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2006年7月24日 (月)

「DIVE!!」 森絵都

DIVE!!〈上〉 DIVE!!〈下〉

■「DIVE!!」森絵都著

森さん、久しぶりに。
何だこの速さは・・・?と自分でも疑いたくなる速さで読了。
昨日買ったのに・・・。読み終わった達成感と、前期試験の絶望さ。
今は言うまでもなく後者の方が比率が高いです。どうしよう、今更だけど。

「面白い!何?!この面白さ!止まらない!!」
そんな言葉でしか表せなくて申し訳ないけど、物凄く面白くてスポ根なお話。
読み始めたら止まらなくって、気が付いたらこんな事に。笑
飛び込みなんて生で見たことも無ければ、水泳すらルールもいまいちな私が、
まさかこんなに楽しんで読めるとは思いませんでした。
「飛び込み台から突きだしたそのコンクリートの先端に立ったとき、
知季はいつも深い後悔の念に襲われる」と言う何の変哲も無い冒頭文。
立ち読みでパラパラとめくった時に、この言葉に衝撃を受けました。
いつだろう、私もどこかで味わったような・・・と言う微かな記憶を辿ると
それはそれは陸上のリレーのスターターの思い出。
種目は違えど、思っていることは皆同じです。
頭の鉢巻を締め直して、クラウチングスタートを切るときのあの後悔の激しさと、
ゾクゾク感、思い出すだけでちょっとゾッとしましたが(笑)、
お陰で智季や要一の気持ちを十分に味わいながら読めました。
(最も私は高所恐怖症なので、10Mなんて高いとこに立ったら失神物ですけど。)
踏み切って入水するまでの輝く1.4秒。
その中に数々のドラマがあって、でも全ては一瞬で終わってしまう、
それを美しいく枠に収める彼らの努力に感動しました。
コンクリート・ドラゴンに立つ風景を思い浮かべるのはとても楽しかったです。
3人のスポ根に脱帽。うん、男の子はこうでなくっちゃ!みたいな満足感。
さすが森さんなだけあって人物描写ばっちり!
くどくない表現で、性格までばっちり説明してくれるので、凄くキャラクターが映える。
私は知季に気持ちを傾けていたので、飛沫に主観が移った時はショックでしたけど。笑
知季が主人公で進んでいくのかと思いきや、要一だったり飛沫だったり、
はたまた夏陽子だったり、ちょっと一々感情移入も大変かなぁと少し思いましたが。
ちょっと残念なのは、ラストの方の脇役キャラのくだりがしつこい・・・・と言うか長い。
最後のオリンピック選考のドキドキ感がちょっと薄れちゃうくらい、
文が長く感じてしまったのでした。(飛ばし読みしたくなります、先が気になって
あと最後の知季の点数が・・・!!!
でも・・・でも・・・あの点数が出るときの緊張感!!
まさか小説からこんなにリアルに感じ取れるなんて・・・!!と素直に感動。
うん、もうさすが森さん。長編もいいなぁと惚れ直しました。

ついでに「カラフル」も久しぶりに読みたくなってしまった。
「カラフル」は出だしが好きなんですよねぇ。
「おめでとうございます」から始まりますしね、意外性に感嘆。

「ダイブ!!」も楽しかったので是非是非!!
夏にぴったりです、長いけども。

*98

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コメント

こんにちは♪

ホント、清清しくっていいお話でした。
もう、誰も彼も応援したくて、オリンピックに行ってほしくて、仕方なかったですよう!
森さんの作品はこれが始めてなんですが、「カラフル」も面白いんですか?
ううう、読んでみたい!☆(≧▽≦)☆

TBありがとうございました\(o⌒∇⌒o)/
ええっと、前期試験がんばってくださいね(笑)

投稿: かずは | 2006年7月25日 (火) 07:48

TBありがとうございました~。
ほんとに、最後は「え?どうなったの??どうなったのよー!!」と発狂寸前(笑)
でもおもしろかったー。
次は「いつかパラソルの下で」を読みます。
来週くらいにレビューをアップするかなというところです(多分)。
よろしかったらまた遊びにいらしてください♪

投稿: くろ | 2006年7月25日 (火) 21:26

こんばんわ、お二方コメントどうもありがとうございます!

