落ち着く事だけを考えていた主人公が、
飛び立つ様子、まるでジェットコースターに乗った後の爽快感を求めるような、
少し怖い物見たさで初々しい様子が、この小説では一番魅力的だと思う。
それにしても、亜希子は読んでいてイライラしました。
でもそう言う人、いますからね。人に遮られる人生・・・
その雲間を抜けられたら、きっと悪くない人生が待っている。
・・・・といいんだけど。な終りも好き。

★★★★☆*87

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2006年12月24日 (日)

■雑談:案の定・・・

案の定です、案の定。

混んでました、エッシャー。
でも得る物は大きかった。
結構現代の方だったんですね、19世紀末かな、
とか思っていたら20世紀の方でした。

なかなか見る絵見る絵感心させられる物ばかりだったのですが、
1つの絵に近づくまでに相当時間が掛かってイライラ。
後ろの人に押されたりしてイライラ。
諸悪の原因はクリスマス。
この世からクリスマスなんてなくなってしまえ・・・!
とか思いながら鑑賞してました。
でもいつもよりは少なかったみたいですね。
係りの人が「今日は楽だ」と喋っているのを聞きましたが、
でもこう言うイベントの時に美術館に来る人って、
あんまり美術に興味が無い「ちょっと行ってみようかな」な人が多いみたいで、
マナーが凄く悪く感じました。
「押すなよ、おっさん!」
とかちょっと声に出しそうになりました。
セクハラ被害ですよ。
まぁ諸悪の原因はクリスマス。間違いない。

でもよかった~エッシャーすごいわぁ。
作品殆んどが木版画なのですが、
「よく木でここまで緻密に描けるなぁ」っていう感じで。
例の伊坂さんの「ラッシュ・ライフ」に出てくる、
「上昇と下降」も見ましたが、すごいなぁの一言で。
ワニが這いつくばってるヤツとか、興味は動物系にも惹かれましたが、
あまりの緻密さと、計算の細かさに感嘆。
一度見たほうがいいですよ、とか言っておきます。
さすがにイベントは避けて。
たぶん、1/2とか穴場ですよね(笑)

入場料
・大人  1300円
・大学生 900円

でした。
900円にしちゃ物凄い満足感です。

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■雑談:混むか?エッシャー

今日は「スーパーエッシャー展」に行って来ようと思います。
混むよなぁ・・・絶対。
だって今日クリスマスだし・・・。
混むよねぇ・・・。まぁようは気合でどうにか!

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2006年12月23日 (土)

【試写】幸福な食卓

2006122401







主演:北乃きい

試写会で観ました!
なんとヤフーのネット試写会に当たったのです。
1万人って書いてあったのですが、果たして何人応募したのかは不明です。
でもラッキーです。
もう今年の運は使い切ってもいい頃ですしね(笑)

本レビューから引用
--------------------------------------------------------------
私の家族は必ず4人揃って朝食をとり、そしてその場で悩みも相談する。
ある日、母さんが家を出てゆくと言ったのもそんな朝だったし、
またある日、父さんが「父さんをやめる」と言ったのも朝だった。
家族にどんな事が起きても時は止まる事無く、必ず朝はやってくる。
母さんがいなくなった家には、父さんではないお父さんと、直ちゃんと私。
皆はそれぞれ上手くいっているようだけど、やっぱりどこかが可笑しい。
そんな時、私の前には大浦勉学が現われた。
--------------------------------------------------------------

なかなかだったと思います。
「夜のピクニック」の時のような衝撃も無く、
結構本に忠実に映像化されていたような気がします。
とは言っても登場人物が減っていたり、
鯖を食べてくれるのが大浦くんになっていたり、
クリスマスの約束がちょっと違ったり・・・。
まぁそんな所はありましたが、私的には好きでしたね。
何と言っても北乃きいちゃんがイメージにピッタリだな、と感じて。
一番好きなシーンは、朝刊を配っていた大浦君の後姿を思い出そうと、
葬式のあと窓から道路を眺めるシーン。
ホロリと流れ落ちる涙がとても素敵でした。
あとは・・・何となく本を読んでからの方がいい気がしました。
そんなにギャップもないですし、読んでからの方がより深みが伝わるかも。
・・・って言っても映画派の人はあんまり読まないでしょうから、
むしろ映画のみで理解できないようなのはダメって事になるんだろうか・・・。
うーんでも、今回のこれはいい気がするな。
ヨシコ・・・何気によかったです、最後のシーンね。
父さんも・・・ちょっと教師って感じはしませんが、合ってましたね。
なかなかですよ、なかなか。

*88

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2006年12月22日 (金)

■雑談:運試しの結果は

とても私事ですが、ポルノのライブ取れました♪
でも2箇所取ったら、片方落選しました・・・(涙)
さっきMステで「今までで一番大きなライブ」って昭仁さんが言ってたように、
でかくて人気があるからでしょうか?
悲しいなぁ・・・2回行こうと思っていたのに。

そう言えばさっきのハネウマライダーは音外してましたね(苦笑)
しかもサビで・・・。
思わずテレビの前で苦笑い。
そしてテレビの中の昭仁さんも苦笑い。
折角稀に見ぬハイテンションで頑張ってたのに、残念。
苦笑いの昭仁さんも素敵だったので、まぁいいや。
なんでMステは失敗率高いんだろう?
確か前は歌詞間違えた事もあったような。

***

そうそうそうそう!!
実はポルノよりビックニュースですが、「幸福な食卓」の試写会当たりました!
とは言ってもインターネット試写会ですけどねぇ、ヤフーの。
でも明日~明後日観れるのですよ~嬉しいです。
試写会ってお先に失礼!って感じですね(笑)
感想書きますが、確実にネタバレしますので、
映画観たいなぁと思っている方は気をつけて下さい。

***

テンプレート・・・
と言うかCSSいじったのですが、どこに対応してるのかわからず四苦八苦。
しかもHTLMでやっていたので、多分宣言文が違う・・・。
まぁいいや、とさっき諦めたばかりなのですが、
記事を透過したら、重っ!!
何だこの重さは・・・!!と今気づきました。
クリスマスまでの辛抱って事で・・・すみませんが;
正直に言うと、もういじる気力が無いです。

と、言うか背景のツリーが見えてないから!
とかツッコんで下さっても大いに結構です。

***

Mステ、ラストはミスチルだって。
デビュー15周年凄いね。「しるし」もいい曲だ♪

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2006年12月21日 (木)

「天国はまだ遠く」 瀬尾まいこ

天国はまだ遠く 天国はまだ遠く

著者:瀬尾 まいこ
販売元:新潮社
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瀬尾さん2冊目。なかなか。
もうちょっとラブな最後になるのかしら、何て思っていたのですが、
微糖でおさえて、尚且つ華やかにする瀬尾さんワールドに拍手。
長生きするのもいいかもね、なんて思っちゃいますね(笑)

北。そのまた北の小さな集落、そこには客の来ない民宿・たむらがある。
何をやっても上手く行かない仕事と、拗れた人間関係に圧迫され、
身も心もボロボロになった私は、人生に見切りを付け睡眠薬で自殺をはかった。
しかし、私は死に切れず、2日後の朝に目を覚ましてしまう。
美味しいご飯や、人里はなれた広大な自然で過ごす気持ちよさと、
悩みや話の相手になってくれる民宿の田村さん。
1日、2日・・・5日・・・1週間とただただのんびりと生活しているうち、
今までのことは凄くちっぽけな事だったんじゃないか、と考え始める。

