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2006年9月 6日 (水)

「アヒルと鴨のコインロッカー」 伊坂幸太郎

アヒルと鴨のコインロッカー アヒルと鴨のコインロッカー

著者:伊坂 幸太郎
販売元:東京創元社
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やられた、伊坂さん・・・!
最後までタイトルの意味が判らなかったよ!!笑
悔しい、悔しい。
映画化だそうで、観なくてはな。と覚悟は決めていますけども、
何となく一体どんな映画になっちゃうんだ?と言う心配の方が強い。
そして何ともこの作品は言いたい事を詰め込みすぎな気がします。

あらすじ書くと非常にネタバレなのですが・・・嫌な方は見ないように・・・。

2年前流行っていたペット殺し事件。
その犯人を琴美とドルジとは目撃してしまった。その結果、
今度はペットでは飽き足らず人間も殺してみようと逆上され琴美が狙われる。
ドルジと琴美、それから琴美の元彼氏・河崎が
どうにか逃れようと必死になるが、上手くは行かなかった。
そして2年後、椎名は河崎の犯人に対する復讐を強引に手伝わされることで、
この3人の入り組んだ物語に無理やりに引きずり込まれ、
ようやく2年越しの内容が明らかに、と言う話。
ちょっと説明してもよく判らない。苦笑
「神様を閉じ込めておけば、悪い事をしてもばれない」
あぁなるほど!!と思わず感嘆の声を上げてしまった。
別に気を抜いて読んでいたわけではなかったのですが、
こんな所に結びつきがあったのか、とやはり伊坂さんの構成能力は凄い。
あと宗教的な考え方、と言うか国によって随分違いますからね、
その見えない壁と言うか、自分が常識だと思っていることが実は違った、
みたいな部分の表現がとても好きでした。動物は皆生まれ変わる、とかね。
ただ今回は色々詰め込みすぎた感多数。
シッポサキマルマリの登場も結構重要なのかなぁ?
なんて思っていたのに、案外出番は少ないし。
外国人差別にHIV、性問題に動物虐待、平凡な生活に収まる恐怖、宗教に
人間は重要な時に動けなくて、どうでもいい時に行動的だ、とか。
もう、ありとあらゆる現代問題詰め込んじゃいました・・・!と言う感じ。
凄いと言えば凄いんだけど、今回はちょっとどれも中途半端な雰囲気がある。
まぁでも実際の世の中いろんな背景や事情があって縺れ合っているんだよ、
て考えれば、なるほどそれを生々しく書いたのね?くらいです。
私的には「重力ピエロ」位の詰め込み方が好きですけど。

ちなみに、こんな人の登場も。
・「重力ピエロ」の春と蕎麦屋
・「陽気なギャングが地球を回す」の祥子

*89

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コメント

こんにちは。TBありがとうございます。お返しさせていただきますね。

そうですね。この作品はけっこう現代問題を詰め込みすぎ感はあるかも。
でも、ドルジの考え方というかブータンの宗教はちょっと好き。そういう考え方ができたら良いなぁ、と・・・。
私的に、読書の醍醐味は新しい考え方に出会える、というところにあると思うのですが(もちろんそれ以外にも、ですが
伊坂さんの作品はとくにそれが多いように思います。
こんな考え方もありなんだ、とか、こんなふうに考えられたら良いなぁ、とか読むたびに思っています。

この作品はぜひぜひ2度読んでみてください。

投稿: ふぇるまーた | 2006年9月 8日 (金) 21:06

こんばんわ!TB&コメントありがとうございます。

うーん、そうなのです。大好きな伊坂さんでしたが、
「むむ、今回はごちゃごちゃし過ぎでは?」と途中から気になりました;
私も宗教的な考えが出されているところ好きでしたね。
どうせ生きてるんだから優しくしてあげてもいいじゃない、
みたいなラフで温かいところが特に。
そして結構面倒くさがりだ、なんて所でバランスが取れてるのかな、なんて。
そうですね、新しい考えに出会える!まさにですね。
伊坂さんはそれが多いし、その上判りやすく自然に伝えてくれていますよね。
今回もそうでしたが、(「重力ピエロ」では兄弟の)、
私は人間関係の描き方がとても好きです。
小説的にイメージされているけど、凄く現実味があって共感する。
そんなところにいつも感心させられています。
そしてよく泣くんですけど。笑

この本はしっかり新品で購入したので、
後ほど是非2度読みしてみようと思います!

