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2006年7月

2006年7月31日 (月)

「夏と花火と私の死体」 乙一

夏と花火と私の死体 夏と花火と私の死体

著者:乙一
販売元:集英社
Amazon.co.jpで詳細を確認する


すごい・・・。
それしか言いようが無いよ?だって16歳で書いたんでしょう?!
あぁその才能を耳掻き一さじ分けてもらいたい。
本当、乙一さんの頭の中覗いてみたいですね。

殺された私の死体を、私の好きな健君と、
その妹弥生ちゃんが、必死に隠し通す様子を、死体の私が淡々と語る話。
「え?主人公死んじゃうの?」
って早くも20P辺りで衝撃を受ける。笑
その後主人公「死体になった私」が主体となり話が進みますが、
まさかそんな出だしで始まるなんて奇想天外な事予想もつかない。
「わたしが腐って臭いだす」って文があるんですが、思わず鳥肌立ちました。
2人の兄弟は私の死体を見つからないように試行錯誤するのですが、
その隠し場所が(例えば押入れとか)ものっ凄く現実的で怖い。
そしてそもそも、2人の兄弟が死体を隠そうとする行為も、
人の良心からくる残酷な行動であって、その上子供の無邪気さが加わる・・・
そこをピンポイントで突いてくる乙一さん、あなたが怖いと言ってあげたい。笑
表題にもされている、花火のシーンはドキドキもの。
2人は死体を抱えて花火の会場を駆け抜ける。
話の主体は「死体の私」が語っているから、2人を憎むべきはずなのに、
いつの間にか罪悪感が無くなり、兄弟が死体を早く隠してしまえばいい
と思わせるような記述に惑わされ、恐ろしい。
登場人物が少ないから、大体ストーリーは読めるのですが、
まさかこんな繋がりがあって、あなたがあの事件の犯人でしたか、みたいな。
うん、まさに乙一さんの表現力の賜物。

文庫では短編が後ろに付いてますが、そっちも結構好きです。
よく読んでいないと、「え?どっちが間違ってたの?」と言いたくなる。笑
日本人形って怖いなぁ・・・とか再認識、なんて。

乙一さんの怖さをどうぞたっぷり味わいたい方に。

*90

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2006年7月29日 (土)

【映画】ゲド戦記

ゲド戦記・オリジナルサウンドトラック ゲド戦記・オリジナルサウンドトラック

アーティスト:寺嶋民哉
販売元:徳間ジャパンコミュニケーションズ
発売日:2006/07/12
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観るか分からない・・・とか言いながら、しっかり見に行ってしまった。
その上公開日初上映。
やれやれ自分何やってるんだ、ってため息もの。

初めに言っておきます。
これはジブリじゃない。

ネタバレになるので多くは書きませんが、
内容は何とも微妙な纏まり方をしていました。
コンセプトは「死って怖いのよ」てところでしょうか。
でも「死ぬために生きる、ではなく生きるために死ぬ」
「死を恐れてちゃ生きていることを否定するのと同じだよ」ってとこ。
うーん。
なんて言うか話が平坦すぎるような・・・。
これに原作あるんですよね?とか途中から疑ったりしました。
岡田君よかったけど、でも暗いキャラで残念だったかな?
そして他のキャラクターのインパクトが弱すぎる。
一瞬王様とゲドは同一人物か?と思うくらい、キャラが同じ顔をしている。
そして人攫いがうるさい。ちょっとはなしからずれてる気もする。
一番心に残るのはやっぱり「命を大切にしないヤツなんて大っ嫌いだ」かな。
でもあんなところで出てくるセリフだとは思わなかった。

うーん。何とも言えない間延びさ。
この間延びさはハヤオさんにはなかったな。
怒ったアレンは少しもののけのアシタカのようでした。

そんな感じで。
上手く表現できないので諦めるけど、お薦めは決してしない。

*-

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2006年7月27日 (木)

「スキップ」 北村薫

スキップ スキップ

著者:北村 薫
販売元:新潮社
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北村さんの中で一番好き「スキップ」。
これは是非とも高校生の時に読んで欲しい・・・!!
そんな本ナンバー1。
あぁ私ももうちょっと早く読んでおけばよかったと後悔・後悔。笑
それにしても、北村さんの文章は女性っぽいです。
女の人が書いてるみたい。そして若い女の子を描くのが上手いです。

女子高生・真理子が突然25年後(42歳)の自分にタイムスリップする話。
真理子は雨の学園祭を親友の池ちゃんと共に過ごしていた。
「来年があるよ。私達、まだ2年だもの」
と池ちゃんはそう言ったけれど、真理子には来年は来なかった。
目が覚めた真理子は42歳一児の母で、学校の先生だった。
最初、この話を読んだ時、本当にぞっとしたのを覚えています。
だって目が覚めたら、母親と同じくらいの年になっているんですよ?
しかも娘が、自分と同じ歳・17歳。ちょっと泣けてきますよね。
昨日まで食卓を囲んでいた両親は、当然のことながらすでに死んでいる。
白黒だったテレビがカラーになって昭和が平成になっている。
その上、「タイムスリップしてきた」なんて周りの皆はなかなか信じてくれないのです。
こんなに真理子は絶望を感じでも、決して泣いてはいけない・・・
泣いてしまったら自分の存在を否定してしまう様だから。
その切なさが、たまりませんでした。
不意に振り返れば、25年前の面影がチラリと見えて、
「瞬間、池ちゃんの《どうだい》という顔が目に浮かんだ」
もう、泣けちゃいますよねぇ。池ちゃんの記述が出てくるたび泣けました。
後半になるにつれ、真理子は徐々に42歳の自分になる覚悟が見え始めるのですが
少々簡単に過去に戻るのを諦めるのが早い気がする(いや、実際帰れないのですけど
真理子の性格上なのかも知れませんが、とっても前向きで結構天晴れ。
でもそう考えていると、どういうわけか17歳の真理子が42歳になったのではなく、
42歳の真理子が25年を失くしてしまったのかな、と思ますね。
あ、そうそう新田君に恋しちゃう(されちゃう?)ところは良かったと思います。
でももう覚悟を決めちゃったから、好きにはなれないと拒否する切なさ。
まぁ旦那さんもいるけど、でも多分17歳の真理子に会っていたら、
きっと恋に落ちてたんだろうな、って思うと悲しいですね。
そんなやり切れない気持ちを沢山抱えた真理子の気持ち、
多分高校生の時に読むと凄くよく伝わってくると思います。
是非・是非、高校生の時に。
でも裏返せば一児の母になってから読むのもいいかな、なんて。