凄く世界の狭い話ですけど(笑)とてもいい話でした。
だって田村さんと久秋くらいしか名前出てこないしね。
仕事が行き詰って、人間関係がもつれて、体調が悪くなって・・・。
とても経験があるので、頷きながら読んでしまったけど、
そんな時って凄く視野が狭く、目の前にあることしか考えられない。
仕事なんて今の時代いくらでも転職できるって言うのに、
いざ辞めるとなると、陰口を叩かれるんじゃないか、と心配する。
(鬱になるいい例かと思いますが、こんなんじゃまだ鬱ではありませんよ)
あぁ死んでしまえたらどんなに楽だろうに・・・と思うのです。
でも、目覚めてしまって気づいたように、
自分はなんて恐ろしい事をしたんだろう、と蒼くなる。
自ら命を投げ出す時、その時の意思は確固たるものだと思っていたのに、
改めて見てみれば、それはただ勢いづいて周りを見失っていただけなのだ。
その事に改めて気づいた主人公と、周りを囲む穏やかな景色が心地いい。
ここにずっといれたらいいだろうに。
そう思うけど、これもやっぱり間違いで、
私にはここでは無い場所にきちんと居場所がある。
それがどこにあるがはまだ判らないけど、私は戻らなくちゃいけない。
振り返ってみた時、「あの時はよかったな」と後悔を含め思い出すのではなく
「あの時のお陰で今があるんだ」と思える暖かい場所。
ラストのマッチもまた会えるのかな、なんてロマンスがあるのかなと思ったり。
ほんわかないいお話。瀬尾さんは深刻な事を柔らかく優しく伝えてくれます(笑)

★★★★☆*87

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2006年12月20日 (水)

■雑談:年末年始の決意

こんにちわ。
密かに年内に100冊を狙っている、るいです。
今日は某サイト風に挨拶。
と言うか、更新してない最悪な状態ですが・・・。

それはさて置き(さて置いていいのか?

最近今年を締めくくるのに一体何を読んで正月を迎えようか、
と下らない・・・いや、私にとっては大変重要な事を悩んでいたりします。

まず大晦日に読む予定の本は、伊坂さんの「終末のフール」。

終末のフール 終末のフール

著者:伊坂 幸太郎
販売元:集英社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

「何も、もうそろそろ新年を迎えるのに世界の終りを感じなくても」
と批判を受けそうな気もしますが、
そこは伊坂さんの陽気さでカバーしてもらうと言う事で。
残り僅かな2006年を無駄にしないために必死に読むべき本だと思っています。

そして!
新年早々元旦に読む予定の本は、「陽気なギャングの日常と襲撃」。

陽気なギャングの日常と襲撃 陽気なギャングの日常と襲撃

著者:伊坂 幸太郎
販売元:祥伝社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

「おい、あんた伊坂さんが読みたいだけじゃないか!」
とツッコまれそうですが、何を隠そう、その通りです。
年の始めから、ぶちかましていきましょう!!の気迫が伝われば、これ幸い。
そして伊坂さんなら年明けからガッカリする心配は無いので(結構重要)

なんだか、もっと真剣に哲学的な本にしようかとも思いましたが、
結局伊坂さんに落ち着く事にしました。
春樹さんの本も何だかんだ言って、長編はほぼ読んでしまった。
来年はレビュー書いてないヤツを再読だなぁ・・・。
春樹さんはしっかり読まないとへたげな感想は書けない。
「ノルウェイ」も「羊」も「国境の南」も。
来年は春樹さんの翻訳物も読みたい。
「ダンス・ダンス・ダンス」は読んでないけど、
絶対2日は掛かるので、元旦には読む気になれないし、
「アンダーグラウンド」で地下鉄サリンを思い出すのもなんだかなー。で。
他の作家さんにも色々候補がありますが、それは後ほど読むって事で。
母には「細木さんの六星占術読みなさい」とか言われかねないですが、
来年が大殺界だとしても私は本を読みつづける事ができるならそれでいい。
え?読めない?それは困るけど。

そうそう、あと全然関係の無い話ですが、伊坂さんって結婚してたんだ・・・。
なんだかとてもショックでした。
何がショックって、別に結婚していたと言う事ではなくて、
私が独身の人の作品だ、と知らずに認識して読んでいた事が、です。
もう35歳?だから結婚してて当然ですけどねぇ。
と、柄にもなくちょっとビックリしていたりします。
そんなこんなですが、年末年始のお供には、やはり伊坂さんで。
今度は既婚者なんだとしっかり認識して読んでみたい(笑)

・・・と、本の話のはずが、気が付いたら伊坂さんの事しかしゃべってない。
まぁいいか。
来年は「アヒルと鴨~」も楽しみです。映画も文庫化もね。

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2006年12月19日 (火)

「ミカ!」 伊藤たかみ

ミカ! ミカ!

著者:伊藤 たかみ
販売元:理論社
Amazon.co.jpで詳細を確認する


何だかふと読みたくなって借りてきました。
懐かしい、昔読みました。森さんの「カラフル」の頃だから中学生かな?
そうそう、結構最近知ったのですが伊藤さんの奥さんって角田光代さんらしい。
夫婦で作家ってすごいなぁ。しかし生活はどうなんだろう。
毎日〆切りに追われているのだろうか・・・とか考えながら読んでしまった(笑)

僕にはお父さんとお姉ちゃんと双子の兄弟・ミカがいる。
お母さんは離れて暮らしているけど、まだ離婚はしていないみたい。
ミカはやんちゃですぐに男の子と喧嘩するし、
自分の事を女の子扱いするヤツんを片っ端からやっつけてしまうオトコオンナだ。
ある日僕がミカに連れられてゆくと、そこには奇妙な生物・通称オトトイがいた。
オトトイは硬い体をしてあまり動かない、キュウイしか食べないへんなヤツ。
僕たちがこっそりオトトイを飼い始めてから、
お父さんと喧嘩したお姉ちゃんは家を出て行ってしまった。
ミカはオトコオンナだから、悲しくないし泣いたりしないと言っていたけど、
その頃からオトトイの体はだんだん、だんだん大きくなっていく―。

懐かしい、の一言です。
児童書だって忘れて没頭して読んじゃいました(笑)
昔読んだ時は、語り口の僕の口調が軽快で(大阪弁だし)読みやすく、
乱暴な女の子・ミカとの調和が面白いな、と思っただけだった気がする。
今回は恥をしのんで読んだかいあり、ミカの成長ぶりを味わえてよかった。
この本にはオトトイと言う悲しみを取ってくれる、未知の動物が出現するが、
この存在が可愛いちょっとしたペットの領域を飛び越え、
成長過程の子供の心を支える重要な役目を担っている事に気づかされる。
男の子になりたかったミカ。
でも女の子の意識がないわけではなく、幼い頃からの成長で、
自分が女である事がとても似合っていなくて惨めだと思っている。
おっぱいが大きくなる事も、生理になる事も許せない。
しかし、コウジの告白によって、自分は女なのだと改めて認識したように、
ちょっとした具合で見えてくる女の子の部分のミカが隠れているのだ。
でも頑なに育った心を開放するのは難しく、一筋縄ではいけない。
そんな時あらわれるオトトイはその矛盾を解くための重要な存在である。
オトトイがどんどん大きくなっていったように、
そこには隠していた女の子のミカの涙がたっぷり詰まっている。
こっそりとベランダで泣いているミカの姿を思い浮かべると、
いつもやんちゃで賑やかな分、すごく切ない気がした。
児童書でありながら、しっかり押さえるべきポイント、
例えば親の離婚であるとか、兄弟と離れる悲しさだとか、
子供同士での気持ちの使いあいなど、しっかり盛りこま出ている。
最後に少し突き放したようにいなくなるオトトイだけれど、
「でももう大丈夫でしょう、いっぱい泣いたんだから」
と言う明るい励ましが込められているようで気持ちが良かった。
おとといに涙を残して、さあ明日は笑顔で頑張って。と背中を押される明るい本。

★★★☆☆*87

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2006年12月18日 (月)

「春、バーニーズで」 吉田修一

Berne01_1  春、バーニーズで

著者:吉田 修一
販売元:文藝春秋
Amazon.co.jpで詳細を確認する


吉田さん、すみません。
白状してしまうと、何が言いたいのか良く判らなかったんですよ。
これは完璧に理解力不足かと思われますが、
睡魔と闘った読書だったので。とか若干言い分けしておきます。
気になっていたのですが、最後の章「楽園」って繋がっているのでしょうか?
それだけ一人称で「僕」になっているので違和感が凄く・・・。

