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2006年8月28日 (月)

「コールドゲーム」 荻原浩

コールドゲーム コールドゲーム

著者:荻原 浩
販売元:新潮社
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あれれ。荻原さんの本てこんな感じでしたっけ?とちょっと疑問形になった。
随分前に読んだのが「神様からの一言」だったからかも知れないけど。
うーんなんて言うかもうちょっとハードボイルド系に仕上げてもらえると・・・
なんて、それは私の個人的な趣味ですが。笑
「コールドゲーム」なんて硬い名前ついてるから、ついね。

光也が中学時代クラスぐるみでいじめていた、「トロヨシ」こと廣吉が、
5年たった今、突然クラスメイトに復讐を開始する話。
クラス内で起きていたいじめは酷く陰湿かつ残酷なものだった。
復讐は個人のその「いじめの関与具合」で代償が決まる。
目をアザにしたヤツは顔面に傷を、
パンツを脱がせたヤツは下半身裸で海に放り投げる。
ついにはクラスメイトから死者までが出てしまった。
光也と亮太は自分が過去にした過ちと、今起きている事件に驚愕するが、
どうにかこれ以上被害を出させないよう呼びかけようとクラス会を開く。
ある法則性に従って襲われていくクラスメイト達は事件を阻止しようと必死だったが、
自分たちの手には負えない事件であると認識し始め、徐々に手を引いてしまう。
しかし次のターゲットはいじめの中心的存在だった亮太であり、
皆生命の心配をするが、有志を募って果敢に廣吉に対抗する。

うわっ、そう言うオチでしたか。
と突っ込んだ後に、あぁでも現代でも起こりうる事件かも、
と思ってしまいちょっと寒気がした。
全体的には集団意識の強まりの怖さを物語ってます。
いじめ・・・本人がいじめだと思ったら、もうそれはいじめだ、とよく言いますが、
まさにその通りだと。この話のように行き過ぎたからかいが、いじめになり、
いじめが自殺の原因になり、自殺が復讐の動機になるわけです。
私的にはハムラビ法典万歳ですが、日本ではそうはいきませんしね。
話の中に約20人(もっとかな?)位登場人物がいますが、
特徴を的確に言ってくれる、と言うかあぁこんなヤツクラスにいたわ、
って言う感じなので、沢山出てきてるはずなのに気にならない。
が、しかしながら主人公の説明がイマイチ。うーん周りの説明は上手いのですが。
話は若干わくわく感強めで進んでいきますが、キーポイントが少ない。
デジャブのロゴマークも結局正体が判ってから確信するし、意味無いじゃん的。
あと、美咲を好きだった光也がちらりと書かれていますが、
出来るならこの部分は全面的に押して欲しかった!と残念がる。
手の込んだ事件描いてるのに、男女関係まで書くと
話がごちゃごちゃになりそうだったから止めたのかなぁ?、と勝手に思ってしまった。
うん、そんなわけで私の一番好きなのは亮太の「悪かったな」です。
この一言のお陰で亮太の格がぐんとアップしてる気がします、人としでですが。
終始恐怖に追われたい時に。(そんな時無いって

*74

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