*80

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2006年7月26日 (水)

「予知夢」 東野圭吾

予知夢 予知夢

著者:東野 圭吾
販売元:文藝春秋
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全部話が繋がってるのかな?って思ったら短編集だった。
「容疑者Xの献身」を読もうとしたら、
友人がその前にコレを是非読め、と言うので読んでみたら。
そしたら何だ、その前に「探偵ガリレオ」ってのがあるんじゃない・・・!
早く言ってよ。笑

面白い、面白い!!私の大好きな典型的推理物。
「あぁ絶対主人公が話を解決してくれるわ」的な話が結構好き。笑
まぁそれはどうやって解決していくのかを、
ワクワク・ドキドキしながら読むのが好きなんですけども。(醍醐味ですね
語り口でほとんど登場人物の気持ちを語ってくれない東野さんですが、
トリック?の仕掛けはなかなか素敵でした。
科学系?と言うか、化学系?言うか。ちょっと頭をひねってるな、と関心。
逆にそこまでしなくても、と言う気持ちも少しあったりしますが。苦笑
一番好きなのは「絞殺す」ですね。
あの火の玉を見ちゃった女の子、可愛そうだな・・・とか思ったり。
で、ちょっと残念なのが、犯人が前半部分で予想がつくことです。
うーん、なのでトリックがよくても、
犯人が判っちゃ探す気にならないよ!見たいな感じでした。
何でそんな事になるのか・・・答えは明白。登場人物が少ないからです。
でも湯川は警察から頼まれてやっているわけで、
事前に警察が容疑者を絞っていた、って事にすればいいのかな、
なんて自分に言い聞かせながら読みました・・・。
こんなズタボロに言っちゃったけど、結構好きなんです。
面白かったのは間違いない。
きっと私は東野さんの長編の方が好きなんだと思います。
だってこの5個出てくる話、どれか1つを引き伸ばして1冊にしても楽しめると思うし。
特に最後の「予知る」は、正直もっと長くてもいいと思いました。
そして、最後が素敵。
これだけ予知夢なんて有り得ないんだ、って話薦めてたのに、
「あのおばさんがね、落ちていくの」ってとこ読んだ時は鳥肌ものでした。
やられた、東野さんって感じで。
俄然「容疑者Xの献身」読みたくなりました!
推理もの好きさんは是非。

★★★☆☆*73

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2006年7月25日 (火)

「死にぞこないの青」 乙一

死にぞこないの青 死にぞこないの青

販売元:楽天ブックス
楽天市場で詳細を確認する

書き下ろしの乙一さん。「何でも好きなの書いてください」
と言われて書かれたそうですが、ちょっと私的に意外なストーリーかと。
勿論、節々は乙一さんなのですが、「これが書きたかった物なのか」
と深く考えると、何となく「へぇ・・・そうなのか」みたいな感嘆。笑

「まわりの人が自分のことをどう評価しているか、怖くないんですか?」
って言う事が最後の方に出てきますが、まさにこの本のコンセプト。
いますよねぇ、自分をよく見せるために人を貶す人。
その卑劣さと、凶暴さがしっかり伝わってくる文章で、
読んでるこっちが怖くなるようでした。
だってあまりにも現実味を帯びてるもんだから、
「あぁ確かに先生がこう言ったら皆そう思うよね」とか納得しちゃって。
しかし乙一さんは子供を書くのが上手いなぁと思います。
登場人物の目線がちゃんとその年齢に合って書かれているので、しっくりきます。
そして子供ながらに他人がどう思っているのか気になる様子とかも上手い。
あと僕とアオとのやりとりが好きでした。
アオは自分の一部だと気づきながらも、いけない事を企てようとするアオを
必死に制す様子であるところとか、弱虫な自分を叩き直すところが、
自分の悪態をアオに具現化することによって、より判りやすく描かれています。
最後の章ではなぜ先生に止めを刺さないのかと憤慨でしたが、(笑
まぁ復活してきて今度は神様のように崇めてもらおうじゃないか、
なんて私だったら思っちゃいますよね、なんて。冗談です。
「いつだって加害者は、被害者ほど事件重大に受けとめていないものなのだから」
ごもっとも、ごもっとも。
多分最終的には乙一さんはこれが言いたかったのではないだろうか、と思った。
うん、でも何となくだけど、昔こんな経験があったのかなぁ?
とも少し心配してしまいましたけども。笑
小学校時代を思い出しながら読める本、暗いけど。いじめの本だけど・・・。
子供の頃を考えて読むと「あぁ確かに」と納得できます。
どうぞ遠い過去を振り返りたい時に。

*75

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2006年7月24日 (月)

「DIVE!!」 森絵都

DIVE!!〈上〉 DIVE!!〈下〉

■「DIVE!!」森絵都著

森さん、久しぶりに。
何だこの速さは・・・?と自分でも疑いたくなる速さで読了。
昨日買ったのに・・・。読み終わった達成感と、前期試験の絶望さ。
今は言うまでもなく後者の方が比率が高いです。どうしよう、今更だけど。

「面白い!何?!この面白さ!止まらない!!」
そんな言葉でしか表せなくて申し訳ないけど、物凄く面白くてスポ根なお話。
読み始めたら止まらなくって、気が付いたらこんな事に。笑
飛び込みなんて生で見たことも無ければ、水泳すらルールもいまいちな私が、
まさかこんなに楽しんで読めるとは思いませんでした。
「飛び込み台から突きだしたそのコンクリートの先端に立ったとき、
知季はいつも深い後悔の念に襲われる」と言う何の変哲も無い冒頭文。
立ち読みでパラパラとめくった時に、この言葉に衝撃を受けました。
いつだろう、私もどこかで味わったような・・・と言う微かな記憶を辿ると
それはそれは陸上のリレーのスターターの思い出。
種目は違えど、思っていることは皆同じです。
頭の鉢巻を締め直して、クラウチングスタートを切るときのあの後悔の激しさと、
ゾクゾク感、思い出すだけでちょっとゾッとしましたが(笑)、
お陰で智季や要一の気持ちを十分に味わいながら読めました。
(最も私は高所恐怖症なので、10Mなんて高いとこに立ったら失神物ですけど。)
踏み切って入水するまでの輝く1.4秒。
その中に数々のドラマがあって、でも全ては一瞬で終わってしまう、
それを美しいく枠に収める彼らの努力に感動しました。
コンクリート・ドラゴンに立つ風景を思い浮かべるのはとても楽しかったです。
3人のスポ根に脱帽。うん、男の子はこうでなくっちゃ!みたいな満足感。
さすが森さんなだけあって人物描写ばっちり!
くどくない表現で、性格までばっちり説明してくれるので、凄くキャラクターが映える。
私は知季に気持ちを傾けていたので、飛沫に主観が移った時はショックでしたけど。笑
知季が主人公で進んでいくのかと思いきや、要一だったり飛沫だったり、
はたまた夏陽子だったり、ちょっと一々感情移入も大変かなぁと少し思いましたが。
ちょっと残念なのは、ラストの方の脇役キャラのくだりがしつこい・・・・と言うか長い。
最後のオリンピック選考のドキドキ感がちょっと薄れちゃうくらい、
文が長く感じてしまったのでした。(飛ばし読みしたくなります、先が気になって
あと最後の知季の点数が・・・!!!
でも・・・でも・・・あの点数が出るときの緊張感!!
まさか小説からこんなにリアルに感じ取れるなんて・・・!!と素直に感動。
うん、もうさすが森さん。長編もいいなぁと惚れ直しました。