筒井が結婚する時妻は一児の母であり、いわゆるこぶつきと言うヤツだった。
周りが子持ちの女を娶る事にあまりに感謝を表現するので
不本意にも、なんだかハズレくじを引いたような妙な気持ちになる。
妻と、血の繋がらない息子。
妻を愛しているが、筒井にも人知れぬ男娼としての過去があるように、
2人の間にはやはり少なからず個人的な秘密があるのだろう。
その窮屈な現実を正面から考えた時、何も考えずに済んだ少年時代が
急に懐かしく思え、どうか、どうか戻る事は出来ないかと心が揺さぶられる。

あらすじを書く時点で、「えーとどんな話だっけ?」と首を傾げた。
話はきちんと完結していてそれなりに纏まりがあるのに、
どこか混沌としていて、一体どこを掻い摘めばいいのか良く判らない。
男娼の相手だった男との再開で、過去の自分がどんなに惨めであったかや、
再婚したにもかかわらず、息子に会いに来る元の旦那への煩い。
折角完成され様としていた筒井と言う一人の大人が、
それらの登場により不安定で歪なまま定着してしまう。
きっと心のどこかではこの結婚を疑う思いすら出てきていて、
それを打ち消そうと必死に何かに焦っていると言う姿を現している。
そんな錯綜した思いが詰め込まれていて、
深い思いを知ると共に一言では纏められない難しさが存在する。
急に思い出した時計がどうかそこにあってはくれないか、と懇願したのは、
やはり何も考えていなかった頃の自分の真っさらな気持ちを求めていたのだろう。
それにしても「楽園」って繋がっているのでしょうか?
掲載雑誌を見ると一つだけ違うみたい。
「あなたの足元に何が埋まっているか」と言う質問に、
思わず私は「死体?」とか思ってしまったのですが、どうでしょう。
だって吉田さんだし最後は失速しないと・・・(笑)

ショートショートだと思って読めば面白いお話だと思います。
意味も深く考えなくていいしね。次は「7月24日通り」で。

★★★☆☆*79

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2006年12月17日 (日)

「黄色い目の魚」 佐藤多佳子

黄色い目の魚 黄色い目の魚

著者:佐藤 多佳子
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する


現代版「耳をすませば」みたいな雰囲気を感じた。(耳をすませばも現代か?
うーん、でももうちょっとゴタゴタしてるかな?
それにしても佐藤さんっていつの間にストーリーに引き込んでくれるんだろう?
途中から止まらなくなりました、青春っていいなとか思ったり(笑)
しかしながら、最初の章はどうして読みにくいんだ?
「一瞬の風になれ」もそうでしたが、どうも佐藤さんは最初でつまづく・・・;

絵の虜になって死んだ父のようになるもんか、と意地を張る少年・木島。
家族を嫌い、絵描きである叔父を絵も彼も心から好きになる少女・みのり。
ある日の美術の授業中ひょんな事から2人はお互いにデッサンする事になる。
人前で絵を描くのが恥ずかしい事だと思っていた木島の心に芽生えたのは、
「彼女をもっと描きたい」と言う素直な一つの願いだった。
モチーフとしてのみのりと、恋としての憧れの似鳥ちゃんへの感情。
しかしいつも頭のどこかに住む父が邪魔をし、その思いのゆくえを阻んでしまう。
キャンパスの上から伝わるデッサンの様々な思いと、
絵に対する真直ぐな感情にある、温かい気持ちが2人を少しずつ成長させてゆく。

この話、どうしても木島中心で見ちゃったのですが、どうなんだろう?
だって木島で始まって木島で終わってるし・・・とか言ってみる。
中盤まではお互いに話をしないからか、主体である時の性格の印象と、
相手を通した時の印象が異なっていて少し違和感があった。
特に木島は無口でサッカーをしてるヤツ、としか伝わらなかったし、
木島が語りになるとしょくしゃべるし(当たり前ですが;)、
「へぇこんな一面もあったんだ」と言う感じがしていたけど、
後半過ぎからは徐々に親しくなりお互いに心を許し始め馴染んでいる様子が好き。
ここで、「あぁ青春!」とか遠い目をしたりする私(寂しい人
やっぱり、「え?あ、村田」のシーンがいいかな、木島が可愛い(笑)
私的に木島のキャラクターがとてもよかった気がします。
ちょっと控えめで時には騒ぐけど心から真面目なヤツ。それが絵に伝わっている。
しかしながら、恋愛だけではなくて、みのりの他人をすぐ嫌いになる性質とか、
木島のやる前に諦めてしまうところとか、そう言うそれぞれの悩みに
必死にもがき葛藤して、突破口を見つけようとする所もしっかり描かれている。
佐藤さんは話し言葉で感情表現型な文章で、直にその気持ちが伝わってくるし、
主人公たちが考えている言葉が年相応でなるほどね、とも思う。
でも、それが裏目に出ている部分も有り・・・。
私だけかもしれませんが第一章の10歳の木島。
ちょっと無理があるのでは?と思ったりした。
だって10歳で語り手やらせたらそりゃ幼くなるって・・・と言う感じで。
確かに臨場感?は出ますけど、過去の回想シーンにした方がいい気もしてしまった。
そこでそうしないのが佐藤さんなんだよ!
とか言われそうなので、個人的意見として閉まっておきます。
全体的に良かったです。
ちょっとウルウル来るところもあったりして。

★★★★☆*92

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2006年12月16日 (土)

【映画】犬神家の一族

Inugamike00_1 






主演:石坂浩二
他:豪華キャスト

公式サイトより引用
-------------------------------------------------------
忌まわしき血が巻き起こす、美しく哀しい連続殺人。
冴えわたる名探偵・金田一耕助の推理―。
愛と憎しみの果ての恐るべき真実が、今、明らかに・・・。
-------------------------------------------------------

犬神家見ました~♪
面白かったですが、内容を知っているからか、
役者さんの動きばかりをしっかり見てしまった。
石坂さん前作よりよかったです、年取って(笑)
その反面、松嶋奈々子はちょっと年取り過ぎでしょう・・・な感じで;
だって24歳の役だよ?ちょっと無理ってもんよ。
でもそうだなぁ、雰囲気は合ってたからもう少し若ければ最高ですね。
聞いた話だと、あの金田一の鞄は30年前のらしいですね、
これもまじまじと見てしまいました。
全体な雰囲気は、そうですねぇ昔を頑張って作っています、と言う感じでした。
頑張っている感たっぷりですが、
やはり役者さんのしゃべり方とかは特に直っていないので、
どうしても現代風に仕上がっていますね。
まぁでもそこに昆監督で、石坂さんで
30年ごしにリメイクする価値ってものがあるのかも知れません。
なかなかです。
どうぞスケキヨ観にいって下さい。

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2006年12月15日 (金)

「魔王」 伊坂幸太郎

魔王 魔王

著者:伊坂 幸太郎
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する


あー・・・伊坂さん、張り切り過ぎだって。
憲法改正がコンセプトじゃないと言いながらちょっと押し過ぎ、出し過ぎ。
せっかく小説くらい法律を離れて読みたいのに・とこれは個人的意見ですが(苦笑)
「左派的作品です、どうぞご堪能あれ。」とか投げやりに言ってもいいですか?
「世間的なことで話を作って下さい」とか言われたんだろうな、とは思いますが。
「自分の読んだことのない小説が読みたい。そんな気持ちで書きました。」
ってアマゾンには書いてありました。確かに新しいんだけどさ。
気づいたら何と伊坂さん本10冊目でした!凄いな、いつの間に。
今このブログの1割強は伊坂さんの本なのか・・・と思うと感慨深い(笑)

「魔王」
平凡だが社会事情に敏感な安藤は、ある日自分に超能力がある事を発見する。
それは目の前にいる人間に神経を滑り込ませ念じれば、
たった今自分が思っていた言葉が、その人間の口から発せられると言う力だった。
くしくも世は憲法改正論が日夜主張され、それを左右する首相選も控えていた。
そこに国民の支持が厚く、独断的で強烈な議員・犬飼が登場。
総裁選の出馬と、国の改革を豪語し「お前たちはそれでいいのか」と問いかける。
アメリカの言いなりも嫌だけど、憲法は変えるべきではない。いや変えるべきだ。
様々な意見が交錯する中、安藤は必死に考える。どれだ?正しいのはどれだ?
俺はどうすべきなんだ?俺の力は何に使うべきなんだ?
考えろ考えろマクガリバー―。