投稿: るい | 2006年9月 8日 (金) 22:03

 こんばんは♪
 読みましたよ~。
 TBさせていただきました。
 よろしくお願いします◎

 私はそんなに、詰め込みすぎとは感じなかったなぁ。
 シッポサキマルマリも、
 2年前と現在とを結びつけるという意味で
 「おおーっ!」って私は思いました。
 (それ以上の意味は、もともと求めてなかったかも 笑)

 むしろ、「ラッシュライフ」のほうがそう感じたかも・・・。
 (登場人物多くて頭がごちゃごちゃしただけかも
  しれませんが^^;;)

 とにかく、登場人物のトリックには「やられたー!」でした(笑)

 にしても、この肝心の部分こそ、
 映像化がとても難しいと思うんですけどね?

 春が出てきたところ、気づかなかったです(>_<)
 いかんなぁ、まだまだ未熟です。。。

投稿: miyukichi | 2006年10月 9日 (月) 18:27

こんにちわ。TB&コメントありがとうございます!!

アヒルも読まれたそうで!!
------------------------------------------------
>私はそんなに、詰め込みすぎとは感じなかったなぁ。
------------------------------------------------
そうですかぁ・・・なんだか「死の精度」を読んだ後だったので、
そんな風に感じたのかも知れません。
(「死の精度」は結構コンパクトに纏まっていて楽しいのですが・・・)
「ラッシュライフ」はまだ実は読んでいなかったりします;
随分前に買ったのにどうも手が伸びず・・・。
ごちゃごちゃしてるんですねぇ心して読もうと思います!笑
登場人物多いと判らなくなりますよね、特にカタカナは最悪です。
私も前に「ハリーポッターと秘密の部屋」を読んでいた時、
読み終わるまでダンブルドア校長をダブルドア校長だと思っていました。
しかも映画館で間違っていた事が判り衝撃的。笑
(それは人が多いのには関係ないかもしれませんねぇ・・・。)

シッポサキマルマリ、そうですね2年前と繋げるのには重要でしたね。
尻尾に宝くじが付いていたもんだから、そこから何かあるのかな?
とかちょっと仕掛けを求めすぎてました・・・。
昔の琴美の性格?を知るにはいい材料だったと思います。
トリックは最高でした!!
神を閉じ込めておけばいい、とか絶対怪しい文章(笑)なのに、
これが鍵になってるなんて思いもせず後半になって、感想よりも
伊坂さんに「やられたー!!」と言う衝撃の方が実は大きかったです。笑
シッポサキマルマリを含め映画化大変そうですよね、なんて。
うーん誰が誰役やるんでしょう、気になりますね。

ネタばれですが↓見たくない場合は飛ばして下さい。

春はですね、すごく微妙なところですが、
椎名と河崎(ドルジ)が本屋を襲う時、車を止めた場所で、
「シンナー臭い匂いがする(?)、誰か落書きでもしてるのだろうか」
みたいな文章があるんです。今度読む時にでも探してみて下さいね。

では、こちらからも後ほど伺いますね。

投稿: るい | 2006年10月10日 (火) 10:19

読みました!
ちゃんと石田さんより先に読みましたよ(笑)

私個人としては・・とても面白かったです。
でも、映画はどうやって現在のドルジと過去のドルジを表現させるのだろう?と思いました。

瑛太は河崎役なんですもんね。ドルジもちゃんと違う人が演じるみたいだし。

ともあれ映画が気になります。

私なんですが、6月は24日と30日は暇です。
7月1日はライブが・・(というか7月はライブに行き過ぎるんですよ)

るいさんのお暇な日も教えて頂ければ!
ぜひ一緒に観に行きたいですね^^

投稿: すきま風 | 2007年6月15日 (金) 23:02

>すきま風さん

こんばんわ~コメントどうもありがとう!

本当、ブログが石田さんづくしって感じだよね(笑)
よかったですよ、まったくそんなにはまって頂けて!

「アヒルと鴨」も気に入って頂けたようで、よかったです^^*
コレが映像になると、果たしてどうなるのか見ものだよね!
私は、予告編の最後の方で瑛太が「うわぁぁぁ!」って叫んでるところを、
見るだけでもう泣けそうでした(笑)

そうそう、過去ドルジと、現在ドルジはどうなるんだろう……?
現在の河崎は瑛太だよね。で、過去の河崎は松田龍平だよね。
ドルジは違う人をたてるんだろうか?

23、24は残業でねぇ、休日出勤で(涙)
ライブ凄い!頑張ってのってきてねぇ。
私は7月は伊豆旅行でございます。避暑ですよ避暑。

投稿: るい | 2007年6月17日 (日) 20:30

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