ついでに「カラフル」も久しぶりに読みたくなってしまった。
「カラフル」は出だしが好きなんですよねぇ。
「おめでとうございます」から始まりますしね、意外性に感嘆。

「ダイブ!!」も楽しかったので是非是非!!
夏にぴったりです、長いけども。

*98

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2006年7月22日 (土)

「夢にも思わない」 宮部みゆき

夢にも思わない 夢にも思わない

著者:宮部 みゆき
販売元:角川書店
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久しぶりに宮部さん読みました。
しまった、これより先に「今夜は眠れない」読んどけば良かった。
まぁ、別に問題ないと言えば無いけど、皆様どうぞ「今夜は~」をお先に。

「夢にも思わない」
素敵なタイトルだと思いません?夢にも思わない・・・
自分の好きな子が、人を売ってたなんて夢にも思わない。
そう言う意味だって知った時ちょっとショックだった。
ストーリーは畑山父に僕がパン屋で会ったあたりから、
ちょっと宮部さんモード、主人公一人で頑張っちゃう系。笑
雰囲気的に「火車」みたいな感じがありました。探し回る探偵みたいなとこね。
そして、この僕も島崎も設定中学校1年生でしょう?賢すぎるから、皆。笑
特に島崎。将棋部で・・・その上警部さんとあんなに張り合える13歳。
現実的にみて結構ありえない。君は、江戸川コナンですか、的。笑
このまま年齢吊り上げてくれたら面白いのにな~とか思ってしまう、
中学校3年生か、高校1年生くらいで十分だよ。
逆に、何となく宮部さんの女の子って年よりもいつも若い様な気がするだな。
今回のコンセプトだと思われる「僕は夢にも思っていなかった」事、
僕は必死にクドウさんの事を守ろうと必死に事件を解決し、
ようやく落ち着いたのに、クドウさんは僕に隠し事をしていた上に、
それは自分を守るために、人を売っても構わないと言う疾しい心だった。
「あたし、怖かった。怖かっただけなの」って言葉、よく判る、
でも僕の、「そうだろうね、もう気にしなくていいよ」って言えない辛さ。
自分が狙われる事が怖いのは判るし、どうにかして自分以外に注意を引きたい、
そんな事だってちゃんと判っているのに、
だからって見ず知らずだからって他人を人に売って良い訳じゃない。
それが気になって僕は結局どこかで彼女を許せない、もどかしさ。
あんなに大好きだったクドウさんだったのに、
あんなに大好きなクドウさんのために頑張ったのに・・・
どうしても許せない、そんな思いが痛いほど伝わってきます。
まさに彼女がこんな事していたなんて「夢にも思わない」僕の気持ちが詰まってます。
しかしながら、さっきも言ったけど、13歳でしょう?
ちょっとシビア過ぎるんですよねぇ、話題が。と思ってしまう。
大人なら許せないの判るけど、13歳の女の子なら許してあげてもいい気がする。
私は甘いのかしら。笑
宮部さんにしては珍しく意外に途中でストーリーと犯人は読めます。
ちょっとラストが考えさせられる話、どうでしょう!

*81

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2006年7月21日 (金)

【DVD】ハウルの動く城

ハウルの動く城 ハウルの動く城

販売元:ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
発売日:2005/11/16
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ハウル観ました!金曜ロードショーでって事で。
DVD借りたので、1回は見ていたのですけども。
ハウルのあまりの格好よさに、映画館の大画面で見りゃよかったかなぁ、
と密かに後悔していたりします。

ハウル素敵よね~まさかキムタクなんて・・・思えない。笑
一番「ハウル未来で待ってて、必ず行くから・・・!」のところが好き。
それと最後のさり気無いキスシーン。笑
ハヤオさんにしては結構大胆だよねぇ、とか思ったり。
でもストーリーが相変わらず(?)曖昧で、
一体コンセプトは何なのだろうと悩みます。
いや、直接的には「つまらない戦争は止めましょうね」
って事なんでしょうけど、あの荒地の魔女とか結構存在意義が判らないし。
邪魔するだけですか、あなたは。と言う感じで。
それともハウルもこうなっちゃうよ、みたいな暗示でしょうか。
うーん。
そしてあの戦い回りくどさが何とも言えませんしね。
トトロぐらい簡単な設定だと判りやすいのですけどもね。(理解力不足?
カルシファとハウルの契約も具体的になんだったんだろう?
あの星が降ってくる夜に、子供ハウルがボソボソ独り言言ってますよね、
それを聞きたいんですってば、ハヤオさん!て感じで。
ただ悪魔の契約をしただけ?
あ、それにソフィの呪いはいつ解けたの?
それに時折ソフィが若くなるのが気になる。笑
・・・ってこんなに文句言ったらファンの方々にどやされるかしら。(今更だ

取りあえずハウルがカッコイイから許す。(現金な
マルクルも神木竜之介君だしね、可愛いはずだよ!!
皆様もハヤオさんの世界是非。

*-

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2006年7月20日 (木)