あー・・・感想言いづらい(苦笑)
でも一言「カタイ」とても、凄く、激しく。そして、しつこい。
折角の暗喩を、後から遠まわしに説明したりして、
「判ってるから書かなくていいよ、もったいない!!」とちょっと憤慨。
中心になっているのが堅物だったから、他の物は出来るだけ理解してもらおう、
とか思ってさり気無く注釈してみた・・・とか、そんな感じだったのでしょうか。
あの、伊坂さんの意外な仕掛けと、「お!こんなところにも」的感じは皆無。
だって全部説明してくれてるから。うーん。
「魔王」の由来についても、「あの魔王ね、だから追いかける者から逃げるんだ」
と思ったら次の行に親切に「魔王の存在に気づき~」と次ページで説明。
あぁ折角の・・・折角の痛快ポイントが・・・と違う意味で涙目に。
・・・酷いな、この感想。しかも伊坂さんなのに。申し訳ない(苦笑)
皆これを面白いと思ったのだろうか?そこがちょっと疑問。
勿論ね、政治的立場とか、法律論面の立場から見れば凄いですよ、表彰物ですよ。
何たってこんなややこしく入り組んだ問題と、
悩むべき結論をなんと小説で面白、尚且つ伊坂さんの文章で読めるんですから!
追うものから逃れなければいけない、でも自分はどこに進むべきなんだ?
楽曲を駆使し、まさに「なるほど」と思わせる展開。
煮え切らない論争への講義と、集団があるべき姿に、未来の期待。
そんなざわめきを一掃する宮沢賢治の引用。
「諸君よこの颯爽たる諸君の未来圏から吹いてくる透明な清潔な風を感じないのか」
最高です。この上ない清々しさ。この爽快感を味わってしまったら、
人間はスイカの種の如く先導されてしまうだろう、と言う主人公の恐怖。
それは国民すべてが持つべきものであり、また持たなくてはいけないのだ。
強く熱く革新的な世の中を目指す、しかしそれは慎重でなくてはならないし、
間違いは間違いと潔く断言し、正しい道を考えねばならない。
考えろ考えろマクガリバー。考える事で世の中は見えてくるんだ、と心に響く。
もしも。
もしもですが、私が文献でこんな本を薦めてくれる教授がいたら、思わず握手です。
しかしですよ、裏返せば「文献て呼べそうじゃない?」くらい内容は堅いのです。
そんな雰囲気の本を読んで「あぁ面白い”小説”」って思えるのかな?って。
そこが疑問な一冊です。

対になっている「呼吸」は、どちらかと言えば右派的な感じで。
考えなくていいんだ、自分の前を真剣に考えていたら、
憲法なんて大きな枠組みは気に掛ける方が難しいよ、と言う話。

★★★★☆*90
凄く点数に迷いますが、小説的にはきっと「82」位。
「90」は色々含めて・・・ってとこですね。とりあえず堅い、どうぞご覚悟を。

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2006年12月14日 (木)

「日曜日たち」 吉田修一

日曜日たち 日曜日たち

著者:吉田 修一
販売元:講談社
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吉田さんの本は今までに何冊か読みましたが、
ビデオで映像を撮影する、と言う行為に何かを感じでいる人なんだな、と。
やたらとビデオで撮影するシーンやそれを観るシーンが出てきます。
ちょっと変わっている・・・と言うより、
読者はそこから何を感じるべきか、と言う点で悩みます。
この本もなかなか面白かった、やっぱり吉田さん好きみたいです。

それぞれの人間の、それぞれの日曜日。
恋人と上手くいかない男、泥棒に入られてしまった女、
恋人を事故で亡くした男、女運のない男、恋人から暴力を受ける女・・・。
そんな5人の生活の片隅に、ひょいと家出をした兄弟が姿を現す。
ある者はチョコレートを、ある者は鮨を、ある者は生き延びる勇気を差し出した。
振返れば目も向けたくないような酷い過去だけれど、
その中でのさり気ない行動が兄弟を助け、実は感謝に溢れているのだ。
人生、そんなに捨てた物じゃないかも知れない、と言う話。

中身は短編ですが、2人の兄弟の登場で話は全て繋がっているように見える。
それぞれに悲惨な人生を送る登場人物たち。
一番印象に残ったのはやはり「日曜日たち」かな。
相手の男を浮気させてまで奪い取った恋。
しかしそこに待ち受けていたのは、冷酷な暴力だった。
逃げ出したいのだけれど逃げ出せず、民間の相談センターに電話を掛ける。
そんな姿の自分の姿を思い出した時、プライドの高い人間として、
虫唾が走ったり、事故嫌悪したりするのではないだろうか。
例え傷ついた自分を2人の兄弟に重ねて感傷に浸っただけの事であったとしても、
不意に成長した彼らに出会った時の、何とも言えない嬉しさは計り知れないと思う。
何故か引き止めてしまった2人が、自分が引きとめたことによってどう変わったか。
木陰から見つめる仲の良さそうな2人の姿を見てどれだけ安堵しただろうと、
また、ピアスを見た時の「私は間違ってなかったんだ」と言う思いが、
そっと心を温かくさせる。最後にこんな隠し種を持ってくるなんて憎いねって(笑)
人生、そんなに捨てたもんじゃないかもって、
暗い過去の合間に見える優しい光を見ながら、考えてしまう。
吉田さんの書く男の子が好きですねぇ、特に主体になってる時の。
適度にいいかげんで、適度に傷つき、適度に捻くれていて、そしてエロい。
もっとも表現したい人間と言う生き物の均等な性質を生に描いている気がする。
なかなか、好き。
今度は「東京湾景」かなぁ、あ、でも「7月24日通り」かな映画の前に。

★★★★☆*88

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2006年12月13日 (水)

「手紙」 東野圭吾

手紙 手紙

著者:東野 圭吾
販売元:文藝春秋
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止められない、止まらない!で一気に読み終わりました。
凄くいいけど、話は前々から読める。
しかし主人公が辿る道筋は深く暗く辛く、単に感動できると纏めなくはない。
「感動の名作」的な広告だったので、展開的に
最後にはオチがあるのだろうか・・・と期待しましたが、そうじゃない。
そうじゃない深い感動が、手紙と言う細い糸からゆっくりと伝わってきます。

兄は貧困の末、弟の学費を手に入れるため強盗に入ることにした。
両親が死んで残された兄は、弟が立派に育つ事だけを考え生きて来たから、
留守だと思っていた家で住人と鉢合わせした時、咄嗟に相手を殺してしまったのだ。
重労働でボロボロになった体の上、彼に付いた罪名は強盗殺人。
兄の犯した罪に戸惑いながら、弟・直貴は予想以上に過酷な生活を強いられていた。
夢も結婚も就職も兄が望んでいた入学さえも、兄弟が強盗殺人犯だと判ると、
周りの人間は血相を変え距離を置き、彼をいそいそと疎外し始める。
そして、どんなに辛い時であっても、直貴には毎月決まって桜印の手紙が届くのだ。
「前略 元気ですか?―――」

殺人と言う行動が、こんなにも生きた人間を狂わせるとは、と驚愕した。
これは小説だけれども、実際こんな家族はどんな生活を送っているのだろうと思い、
また、それを知らない自分は、無意識に疎外しているのかも知れないとも思う。
目が虚ろになった直貴が、コンドームに穴を開けている様子を思い浮かべ、
寒気と絶望感が走った。人が狂ってしまう、そう感じたのだ。
人生が進み、もしかしたら這い上がれるかも知れないと思うたびに、
「強盗殺人」と言う言葉が耳に過ぎり、人が遠ざかる。
「人の差別はなくならない。むしろ差別しなくてはいけない」と言う、
社長の言葉はとても衝撃的だった。しかし、冷静に考えた時それが現実なのだ。
自分だって妻や子供が怪我をさせられ、どうしても許せないと思ったように、
兄に母を殺された家族もまた、兄をそしてその家族を許せはしないのだから。
私的には、届くたびに破り捨てていた手紙を、
いつしか後悔するように日が来るのだろうか、と期待していたので、
最後に読んだ直貴の手紙は強烈だった。
「やっぱりそうか」と思うと同時に、鋭い虚脱感を感じる。
家族を捨て、新たな家族を守る。それは簡単に聞こえるけれど、
実際にそんなことが起きたら、私もそんな言葉を選択肢の一つとして
考える事ができるのだろうか、考えなくてはいけないのか、と暗い気持ちになった。
家族・・・だけれども選ばねばならない苦渋の選択。
話の展開は読めるし、決して後味がいいとは言いがたいですが、
読んだ後にはずしりと心に残る物があります。