「夜のピクニック」 恩田陸

夜のピクニック 夜のピクニック

著者:恩田 陸
販売元:新潮社
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そうそう、コレが読みたかったの!!
と意気込んで読んだ割りに、あれ?恩田さんの雰囲気がいつもと違う。
恩田さんにしては凄く大人しい、しっとりしたお話でした。
映画化するらしいですね!それなのになんで文庫本出てないんだろう・・・?
って疑問視する。心に残るいい話、早く文庫本出るといいな。

異母兄弟が同じクラスにいる・・・!!
そんな設定だったら、めくるめく学園物かしら?
なんて変な期待をしていたせいか、少々暖簾に腕押し気味で。
内容は・・・そうですね、はっきり言うとただ歩く。ひたすら歩く話。
歩行祭、こんなのあるって判ってたら、
私は絶対この学校に入らないな、と冷静に考えながら読みました。笑
ちなみにうちの母校は、15K耐久山越えロードレースだったのですが、
それでさえもヒーヒー言ってましたからね。
山越え・・・半端ないですから、本当。だからこの歩行祭かなりの物。
って・・・山越えの話になってしまいましたが、まぁとっても辛いんですよって事で。
でもその辛さを一緒に体験する中で、友情って不思議と深まったりするんです、
って言うのがこの本のコンセプトである。
喜びを共有する・・・ちょっと意味は違うかも知れないけど、雰囲気はそんな感じ。
「こうして、夜中に、昼間ならば絶対に語れないような事を語っている今こそが
全身の痛みでボロボロなんだけど、顔も見えない真っ暗なところで話をしながら
頷いているのが、あたしの歩行祭なのだと」
と貴子の心のセリフがあるのですが、そこが好き。
父親の事を考えながら、貴子も融もお互いにいつもどこかで自分の事を蔑んでいる。
融の絶えず引け目を感じている惨めな自分に対する、理由も判らないイライラと
貴子のどうにかしてこの最後の歩行祭で融に話しかけようとする決意。
そして親友たちが貴子と融を温かく見守っている。
これらが徐々に解れ合って、ついに2人が会話をする時、
文字通り、鳥肌が立つほど感動しました。
そこに実はそれは親友・杏奈によって予言されていた、と言う、
感動的なシーンにおまじないのキラキラした要素が加わって、
とても爽やかな学園物(?)に仕上がっています。
でもね・・・私的に杏奈の弟の登場ってイマイチ重要性を感じない気がしてしまった。
一応彼が引き付け役なのですが、結局美和子も知っていたわけで、
美和子がちょっかいを出してもよかったのでは・・・と少し。
まぁおまじない・・・だから仕方ないと言えば仕方ないような・・・(煮え切らない
後は、最初から最後まで歩きっぱなしだから、少し話が平坦かな。
勿論友情で言ったら一級品間違いないですけど。
とても個人的に忍が好きです。笑
皆様もこの美しい友情を垣間見れる歩行祭、覗いてみてはいかかでしょう。

*80

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2006年7月19日 (水)

「ブギーポップは笑わない」 上遠野浩平

ブギーポップは笑わない ブギーポップは笑わない

著者:緒方 剛志,上遠野 浩平
販売元:メディアワークス
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久しぶりの電撃文庫、一気に読了!やっぱり面白いよ、上遠野さん。
私的に電撃文庫で一番お薦めと言っても過言ではない。
ライトノベルを超える面白さ。ただ面白いだけじゃないのよ、って事で。
これ中学校の図書館でよく読んだなぁ。
確かシリーズで何種類かあったはずなんだけど。
「ペパーミントなんとか」とか「パンドラ」とかも当時読んだ気がします。
彼是ん年前なのでほとんど覚えてませんけども。ははは

ある女の子が2重人格(?)のような現象で、世界の危機を察知すると
「ブギーポップ(不気味な泡)」と言う少年と入れ替わってしまう。
そして生々しくグロい敵・マンティコアとの対決。
・・・と概要だけ話すと何とも胡散臭いのですけども。
上遠野さんの特徴として、色々な登場人物を主体にして話を進める事。
それが、それが素敵なんです。
第1話での主体は竹田と言う藤花(ブギーポップ)の彼氏。
彼は彼女がブギーポップだと知るのみ。
その後3話での主体の早乙女は、事件の裏側の企みを。
そして最終話では「実はこんな事が起きてたんです!」
みたいな感じで全ての成り行きが判るの様になっているのです。
凄いですよ~1つのストーリーを5個のカメラで撮ってみました、的な。
色々な所で話が繋がっていて、読んでいくうちに、
「あぁこれはここに繋がってたのね!」と言う発見が楽しい。
特にラストのシーンで凪が藤花に握手を求めるところとかね。
そしてこれの面白さの工夫は、
藤花が自分がブギーポップだって気づいてないところかな。
そして不自然なまでに正体がばれない。
と言うかばれても皆言わない。笑
あと、藤花とブギーポップのギャップが大きくて新鮮な事。
ちょっと寂しいのは最後の対戦がハラハラする割りに
結構呆気なく終わってしまう気もしなくもない・・・。
次回に期待しろって事かしら。(都合いい
読ませるライトノベル、是非。

*80

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2006年7月18日 (火)

「火車」 宮部みゆき

火車 火車

著者:宮部 みゆき
販売元:新潮社
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大好きな宮部さんの中でも特にお気に入りの1冊。
内容はクレッジカードの使用から起きた自己破産絡みの結婚詐欺と殺人?事件の話。
これもう3回くらい読みました・・・。
だって論文の課題図書に出されるんだもの。小説で論文て辛いですよ結構。
読書感想文なら簡単に書けるんですけどねぇ。

何と言ってもこの方の現実味溢れるリアルな人間ドラマがたまりません。
(宮部さんって実際のお店とか話の中に出すとも有名ですしね)
主人公が通信販売会社からキョウコを割り出し、
あのチョコレートハウスを見つける当たりが特に。
事件の捜査ってこんな風に行われているのか?
って思わず信じてしまいそうなくらいです。
それに今急増中のクレジット破産ですし、勉強にもなりますね。
あ。そうそう、自己破産って破産をしてから、
一定期間過ぎるとまた以前のようにお金を借りられるそうですね。
私的にもう少し権利とか奪われてしまうのかと思っていたので、
ちょっと驚きです。
でも、あんまり罪が軽すぎると破産者続出かな。
日本での破産はかなり負い目だから、そうはならないかも知れませんが。
あと、サラ金に手を出している方は1つ以上の消費者金融に
お世話になっている、と小耳に挟みました。
と言うことは、消費者金融の前はクレジット?
取りあえず私はクレジット機能が怖いので、
生まれてこの方一度も使ったことはありません。
何かと割引とか多いんですけどね、溜まった時の返済は大変ですよ。
・・・と破産話になってしまいましたが;
この話の見所は、逃げに逃げまくる喬子の賢さ。と言うか綿密な計画性。
そんな所をきっちり考える宮部さんが素敵。
でも「なりすまし」ってそんなに簡単に出来るものなのでしょうかね、
ちょっと不安になってしまいました。
キャラクター設定では、本間と智のやり取りが好きでした。
本当の親子じゃない、って言う微妙な隙間が上手く描かれていた気がします。
最後は「え?!ここで終わるの?うそぉ」って感じです。
続きが猛烈に気になるこの作品を是非。

*90

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2006年7月17日 (月)

「白夜行」 東野圭吾

白夜行 白夜行

著者:東野 圭吾
販売元:集英社
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ドラマやってましたね~山田君。
実はドラマ始まる前に読んでたので、桐原のイメージに合わなくてショック。
もっと細面なイメージがしてたんだけど。
雪穂は綾瀬ちゃんでぴったりだったんだけどな、残念。
それにしても今更本の分厚さ見て、よくあの時読む気になったなぁと。笑

ドラマは、桐原自殺のシーンから始まっちゃってちょっと度肝抜かれ。
「えぇ!!あんな美味しいラストを最初に?!」って感じで。
小説は桐原と雪穂のストーリーが別々に描かれているので、
接点を見つけるのがすごく面白かった!
でも小説の方はいつ会ってるのか微妙なんですよね。
ちょっと東野さんは説明が端的で形容詞が少ない傾向が気になります。
私は一番あぁやっぱり雪穂と繋がってるんだな、と思ったのは、
桐原の薬剤師・典子とのセックスシーンでしょうか。(えろいなぁ
確か手がもっと大きくないとだめだ、見たいな事桐原が言うんですよね。
そこです、そこ。笑
あぁやっぱり桐原は雪穂と会ってるんだな!!と。
それにしても切ないですよねぇ、この話。
最近のヒット恋愛ストーリーにしては珍しく暗いし。
東野さん渾身の作って感じで、ストーリーもキャラクターも素敵です。
桐原と雪穂のシーンを縫うように詮索する、笹垣のキャラクターもよかった。
結局は時効を過ぎても嗅ぎ回る笹垣のせいで、
2人は逃げ回り、桐原が死んでしまうわけですが、
彼の愛情と、その悲惨とも悲劇とも言える2人の人生に感動です。
そしてそこまでしても一緒にいたいと思う愛情のさに
どことなく哀れみを混ぜて美しいまでに悲しく感じました。
東野さんの読ませる話、是非。

ドラマではラストの後に、ちょっと話が付け足してありましたね。
桐原が死んで雪穂が知らん顔で去っていくシーンで小説は終わりますが、
ドラマはその後も笹垣が雪穂へ問い詰め、雪穂は抜け殻のようになって行く。
自分のために死んだ桐原のために、どんなに辛くても自首はしない。
そう言う雪穂の思いが凄く伝わってきて泣けました。
綾瀬ちゃんの演技もよかったんだけども。(好きなんですよねぇ

★★★★☆*90

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2006年7月14日 (金)

「博士の愛した数式」 小川洋子

博士の愛した数式 博士の愛した数式

■博士の愛した数式 * 小川洋子著

友人に薦められたので読んでみた、初小川さん。
いい、いい!!いいよ、小川さん!!
何となく怖い系書いてる作家さんと勘違いしてたので、感動も一入。

「僕の記憶は80分しかもたない」
博士の背広につけてある、一番大切なメモ。
博士が新しいメモにそれを呟きながら書き写すシーンがあるのですが、
もうそこで涙・・・!!
話の前半部分です。
毎日毎日「初めまして」の挨拶から始まる家政婦さんの切なさと
80分経つと全てを忘れてしまう博士の悔しさが、
小川さんの素敵な文章で描かれています。
昨日まで親しく話をしていた人が、明くる朝には「初めまして」に変わり
「君の靴のサイズはいくつかね」と聞かれる時の、
もどかしさと寂しさと切なさは、到底計り知れないです。
自分の記憶に博士が残っていても、博士の中に自分は残っていない。
そう考えるだけで、絶望的な気持ちになりました。
勿論、どうにか乗り越えてゆこうって言う姿にも感動するのですが・・・!!
話の中に出てくる計算式はとても面白かったです。
友愛数!そんなものがあったのか、と数学に弱い私は感心しました。笑
それと、義姉と喧嘩した時に、博士がとっさに出した計算式。
「eπi+1=0」は「皆で仲良く」って意味なんですね。
eπi(博士と私とルート)と1(義姉)を足すと0(環・わ)になる、
と言う意味らしいです。聞いた話ですが・・・。
いやぁもうそれ聞いた時は感激でした!
本文中には説明がないので、でも絶対何か意味があるよなぁ!と思ってました。
最後に博士の記憶は全部なくなってしまいますが、
私はそれで良かったと思います。
一概に全部、とは言えませんが、毎日「初めまして」を
言う必要がなくなっただけでもよかったのではと思いました。
お薦めです、とっても。

映画観れなかったんですよねぇ・・・DVDあとで買おうと思います!

*97

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2006年7月13日 (木)

「天使の卵」 村山由香

天使の卵―エンジェルス・エッグ 天使の卵―エンジェルス・エッグ

著者:村山 由佳
販売元:集英社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

初の村山さんでした。
恋愛ものだ・・・と判って読んだのですが、やっぱりダメでした。
いや、多分私には純白すぎて爽やか過ぎて、眩しい作品。

映画化されるそうですねぇ!
主人公に市原君を思い浮かべながら読みました。あと、春妃は小西さんで。
個人的に小西さんあまり好きではないのですが、
春妃役にはピッタリだったと思います!
若く見えて可愛い感じと、あの電車で歩太と会う時の雰囲気が合ってたかなと。
うーん、ストーリーはイマイチ平凡だった気もします。
イメージとしては全体的に恋にわくわくする桃色がかったような温かい話なんですが、
ちょっとインパクトに欠ける・・・と言うか、
主人公が考えてる事が浅い・・・と言うか、あまり伝わらなかった気も。
文章は素敵で、まるで映像化するのを目的に書かれたみたいに緻密で、
読んでいると思わずその情景を思い浮かべる事が出来る程なのですが、
なんて言うか・・・人の感情の葛藤?がコンパクトに纏められすぎてる気がしました。
会話で無い部分で主人公の心情の整理がつかないまま、
「あなたはそれで納得できたの?」と聞かれた主人公の気持ちが、
後ろの4行のみで片付けられてしまい、少し残念でした。
まるで漫画のコマ割りのようだ・・・と私は思ってしまったのですが・・・。
最後に春妃が突然に死んでしまいますが、
死に至るまでが急なため、死んだ後の歩太の気持ちが重要になると重いますが、
微妙に曖昧なまま話が終わってしまいます。
しかし、過去を引きずるのを恐れながら、春妃のデッサンを持って春妃の家を出て行く。
そんな最後の一場面はとても素敵だと思いました。