映画・・・よりは小説の方が良さそう。
小説ではロックバンドですが、映画ではお笑いになっている、
って言うのも、今の時代に乗せすぎじゃない?とか思う原因に。

★★★★☆*91

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2006年12月11日 (月)

「幸福な食卓」 瀬尾まいこ

幸福な食卓 幸福な食卓

著者:瀬尾 まいこ
販売元:講談社
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初めて瀬尾さん読みましたが、雰囲気はメレンゲ。
ここまでふんわりとした雰囲気を小説の中で作れる作家さんて凄い。
と、思ったけど「幸福な食卓」と言うわりに、見た目が幸福じゃないけど。
でも、そっとどこかで守られている。
瀬尾さんワールドはとても温かいです。

私の家族は必ず4人揃って朝食をとり、そしてその場で悩みも相談する。
ある日、母さんが家を出てゆくと言ったのもそんな朝だったし、
またある日、父さんが「父さんをやめる」と言ったのも朝だった。
家族にどんな事が起きても時は止まる事無く、必ず朝はやってくる。
母さんがいなくなった家には、父さんではないお父さんと、直ちゃんと私。
皆はそれぞれ上手くいっているようだけど、やっぱりどこかが可笑しい。
そんな時、私の前には大浦勉学が現われた。

物語の書き出し、「父さんは、今日で父さんを辞めようと思う」
どんなに悲劇的な話の幕開けだろう、
と思いきやなんて事は無い、父さんが父さんをやめるだけ。
出て行ってしまった母さんも母さんで一人暮らしは上手く行っている。
瀬尾さんの文章でふんわりと仕上がった舞台だけど、
よく見れば凄く歪んでいて、「これって家族って呼べるの?」とも思う。
3年前の父さんの自殺未遂によって生まれた歪みは、
まだ拭い去る事は出来なくて、むしろそれに慣れてしまうそうな自分に
少し怯えている佐和子の気持ちがよく判る。そんな時現われる、大浦勉学。
救世主的に現われた大浦君は佐和子のより所であって、
家族がたとえ崩壊しても大丈夫、だなんて言うけど私はやはりヨシコと同じく、
家族をもっと見るべきだったんじゃないかなと思う。
不謹慎だけど大浦君がいなくなって落ち込んでいた佐和子を見かねて、
母さんは「帰ろうかな」と言ったのだし、ヨシコと揉めていた直ちゃんだって、
いつの間にか佐和子を心配する側にまわっていたのだから。
まぁ、それで家族がまた同じ屋根の下で暮らして上手く行く、
と言う確信はないけれど、大浦君が言ったように、
大浦君に限らず、佐和子は色々な人に守られている。
ふと振り返った時に人の優しさに気づき、じーんと来る本。
でもラストは私的に少し後味悪めでしたけど、全体的は好きです。

映画の主人公、北乃きいちゃんがとても合っていて可愛いです。
観なくては!

★★★★☆*88

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2006年12月10日 (日)

■雑談:お酒のバトン

miyukichiさん宅よりバトンを奪取してきました!
ちなみに窃盗罪は刑法235条で10年以下の懲役です(笑)←今日の勉強の成果
どうもありがとうございます^^*
と言って許してもらえるか心配ですが・・・回答を。

【1.好きなお酒はなんですか?】

・熱燗 → 日本酒は「八海山」が今の所一番かな、「水竜」もいいかも
・梅酒 → 梅酒は「チョーヤの紀州梅酒」でしょ
・杏露酒→ これも「チョーヤ」かな
・ビール→ 「キリン淡麗グリーンラベル」(これしか美味いと思わない)

【2.嫌いな(または苦手な)お酒はなんですか?】

・焼酎 (昔「鏡月」で二日酔いになった事があり、トラウマ)
・泡盛 (とりあえず悪酔いする)

【3.誰と飲みますか?】

・基本的に2人でしっとり飲むのが好き、宴会は結構誘われても断る

【4.泣き上戸?笑い上戸?】

泣き上戸
 元々強いのであまり酔いませんが、
 下記の条件がすべて当てはまる時のみ発動するもよう・・・(笑)
 -------------------------------
 ①相手が男性で2人きりである
 ②相手が年上である
 ③しかもかなり歳がいっている
 ④日本酒を1瓶以上空ける
 -------------------------------
 =上司・父親・叔父・祖父・・・あたり

【5.酔いが顔に出る方ですか?】

出ません

【6.記憶を無くしたことはありますか?】

ありません
 もどした事もありません・・・むしろ吐き方を教えて下さい(涙)

【7.今までで一番楽しかったお酒は?】

親友と2人でかなぁ。大抵渋谷の行きつけの店ですが・・・

【8.逆に、一番思い出したくないお酒は?】

・忌々しい「鏡月」悪酔い事件の日

【9.彼氏(または彼女)とお酒を飲むのは好きですか?】

・お願いだから先に潰れないでくれと密かに願っています(苦笑)
 お酒が弱いと判ってるのに頑張っちゃう男はダメですねぇ

【10.お酒を飲んで、いきおいで喧嘩をしたことはありますか?】

・酔って喧嘩中の2人を制止して殴られた事なら・・・

【11.お酒が好き?飲み会の雰囲気が好き?】

・どちらかと言えばお酒が好きですね。宴会は嫌いです。
 でも最近になってお酒もさして好きではないことが判明
 何と言うか、潰れた人間の世話をするのが嫌です・・・。(根本的?
 内心「こんなんで潰れんなよ」とか「潰れるなら飲むなよ」とか、
 そう思ってしまうので宴会なんて余程の事がないと出向きません(笑)

【12.次に回す人5人を指名して下さい。コメント付で♪】

ご自由にどうぞ!
一言お声かけもらえれば、お邪魔しに行きます♪

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「さよならバースディ」 荻原浩

さよならバースディ さよならバースディ

著者:荻原 浩
販売元:集英社
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なんか・・・もう一息。って感じ(苦笑)
うーん、いいと思うんだけど、何か足りない。
サルを通しての会話がじれったいのかもしれないし、
もしくは別に死ぬほどでも無いんじゃないの、とかそう言う感想が;
題名からして、内容ではなく結末が見えるってどうよ。とも思う。
映像化したら面白そうだけど、難しいだろうな。主人公は私的に妻夫木君。

僕の研究室・霊長センターでは、サルのボノボに知識を身につける実験をしていた。
名目では知的障害を持つ人間の子どもへの教育と言う課題があるが、
着実に言語を増やし、人間の言葉を理解するようになるバースディは誇りである。
一つ問題があるとすれば、前任の教授が謎の自殺を遂げた事くらいだった。
しかしある日突然、同じ研究室の助手で恋人である由紀がまたも自殺をする。
その謎をめぐり、僕はバースディに事件の真実を語らせようと力を尽くす。