私は恋愛小説・・・と言うだけでちょっと苦めなコメントなので、(笑
爽やかな恋愛小説好きさんにはお薦めかも知れませんが、断言は避けておきます。

*-

公式映画サイト
http://www.tentama.jp/

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2006年7月12日 (水)

【映画】デスノート(前編)

映画「デスノート」オリジナル・サウンドトラック SOUND of DEATH NOTE 映画「デスノート」オリジナル・サウンドトラック SOUND of DEATH NOTE

アーティスト:サントラ
販売元:バップ
発売日:2006/06/17
Amazon.co.jpで詳細を確認する

実は公開日の次の日に新宿で観るなんてチャレンジャーな事をしました。
凄いな、この監督。とちょっと関心。金子さんだったかな。
漫画→映画になった作品の中でも上位を占める出来上がりかと。
漫画は随分前にLが死ぬとこまで読んでましたが、未読でも全然OK。
むしろ映画版でキャラクターが増えていたりするので、読まないほうがいいかも。

最初あんまり期待してなかったんですよ、
だってどうせリュークCGでしょ?とかちょっとバカにした一面が・・・。(反省
(リュークの声は獅童さんでしたv)
それがそれが面白かった!
あの緊迫感はどこかで味わったような、と記憶を辿ると、どうやら踊る大捜査線か?
それとキャストが予想以上によかったんですよ。
藤原君はまぁ美男子・・・?と断言しにくいですが(失礼な
月に雰囲気が似てましたし(内側が黒そうなとこ?)、L役の松山君がかなりはまり役。
松山くんは「NANA」を観て失望していたのですが、
ちょっと私的にランクが上がった気がします。笑
ストーリーは漫画と同じく月が警察にどうやって潜り込むか、
の試行錯誤があるわけですが、
2時間ちょっとにそれを上手く入れた金子さん、凄いと思いました。
漫画は結構な具合に複雑怪奇に難しいかったので、(さすが月は東大だから・笑
映画はより判り易くなってます。コマもスムーズで飽きさせない!
銃撃シーンは思わずビクッとしてしまいました。
まぁ素敵な映画にも欠点はいくつかあるわけで、
そのダントツで、藤原君の字の汚さ・・・。
許せない。
もうちょっと手がアップになるシーンはアシスタント使うとかさぁ。
あまりに字が汚いので、デスノートの緊張感が若干緩んでいた気がします。苦笑
後編に期待。そんなに早く上手くならないよって?まぁ少しはさ。
そんな感じで。
観ると絶対後編観たくなるので、覚悟して観た方がいいです。
あ、あと音楽も結構有名みたいですね、映画に合ってます。

*75

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2006年7月11日 (火)

「失はれる物語」 乙一

失はれる物語 失はれる物語

著者:乙一
販売元:角川書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

文庫本になるのを待ちに待って買った本。
乙一さんにしてはさっぱりでほろり切ない系。
ちょっと何だかストーリーがパターン化してきた気もする・・・。
そんな乙一さんが好きだけど。笑

う~ん・・・どれもよかったのですが、やはり表題作に一票。
まさか病人の立場から書いてくるなんて・・・!と驚き。
あのお父さんは本当切なかったでしょうね、腕鍵盤。
「私はもうあなたの妻であることをやめます」
ってとこ読んだら鳥肌が立ちました。
だってさ、本人だったら耐えられないよ?とか思っちゃって。
でも指しか動かせないような重病な患者の心理や葛藤と
その奥さんの辛さが、腕鍵盤で美しく表現されてると思います。
さすが乙一さん。
文章は結構面白く書かれている部分がありますが、
この話は物語の構成がとても素敵です。
あとは・・・「傷」と「しあわせは子猫のかたち」かなぁ。
何だかちょっと新鮮な感じがしました。
これはギャグなしの切ない系エピソードだったので、
読み終わった時じわりとくるものが・・・!
特に「傷」の方は親子関係にも注目です。
それと後は書き下ろしの「ウソカノ」は面白かった。
ちょっと主人公が妄想癖があるところが「はじめ」に似てる気もしましたが、
爽やか青春系で、心に抱いてた夢はいつか叶うよ、系。
これも珍しい気もしました。
乙一さんのあとがきも楽しいですが、
書下ろしが載ってるのも捨てがたいですね!
皆様も書き下ろしつきの文庫本で是非一読を。

*82

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2006年7月10日 (月)

「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」 村上春樹

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈下〉 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉

■世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド * 村上春樹著

いやぁ春樹さんって只者じゃない・・・!!と再確認した本。
素敵、認識と構造のシステムをここまで練った話に出来るなんて。
驚愕の作品。きっと読み始めると続きが気になって仕方が無い本。

シャッフリング。
いやぁ脳構造をそんな物に見立てるなんて思いもつかない。
人間の脳って視覚の力を利用して、自分の周りにあるものを
「認識」してるわけですが、その認識している
「構造」を見る事は決して出来ないわけで。
現段階の人間では脳の構造と言うかメカニズムを、
はっきり知ることが出来ないわけで、そのもどかしさ、と言うか、
この先中途半端に世界が発展しちゃったら、こんなになっちゃうんじゃない?
みたいなちょっとしたジョークな暗示もあったような。
だって頭の中で勝手にジャンクションBに繋がって意識がなくなるんですよ。
怖い怖い。
そしていつもよりさらにハードボイルドな主人公が素敵。
(珍しく一人称が「私」だった。変なところで感激。)
この作品の場合ハードボイルドは構造にもかけられてますけども。
人の感情に揺れ動くことなく(と言うか無視)、進みますからジャンクション。
ひとつ気になったのは、「しかしあんたはその世界で、
あんたがここで失ったものをとりもどすことができるでしょう」
って博士が言うところですが、失ったものって具体的に何・・・?!
ダイレクトにいくと、世界の終わりにいる僕が読む頭骨ですけど。
多分違う気がする。心が無い相手さえも好きになる感情?
影をちぎり取られて感情を失いながら、規則的で厳格な毎日を永遠に送ること?
でも影居なくなっちゃうし・・・じゃあ閉鎖的な世界で僕自身を焼き続ける事?
うーん。まだ読み足りないみたい。
また時間がある時に読み直ししよう。でも長いのよね、これ。
感想後で書き換えるかも。
読み応えはたっぷりあるので是非とも一読下さい。
2つの世界の絶妙な接点にワクワクしながら読めます☆

*98

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2006年7月 9日 (日)

【映画】劇場版トリック2

TRICK(トリック) 劇場版2 TRICK(トリック) 劇場版2

著者:堤 幸彦,蒔田 光治
販売元:角川書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

観ちゃいました~劇場版トリック2!!
待ってましたよ、仲間さん!!
好きなんですよねぇ~ドラマ深夜枠の時からの根強いファンでございます。

おぉ!いつもより下ネタ多いぞ!!って言うのが一番の感想。笑(おい
だってゴールデン枠に下りてきてから、
あまりに下ネタ減りすぎでつまらなかったのです。(結構重要ポイントですよねぇ?
それがそれが復活したよ~とか思ったのに、
アレ・・・?今回人死なないの?!とちょっとビックリ。
でも面白かったですよ~、沢山笑いました!!
阿部さんのブックoffとか、もじゃもじゃ捕まえた、とか。笑
館内も結構笑ってましたし。
いや、もうあの仲間さんと阿部さんのコントに敵なし。
仲間さんがちょっと雰囲気変わってましたが、
(東京湾景のせい?とか勝手に思ってるのですが;それともNHKの司会か・・・?)
阿部さんは変わらず素敵でしたよ、上田さん。
さり気に掘北ちゃんとかも出てたし。
そんなこんなで大満足な劇場版トリック2でした。
まぁ心残りと言えば、死人が出なかったことと、
刑事さんの絡みがなかった事ぐらいかなぁ。
最後はいい感じでした。
家なくなっちゃうし。笑

トリック製作最後らしいので、お好きな方は是非劇場で見納めを。

*79

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2006年7月 8日 (土)

「クライマーズ・ハイ」 横山秀夫

クライマーズ・ハイ クライマーズ・ハイ

著者:横山 秀夫
販売元:文藝春秋
Amazon.co.jpで詳細を確認する

横山さんにやられた!!って思った1作。
もう最高です。何も言う事ありません。
のむさん、薦めてくれてありがとう。本当に。

止まらない、止まらない!物凄いスピードで読みました。
「半落ち」から1年半ぶり位に横山さん読みましたが、
列なる文章の中に只ならぬ迫力に圧倒されました。
いつもと違う、って感じ。さすがは自分の土俵だからでしょうか。
(私は実は記者だって知らなかったのですが……)
悠木の世界最大級の大惨事と息子との軋轢と同僚の闘病と
部下の自殺の間で、必死にもがく悠木の苦悩と決死の決断がひしひしと
伝わってきます。小説なのにドキュメンタリーでいけるんじゃない?
って思うくらい丁寧で緻密なストーリーにもう文句の付けようが無い。
悠木の心の葛藤が、そのまま自分の事様に流れ込んできて、伊藤に
イライラしてみたり、安西との約束を破った事に本気で後悔しました。
勿論新聞社の社内でのモメモメな大変さや、現場とのやり取りの
歯がゆさの中の悔し涙、どれをとっても素敵でしたが、私は
「そのハーケン、淳君が打ち込んだんですから」
と言う燐太郎この一行で泣けました。自分を嫌っているのでは?
もう父と子の関係すらもてないんじゃないか?
と考えていたのに、実は息子は父のためにハーケンを残していた。
息子との関係に悩んでるお父さんにもお薦めの一冊です。

★★★★★*98

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2006年7月 7日 (金)

「海辺のカフカ」 村上春樹

海辺のカフカ (上) 海辺のカフカ (下)

■海辺のカフカ * 村上春樹著

実は初めて読んだ春樹さんの本。
いや~衝撃的でした、こんな素敵な文章があるだなんて・・・!って。
あ、私の春樹ファンはここから始まったといっても過言ではないです。

最後まで意味が分からない・・・って言うのが初めの正直な感想。
コレってある意味コンセプトかもしれないと挫折した。笑
思春期の男の子が抱く心の中にあるモヤモヤを
物凄く深い観点・哲学で描き尽くしたストーリーに感嘆。
「どんなに手を尽くしても、もとどおりにはならない。」
っていうカフカとカラスのシーンがあるのですが、そこがやはりツボでしょうか。
この入り組んだ文章構成もこのためにあると言ってもいいかも知れない。
それにしても春樹さんの文章の美しさには本当憧れますね。
内容的に一番気に入っているこ所は、やはり森かも。
二人の狩人さんに合って、てくてく歩き続けるだけの場面ですが、
後ろを振り返れないような緊迫感がゾクゾクしました。
佐伯さんそっくりの女の子・と言うか昔の佐伯さんの登場も、
春樹さんならではの出現方法だな、と関心です。
普通だったら、時間がタイムスリップして~とか、
大胆に書いてしまいそうですが、春樹さんの場合、
そこに辿り着くまでも時間がかかり、かつそこには深い意味がある。
そんなことを思わせる一作でした。
結局のところ、子供が親を殺した殺人事件ですけどね。
そうなると、タナカさんは猫探偵でしょうか。
色々な解釈が出来そうですが、それは皆様ご自身でどうぞ。
大島さんとかカーネルサンダースとかユニークなキャラクターも必見です!