うーん、感想書きづらい。なぜならば抑揚の無い話だったから。
アマゾンの評価がとても低いのが気になっていたのですが、
読み始めは「結構面白いじゃん」と思っていました。
問題は中盤から・・・と言うか半分より前?位で由紀が死んでしまうのです。
後はその・・・サルにどこまで言葉を覚えさせるか、と
サルの記憶をどこまで辿れるか・・・と言う2点に絞られてしまい、
途中から「これは一体何を伝えたいんだ?」と首をかしげる。
サルの保護と言いつつ、恋人の死んだ理由が知りたくて我慢できない。
だから仕方なく「ごめんよバースディ」と言いながら、サルに尋ねる。
最後の方はグダグダな上、由紀の気持ちの反映ってどうよ?と。
その行為に「なんだかなぁ」と盛り上がるべき所で、少し白けてしまった。
文章には全然出てこない、と言うかラストで「また話を聞こう」、
みたいな事を言っていますが、私はどちらかと言えば、
むしろ感情を理解して話をする動物を無理やり作り出すのはどうかと思う。
勿論動物だって人間の表情で機嫌を伺ったりしますけど、
それを理解させすぎると、こうして人間が死んだ時も尚、
悲しみ続ける動物が増えるのかと思うと、やっぱり「なんだかなぁ」と思うのです。
雰囲気は好きだったのですが、ちょっと何か足りない。
これじゃサルがいなかったら、ただのメロドラマじゃん!みたいな。
うーん荻原さん。「明日の記憶」みたいにならないものか!(懇願)

★★★☆☆*77

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2006年12月 8日 (金)

「出口のない海」 横山秀夫

出口のない海 出口のない海

著者:横山 秀夫
販売元:講談社
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あー・・・泣いた。疲れた。
横山さんの刑事ものも記者ものもいいけど、戦争ものもいいな、と思った。
あえて言うなら、もうちょっと序章が長くてもいいような・・・。
短くて何が起こったのか判らず、読む気になりづらい雰囲気がある。
並木の章に入ってしまえば、もうそこからは言う事無しです。

時は第二次世界大戦―そこには甲子園で優勝をした豪腕ピッチャーがいた。
大学へ進学し、いよいよ職業野球を目指せると意気込み始める頃、
その右腕は悲鳴をあげ、ボールをホームまで投げる事さえ出来なくなってしまった。
激戦が繰り広げられる最中、野球を諦めきれない彼も間もなく徴兵されてしまう。
国、それから家族と仲間を守るため、戦う事を余儀なくされ、そして、
彼は自らの命と引き換えに追撃する、特攻隊を志願した。
死の間際でさえも定まらない死の理由と、戦争への疑問。
複雑な思い抱きながらも魔球を完成させようと死の世界へ駆け上る。

「兄さん。お国のために立派に死んできてください」
そう敬礼するトシの様子を思い描き涙が止まらなかった。
こんなことってあっていいのだろうか?・・・と疑問と複雑な思いが過ぎる。
トシの中ではごく当たり前のことを言ったのであろう、
戦争の時代に生まれ、幼い頃から戦争に勝つことだけを教えられているのだから。
甲子園を優勝した兄が誇らしかったように、
特攻隊として国のために命を捧げる兄はどれほど立派に映っただろう。
しかし、それは間違っている。その歪みがとても痛烈だった。
兄一人が死んだところで国が勝つわけでもなければ、家族だって救えない。
むしろ、かけがえのない青年を犠牲にしているだけに過ぎない。
目の前を過ぎる爆撃を前に私が同じ事を言える自信は到底無いけれど、
この悲惨なまでに腐食された戦争と言う悪魔が憎たらしかった。
隣を次々に飛び出し死んでゆく同志たちを見て、
自分の番は今か今かと待ちわびる姿が焼きついてはなれない。
これが飛んだら、死ぬ。死に直面した時の人の気持ちと、
死人を送り出さねばならない補助員の様子が、痛々しく、辛い。
いい話、だけど並木の最後がなぁ・・・あれでよかったのかな、と少し思う。
でも確かに並木が伝えてくれた思いは重かった。
涙したのは、失敗・自信の喪失・焦燥・・・もっぱら特攻出撃時でした。
(と言いつつあの「ボレロが聞きたい」の理由が薄かったと思うのですが;)
最後はしっとりと纏められて、老人が語る懐かしい日々、と言う形になる。
しかしながら、話の殆どが並木の戦場を写しているため、
まるであの時の2人が並木と言う人物をその目で懐かしんでいるようで良かった。

★★★★☆*88

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2006年12月 7日 (木)

「九月の四分の一」 大崎善生

九月の四分の一 九月の四分の一

著者:大崎 善生
販売元:新潮社
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なんだぁ・・・素敵なタイトルだと思ったのに、と言うのが率直な感想です。
ちょっと期待しすぎたかなぁ・・・。
短編4編で、哲学的な事を頑張って描いてる本なのですが、
もう一歩何かが足りない感じで、物足りない、煮え切らない、纏まらない。
哲学的なところは春樹さんと比べてしまい、
人物描写は吉田さんと比べてしまったりして、今ひとつな感じ。

「悲しくて翼もなくて」
バンドを組んでいた僕は、練習の後の公園で、一人歌を歌う少女に出合った。
彼女・真美の歌、ツェッペリンは美しく澄み切る歌声に聞き惚れてしまう。
真美をボーカルとして向かえ、開いた学園祭のライブは大盛況で、
息高揚した僕たちは2人で僕のマンションへ帰りことにした。
しかし、真美の事を思った僕は手を出す事もなく、真美は田舎へ帰ってゆく。
十数年後、真美の死を境に、あの時なぜ抱き止めなかったのか、と後悔する話。

うーん・・・この他の話もなのですが、
人言えぬ焦燥感とか、過ぎてしまった過去への後悔とか、そう言うのが多数。
そこまではいいのですが、こだわりが歌声だったり(これはまだいい)
チェスとブロンズ像だったり(ちょっと春樹さんぽい)、将棋だったり・・・。
何となくちょっと視野が狭すぎませんか?と問いたくなる。
そして多々出てくる出版社。いや、多分大崎さんが昔勤めてたんでしょうけど;
もうちょっと色つけてもいいのでは?と。
大崎さんはどちらかと言えば、哲学的・・・と言うよりは、
合理性への追求、とかそう言う方が上手いような気がするし、
哲学を前面に押し出すと、こんな感じの本になってしまうのでは?と思う。
「傘の自由化」とかめっちゃ合理性追求で、「おぉなるほど!」
とか思うのに、今回は首をかしげたまま読み終わってしまった。
こんな書き方もするんだね、と作者を知るのにはいいかもですが、
どうぞ、1冊目には読まないほうが良いかと思われます。
やっぱり最初に読むなら「アジアンタムブルー」かな。

★★☆☆☆*69

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2006年12月 6日 (水)

★今年のマイベスト10

今年も色々読みましたが!
気持ちを落ち着かせてベスト本選出してみました。
(まだ年末にかけてラストスパートもしますけどね・笑)
今現在、振返ってみて率直に心に残っている順番です。
レビュー下に付いている読了直後の点数とは、
若干違うかも知れませんが、そこらへんは悪しからず・・・。
みんな、時間が経っても記憶の色褪せない素敵な小説たちだと思います。

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■2006年 今年のマイベスト10

1位 「重力ピエロ」 伊坂幸太郎著
2位 「DIVE!!」 森絵都著
3位 「東京タワー」 リリー・フランキー著
4位 「クライマーズ・ハイ」 横山秀夫著
5位 「明日の記憶」 荻原浩著
6位 「一瞬の風になれ」 佐藤多佳子著
7位 「博士の愛した数式」 小川洋子著
8位 「パレード」 吉田修一著
9位 「GOTH」 乙一著
10位 「パイロットフィッシュ」 大崎善生著
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1位 「重力ピエロ」 伊坂幸太郎著
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重力ピエロ 重力ピエロ

著者:伊坂 幸太郎
販売元:新潮社
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やっぱりこれは外せないでしょう!私の初・伊坂さん本です。
この本を読んだ時の衝撃と言ったら凄かった。
軽快な語り口と、斬新なユーモアセンス、いつ読んでも最高ですね。
そこに盛り込まれる、家族愛。絶妙な混ざり合いが心をぐぐっと動かします。
春の「深刻な事は陽気に伝えるべき」は私の流行語大賞(笑)
いつまでも忘れられない1冊です。あとで再読しよう。
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2位 「DIVE!!」 森絵都著
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DIVE!!〈上〉 DIVE!!〈上〉