*80

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2006年7月 6日 (木)

「六番目の小夜子」 恩田陸

六番目の小夜子 六番目の小夜子

著者:恩田 陸
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

恩田さんいいよ~とお薦めいただいたので、初めて手に取った本。
たまたま読んでみたら、なんとデビュー作だった!
しかもこれを1週間で書き上げたなんて、ビックリですよ。

読み始め、「うわぁ・・・オカルトっぽいなぁ」と思いました。笑
単なる学園物をイメージして読み始めたので、
実はその衝撃は結構大きかった気もしますが・・・。
しかしながら、恩田さんのキャラクターの描き方に惚れました。
恩田さんの書く作品には美人さんが1人大抵出てくるのですが、
その子の表現の仕方がとても好きです。
この「六番目の小夜子」では小世子がその美人さんなわけですが、
「こんなに完璧な美人なのに、とてもしなやかっていうか、
人なつっこい感じがする」の文字通りで、おまけに謎多き人物って設定がいい。
それと、この「小夜子」のストーリー、
特に六番目の小夜子劇は真剣に読んでしまい鳥肌物でした。
あそこまで物語に読者を飲み込んでくれる文章もそうないでしょう!
と私は豪語します。笑
ただし・・・?
私の理解力不足かもしれませんが、会話で無い部分の主体と客体の
区別が微妙に付け難く、気を抜くと「あれ?これって誰の気持ち?」と、まぁ。
きっとそれは私だけです。苦笑
あと最後の文章も、あとがきか何かで説明してほしかったなぁと。
そうそう、これNHK?でドラマやってたんですってね!
見たかったなぁ、と今でも後悔。
そんなこんなで、皆様も是非恩田ワールドへ☆

*80

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2006年7月 5日 (水)

「東京タワー」 リリー・フランキー

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

著者:リリー・フランキー
販売元:扶桑社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

読もう・読もうと思っててようやく読んだ本。
文庫本になるまで待てなかった・・・!笑
ノンフィクションなリリーさんも素敵☆

本屋で平積みされているのを横目で見ながらじっと我慢していたのですが、
ついに買ってしまった、リリーさん。
オマケに「おでんくん」の著者だったなんて知らなかった。
いや~端的な感想を言ってしまえば、泣けた、泣けた。
リリーさん泣かせる文章狙いすぎ!!と半ば怒りモード。笑
本当、感情の弱いところを突いてくれちゃって、
後半はページを捲るたびに涙が出ました。
人が死ぬなんて当たり前よ!・・・と言えばそうなのですが、
最近の人(私も含め)は死についてあまりに考えなさ過ぎるのです。
本の中で話が進むにつれて、いろんな人が死んでいきます。
それを読んだ私は涙を流して悲しむわけですが、
よく思い返してみれば、これはノンフィクションなのです。
不意にその事が頭を過ぎる時、死を綺麗事にして
どこかへ追いやって見て見ぬふりをする自分がいました。
ふと思い出すのです、いつしか自分の母が死に父が死に、自分も死ぬ事を。
この本を読んでその事をリリーさんに教えてもらった気がします。
「オカン」が死んだ時、火葬した骨を食べた。と言う記述がありました。
周りの人は変な目で見たと書かれ、私も一瞬眉を寄せました。
でももう一度今それを思い返すと、きっと私もそうするかも知れない、
と言う気持ちがどこかにあるのです。
それは多分大切な事で(骨を食べる事が、ではありませんよ?)、
それに気づくのはかけがえの無いことだと思いました。
皆様もリリーさんの人生を是非ご覧になってはいかがでしょう。

*98

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2006年7月 4日 (火)

「GOTH」 乙一

GOTH GOTH

著者:乙一,大岩 ケンヂ
販売元:角川書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

■GOTH - リストカット事件 -  * 乙一著

これって「夜の章」と「僕の章」ってのがあって、
正直どっちから読んだ方がいいのか迷いました。
「夜の章」から読みましたが、こちらが正解。

初っ端から衝撃的に死体が微塵切りになってますが、
それでも目を逸らさせない乙一さんの文章力に乾杯。
「僕」の名前最初出てこないので凄く気になるのですが、
まぁそれは後のお楽しみです。
「犬」はまんまと騙されましたよ~やられた!
まさか少女が噛み付いていたとは・・・。と驚愕。
衝撃を受けてから読み返すと、やっぱりどっちがユカなんて書いてない!!
いや~人間の思い込みを利用した鮮やかな手つきです。笑
うー感嘆としか言いようが無い。すごいわ。
あとは「土」がよかったなぁと。
これも騙された?と言うか途中まで本当に夜だと思っていたので、
こっちもひやひやしてましたが、埋められてから少女が
気が狂ったように笑った?と言うシーンで夜ではないと思いました。
始めは夜のキャラクターが掴みづらいのですが、
「記憶」を読むとよく判ります。
一応短編集みたいになってるので、ぶっちゃけどれから読んでもいいのかも。
私は真面目にストレートに読みましたが、
2回目は逆から読んでみようかと目論んでおります。
それと最後の「声」は予想以上に素敵な終わり方でした。
こんなバラバラ?した話をどう纏めるんだろう・・・
と余計な心配してたのですが、さすが乙一さん!って感じで。
惚れ直しの2冊。
皆様も是非☆

*98

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*このブログのあれこれ

■このブログ

・るいが勝手気ままに書く読書感想文の収納庫
 書評ではありません、(頑なに)読書感想文ですと言い張ります
 いろいろ文句ばかり書いてごめんなさい
 でも楽しいものは楽しいし、楽しくないものは楽しくないのです
 多くの人にいい本を読んでほしいし、
 わたしも死ぬまでにより多くのいい本を読みたいと思っています

 こんなやつですが、どうぞお気軽にお声かけ下さい

■感想ランク

 ★★★★★ 是非読んでほしい本
 ★★★★☆ 読んで損はないだろう本
 ★★★☆☆ 本好きだったら、教養にはよさそうな本
 ★★☆☆☆ 私はお薦めしない本
 ★☆☆☆☆ ……多分私と感性が違う本

■最近の読書ターゲット

・吉田修一
・角田光代
・川上弘美
・山本文緒
・森博嗣
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■バンドターゲット(注目演奏者)

基本的にはベース好き

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・FoZZtone(渡會将士、Gt&Vo)
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・ウラニーノ(小倉範彦、Dr)
・LUNKHEAD(小高芳太朗、Gt&Vo)
・STAn(中嶋幸志、Ba)
・lostage(五味岳久、Ba&Vo)
・the HANGOVERS(ケンチュルビック、Ba)
・UNISON SQUARE GARDEN(田淵智也、Ba)

■るい

・「るい」は黒岩涙香からとった名前、元は涙香
・11月8日生まれ
・平均見た目年齢、27.5歳
・ミステリィ好き
・趣味は読書とライブ、時々映画
・死ぬまでに一体何冊本が読めるんだろうと日々考えている
・図書館愛用者
・毒舌

連絡先・・・→ j5025d★gmail.com(2012.12.01改)

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