著者:森 絵都
販売元:角川書店
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久しぶりに読んだ森さんでしたが、少年の生き生きした雰囲気と爽快さ健在。
経験の無いスポーツなのに、ぐいぐいと引き込んでくれ、
主人公たちの気持ちに共感し、目標を共有できる素敵な本。
思わず他の著書も読みたくなるくらい、色々な意味で可能性を秘めています。
「カラフル」も私の中ではかなり高位置をしめますが、
今年初めて読んだわけではないので、外しておきます。
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3位 「東京タワー」 リリー・フランキー著
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東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~ 東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

著者:リリー・フランキー
販売元:扶桑社
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これも文句なしにいい。「今年一番私を泣かせたで賞」受賞(笑)
読まなくちゃと思いつつ、あまりに人気が出すぎて読むのを躊躇っていた本。
でも読んで納得、人気が出るはずだよね、の感動作品。母のお墨付きも有。
リリーさんはそんなつもりは無いかも知れませんが、
文章の随所に「ここが泣き所だよ」と暗喩したような部分がある。
でも、これって事実なんだよねと認めた時、それと裏腹に重い物を感じます。
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4位 「クライマーズハイ」 横山秀夫著
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クライマーズ・ハイ クライマーズ・ハイ

著者:横山 秀夫
販売元:文藝春秋
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横山さんってこんな素敵な文書く人だっけ?(失礼な)と正直に思った本。
これも泣けました、親子愛の描き方が最高でした。
それよりも話の内容は新聞記者。横山さんも以前新聞記者だったそうで、
文章の中に垣間見る人間関係が妙にリアルでとても迫力がある。
報道する者、される者。それを真剣に考えた本であるし、
それでいて重苦しくないのは登山ならではの爽快感。ハーケンいいですね。
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5位 「明日の記憶」 荻原浩著
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明日の記憶 明日の記憶

著者:荻原 浩
販売元:光文社
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これも荻原さんを見直した本。渡辺謙が絶賛したのもとても納得。
「神様からひと言」で「いい話書く人だな」とは思ったのですが、桁が違う。
今までは少年・青年を書いていた荻原さんですが、断然壮年主人公が凄くいい。
ご自身の年齢が近いからかも知れませんが、文章に伝わる、
意思疎通がかなりスムーズで多々感心する部分がある。
アルツハイマーと言う重い病を苦味を交えながら爽やかに描かれています。
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6位 「一瞬の風になれ」 佐藤多佳子著
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一瞬の風になれ 第三部 -ドン- 一瞬の風になれ 第三部 -ドン-

著者:佐藤 多佳子
販売元:講談社
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こちら、初・佐藤さん本。初めの印象がいい作家さんは伊坂さんぶりです。
1~3巻ありますが、実を言うと1巻は少し面白さに欠ける。
しかし中盤から主人公が走る事に目覚めると同時に、読者は登場人物になる。
いつの間にか主人公達と「頑張れー!!」と叫んでいるような本。
昔やっていた陸上の話だったと言うのもあるかもしれませんが、面白い。
「あーぁ、高校でも陸上やっていればよかったかも」と少し後悔する位です。
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7位 「博士の愛した数式」 小川洋子著
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博士の愛した数式 博士の愛した数式

著者:小川 洋子
販売元:新潮社
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いい話。映画も観たい観たいと言いつつ、DVDも観れていない(涙)
先入観で寺尾さんを思い浮かべながら読みましたが、私的にとても合ってました。
80分しか持たない記憶と戦う強い意志が見事に描かれています。
消え行く記憶をこれほど痛切に感じた事はありませんでした。
「はじめまして」と毎朝言うこのセリフがどれだけ辛いものか、
と今思い出すだけでもウルウルきますね。
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8位 「パレード」 吉田修一著
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パレード パレード

著者:吉田 修一
販売元:幻冬舎
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今まで読んだ吉田さんの中で一番好き。
他の爽やかな小説に掻き消されがちですが、私的にかなり好きな作家です。
人と人との関係がとても綿密に描かれていて、性格、とまではいかないけど、
裏表のある感情などをしたたかに、それでいてサラリと伝えてくれます。
特にラスト、爽快を予想される展開なのに、いつの間にか失速し氷点下。
でもその暗闇でキラリと光るダイヤは他の何よりも美しい、そんな印象です。
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9位 「GOTH」 乙一著
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GOTH GOTH

著者:乙一,大岩 ケンヂ
販売元:角川書店
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衝撃的!の一言。見直した、と言うよりむしろちょっと震え上がった(笑)
実は一番初めに読んだのは「ZOO」でした(レビューまだ書いてません;)が、
それもかなりの衝撃で、しかしこれはさらに上回る末恐ろしさ。
まず、人が苦しむ姿や表情に快感を覚える異常さを肯定した主人公・僕と、
それを理解する森野の存在が斬新かつ不気味で、その上すごくグロイ。
グロイけど怖い物みたさと軽快な語り口に惹かれ一気に読んでしまう、そんな話。
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10位 「パイロットフィッシュ」 大崎善生著
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パイロットフィッシュ パイロットフィッシュ

著者:大崎 善生
販売元:角川書店
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「アジアンタムブルー」の方が心に残ってた気がするんだけど、
気が付いたらこっちの方が印象深いな、と感じるようになりました。
何と言っても「傘の自由化は成功しましたか?」がね、一番残ってます。
大崎さんは本気で傘の自由化を考えているらしく、
別著書で、傘の自由化のみを熱く語っている本があります、是非読みたい。
廻り来る輪廻、深く考えたい時には是非大崎さん。
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2006年12月 4日 (月)

「チルドレン」 伊坂幸太郎

チルドレン チルドレン

著者:伊坂 幸太郎
販売元:講談社
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うーむ、鴨居が私的に好きでした(告白・笑)
なかなか、「ラッシュライフ」の考え方とか、
「重力ピエロ」の親子愛を混ぜ合わせたような、いい感じでした。
でもちょっとあっけない・・・?のか?
もしくは最初は短編だった物を繋げたからか・・・。
中身の全体が入り組んでいない雰囲気もある。

家庭裁判所の調査員・武藤と陣内の元へ日々様々な非行少年がやってくる。
子供は一人一人違うのだと区別して接しなければならないし、
周りを取り巻く環境も深く考慮しなくてはいけないのだ、と言う武藤をよそに、
陣内は「どうでもいい」と言いながら、面倒臭そうに支離滅裂な事を言う。
しかし、そんな彼は担当した非行少年から誰よりも慕われているし、
と言うことは、やはり誰よりも子供を理解していると言う事なのだろう。
大の大人も皆誰もが昔は子供だったし、何か問題を抱えて育っていた。
そう考えると、一人の子供が育つ世界でさえ、
とても重要で大切にすべき事なんだよ、と言う話。

展開的にこうなる・・・と前々から判りますが、思わずほろっとくる。
さすが伊坂さん、またしてもやられた・・・!
親は生まれてきた時から決まっているから、選ぶ事は出来ないし、
その上他人に平伏すような父親見てしまった子供は、悔しさよりも怒りを持つ。
だから親父は情け無いんだと蔑んで、非行に走ってしまうのだろう。
しかし、あのステージの上を見て「カッコイイ」と呟いたあと、
ハッと気づき「歌ってるの、親父だよ」と叫んだ明君の爆笑した笑顔。
それを見ると、武藤が考えていた答えよりも更に上を行く、
更生方法がが限りなく「正解」に近い答えだったのではないかと思う。
また、「目が見えたって目が見えなくたって同じ」と言う陣内の原理。
あの子の人生は羨ましいとか、そう言うことを言うのは、
根本的から間違っているし、それを盲目の人間に堂々と言ってやる。
「俺が気にして無いんだから、まさかお前が気にしてるわけ無いよな」と。
全ての引け目を無視し均等する。そしてそこから発せられる正解こそ、
今の人間に欠けている物であり、最も重要な物であると訴えられる。
そんな奔放で奇想天外で時には目を疑う様な陣内だけれど、
彼のやる事は子供たちの目に見えない根本的な問題を解決するためには、
やはり必要不可欠で、それでいて他人には絶対に持ち得ない能力。
この話で陣内はある意味、馬鹿っぽくて人間味の強い、
子供の神様のように描かれていて、それでいて彼も問題児だったと落ち着く。
それは人間が人生をリレーしているようで、いつしかまたどこかでは、
陣内が更生した(例えば)明君のような子供が育って大人になり、
また人を温かく導いたりするんだろうね、と言っているようです。
心温まる!
けど、武藤のイメージはは坂口憲二ではなかったような・・・。

★★★★☆*92

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2006年12月 3日 (日)

【DVD】恋は五・七・五!

Koi575_2

恋は五・七・五! 全国高校生俳句甲子園大会

販売元:ビデオメーカー
発売日:2005/09/22
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「寂しいな、実家で一人、映画観る」
5・7・5になってる?まぁいいや。
なかなか面白かったです。一人で見てましたが、
逆に一人で見てよかったかもしれないと思った。笑
青春な感じたっぷりで、で、ふと振り返るともう私は青春時代ではない。
楽しかったけど、ちょっとベタ。
思い切りmiyukichiさんのレビューに影響されました!

主演:関めぐみ

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廃校寸前の松山高校に転校してきた主人公・ハルコ。
廃校までの2年間、歴史に高校の名前を残そうと、
校長の提案で様々な甲子園や大会を受けまくる事になった。
地味でオヤジ臭い・・・そんな俳句の甲子園で、
ひょんな事で集まった5人が、楽しむ5・7・5を追いかける。
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何をやっても冴えない5人が、必死に俳句を読む。
汗や涙を流す部活とは違い、地味で目立たない。
学生服で読む墨の香りがしそうな俳句の雰囲気が、
青春映画としては斬新で面白い設定だったように思う。
特に初めは馬鹿にしていたハルコが「俳句はポップなんだから!」と言うシーン。
ツンと拗ねたように素っ気無い彼女の張り上げた声が好きだった。
でも展開は結構ありきたり。
頑張ってやったけど、やっぱり自信はなくて、その上、
お約束の、それをなじってくれるような、エリート高校が登場。
最後は「そうなると思ってた」と思わず言いたくなる、勝利。
しかし、それだけ先が読めるストーリであっても、
「結構面白かったかも」と思わせてくれるのは、やはり俳句の存在。
高校生らしく青々しさを感じる未完成な俳句が、
エリート高校のガチガチと固められた俳句と上手く対比させられて、
「大人になりたい子供らしく、少し背伸びした様子」がとても素敵だった。
最後のハルコの句、
「南風 わたしはわたしらしく跳ぶ」は爽快でした。
青春だ!と言いたくなる話。
なかなかでした。

公式サイト

*79

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2006年12月 2日 (土)

【DVD】陽気なギャングが地球を回す

陽気なギャングが地球を回す プレミアム・エディション 陽気なギャングが地球を回す プレミアム・エディション

販売元:ジェネオン エンタテインメント
発売日:2006/10/25
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成瀬:大沢たかお
響野:佐藤浩市
久遠:松田翔太
雪子:鈴木京香

見てしまいました~。
TSUTAYAでレンタル半額だ、と意気込んだのですが、
新作だったので実は安くない・・・。
それにしても何でここまで小説を無視してるんでしょうか。
結構憤慨。

小説レビューのあらすじ引用
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それぞれ奇異な特技を持つ男女4人の銀行強盗の話。
嘘を見破る男・成瀬に、演説大好き男・響野と、スリ男・久遠。
そこに体内で時間を正確に刻む女・雪子が加わって絶妙な強盗団が完成する。
ある日4人が強盗した大金が、接触事故を起こした別の強盗犯に奪取されてしまう。
複雑に絡み合う2つの強盗団の強盗の顛末を、成瀬の思考能力をメインに
陽気な脇役をたっぷり従えて面白楽しくギャングが地球を回す。
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「え?何これ?」が第一印象。
最初の金を奪われてしまう銀行強盗のあたりは、
豪華なキャストとアップテンポなノリに「おぉ!」と感心していたのですが、
途中から小説での核心部分を激しく脱線。
あんなに面白かった「裏の裏を書く」と言う見所が消えうせ、
鉄砲が偽物でしたー!と言う単なるだまし討ちで終わり、おいおいと言う感じ。
ラストで警官の姿で雪子をびっくりさせる久遠を見たかったんだけど残念。
と、ズバズバ言っていますが、キャストとキャラクターの雰囲気はばっちり。
子役の子も可愛かったし文句がないのですが、
その分ストーリーの脱線が気になり、ただのギャングに成り下がってしまった、
と言う悲しいイメージを強く受ける。
警察のコスプレをしている男があんなに出現しているのに、
あんなにストーリーを捻じ曲げなくてはいけなかった理由がわからない上に
密かに盛り込まれていた親子愛やいじめの話が一切ない。
ハラハラして「お!やっぱりやってくれちゃったのね!」
を期待している方、あまり期待しすぎは禁物です。
うーん。
小説の方がいい。
断然いい・・・と言いながら、まぁ面白かったので結構評価は高めです。

*82

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2006年12月 1日 (金)

「半落ち」 横山秀夫

半落ち 半落ち

著者:横山 秀夫
販売元:講談社
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うーん。映画を細かい所までよく覚えていないからかも知れませんが、
私的に映画の方がよかった印象があります。(と言っても2年前の記憶
それにしても、まさに寺尾さんのために主人公が用意されたのでは?
と思うほどマッチしていてかなりスムーズに情景を思い描けます。
そしてここにも記者健在。さすがだね、横山さん。

現役警察官が「妻を殺した」と言って自首をしてきた。
年齢49歳、元警部、周囲は口々にすこぶる温厚で心優しい人だと答える。
彼は容疑を認め、反省をしているが、一つだけ引っかかる問題がある・・・
彼が自首をしたのは妻を殺してから2日経った3日目の早朝だったのだ。
息子の死、妻がアルツハイマーだったと言う事情や彼への同情の余地も見える中、
その空白の2日間が、マスコミに大きな問題として取り上げられる。
黙秘や虚偽を述べながら頑固として真実を語らない彼の本心を、
警察・検察・記者・裁判官、そして刑務所員が必死に追いかける。

日本の法律は、被告人が罪を認めてさえいれば、
例え心に秘めた隠し事があったとしても、そのまま処理されてしまう。
そんな、あってはならない事実がこの切ない話の中に盛り込まれている。
現代とは僅かなずれが生じると感じながらも、
法を駆使し、躍起になる警察や検察や裁判官たち。
そんな、法で雁字搦めにされた様な彼らの前に、全ての罪を認め、
自分に過酷な道を選んでさえも守りたい物の存在が現われる。
書面や定義付けられた作業では救う事ができないその大切な思いを
どうか開放してやる事は出来ないかと願う、その姿に感動した。
でも、一番心を動かされたのは、やはり犯罪の動機である。
7年前に白血病で死んだ息子。梶と妻は息子の命日に墓参りに行った。
しかしアルツハイマーの妻は、墓参りに行った事を忘れ、
「息子の命日を忘れるなんて」と狂気し、殺してくれと叫んだのだ。
それ思い浮かべた時、果たして私は殺す事を躊躇う事が出来るだろうかと迷った。
あるいは、夫に「殺して欲しい」と言わずにいる事をだ。
妻を殺したあとの2日間。中盤から話の方向がそちらへ向く。
だから、読み手としては、ラストへかけて期待が高まっていき
「妻を殺した事に苦心しながら」と言うのがポイントになるため、
ラストの部分は若干暖簾に腕押しな気もする。
勿論感動的で、そうか、それで死ぬ、と言う簡単な逃げ道よりも、
罪を負ってまで誰かのために生きると言う方を選んだのか、と納得も出来る。
でも妻に対し、と言うよりは「妻もその方がいいと言ってくれるだろう」
的に感じてしまい、私的には盛り上がった分、盛り下がりも激しかったと思う。
今思い返せば、映画でも中盤(殺害理由)あたりで号泣してました。
いい話なんだけどね、凄く。でも小説はちょっとくどかった。

★★★☆☆*85

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