>かずはさん
本当よかったですよね~!スポ根青春な感じで。
3人とも代わる代わる主体で出てくるものだから、
「一体誰が勝つの?!」と最後の最後まで興奮して読みました。
本当、誰が行ってもおかしくない!って程の熱戦にハラハラドキドキでしたね。
「カラフル」面白いですよ。最初、死んでるところから始まるんです。
「おめでとうございます、あたなは抽選に当たりました(?)」
だったかな?。そんな感じで、抽選に当たった主人公(魂)は、
とある人の体にホームステイ出来る事になるんです。
それがね、感動本です。泣けますよ。
でも確か文庫出てないので、ハードで探すしかなさそうです。
私も昨日アマゾンで注文してしまいました。笑
では、またよろしければお伺いさせて下さい。
おうえんありがとうございます、死ぬ物狂いで試験頑張ります。笑


>くろさん
最後!!私も「え?私読み飛ばしちゃった?!」とか焦ってしまい、
何度も前のページめくってしまいました。笑
とっさに計算してみたのですが、中5人のジャッジが、
43以上でないと計算上2人には勝てないようです。
ちなみに43ギリギリだったとして、「600.75点」!
勿論私の中では皆10点満点だったと思っていますけれども・・・!
面白かったですねぇ、ここまで猛スピードで読んだのも久しぶりでした。
「いつかパラソルの下で」読んだ事無いです;
私は今度「永遠の出口」でも読もうかな、と思っております。
「カラフル」も注文中なので、届いたらまた読んでみようと。
またお伺いさせて頂きますね、お誘いありがとうございます。

投稿: るい | 2006年7月25日 (火) 23:10

こんにちは。TBさせていただきました。

「DIVE!!」の下巻を読んだ日、ちょうど甲子園の決勝戦(再)があった日で、オリンピックの出場を賭けた決勝のところを読むときは、同じくらい“固唾を呑んで”というように力はいっていました(^-^;)
あと、要一の9回目、父・敬介の言葉には・・・泣きました。
夏におすすめな小説ですね。
なんだか、とても吸引力を感じました。

またちょくちょく遊びに来ます。・・・来ていいですか?


投稿: ふぇるまーた | 2006年8月25日 (金) 09:23

こんにちわ!TB&コメントありがとうございます!

「DIVE!!」は本固唾を飲むって感じでしたね~!。
特にあのオリンピック決定の判定のときは!
毎度の試合でハラハラしましたけど、
最後はやっぱり格別って感じてしたね。
知季の判定が出ないもんだから、何度も探してしまいましたし。笑
要一のストーリーは親子関係が素敵でしたね。
親子でありながら、コーチと生徒と言う難しい関係と、
その中で生まれる親子愛に感動しましたね。
お父さんも叫んじゃって最高でした。
ちょっと堅物な人だと思っていたので、恥を省みず叫んだ姿に圧巻。
本当、夏にお薦め。一気に上下を読めちゃう魅惑のストーリーですね。
なんて。笑

私も甲子園見ましたが、ハンカチ王子・斎藤君はかっこよかったですね。
もうプロ野球なんか見れないよって感じの白熱具合、生で見たかったと後悔。

嬉しいコメントありがとうございます!
是非お暇がある時にいらして下さい。
こちらもまたお伺いさせていただきますね。

投稿: るい | 2006年8月26日 (土) 23:31

るいさん、はじめまして。
TBさせてもらいました。

前期試験はどうでしたか?
確かにテスト前に読むと、これは怖いですね...
続きが気になって、勉強どころではありませんね。

飛び込みのおもしろさが、すごく伝わってくる本でしたね。

投稿: しょう子 | 2006年9月18日 (月) 21:07

>しょう子さん

初めまして、TB&コメントどうもありがとうございます!
前期試験何とか無事でした。笑
・・・と言いつつ今家を離れているので通知を見ることが出来ず、
果たして単位が取れているかは不明なのでまだドッキドキです。
そうそう、テスト前に読み始めちゃって、
「あぁ、これはまずい事をしたなぁ」
と思った時にはもう手遅れでした・・・。だって面白くって。笑
森さんの本が面白いのは予想していましたが、
まさかこんなに物語の中に引き込んでくれるとは思っていなくて不覚でした。
飛び込みの面白さ、判りましたね!
あの点数が表示される時の、手に汗を握る瞬間。たまりませんでした~!
そして今度のオリンピックは飛び込みをしっかり見て見なくちゃな、と。
もしかしたら選手の中に知季や飛沫や要一みたいな
少年時代を送った人がいるかも知れませんし・・・なんて。

それでは後ほどこちらからもTBさせていただければと思います。

投稿: るい | 2006年9月20日 (水) 06:32

 こんばんは♪
 「DIVE !!」、読みましたよ~。
 TBさせていただきました。
 よろしくお願いします☆

 すっごい、青春全開、って感じでした!
 楽しく読めました。
 かなりまぶしすぎましたけど(笑)

 試合のときの緊張感、すごく伝わりましたね。
 陸上やってたというるいさんには及ばないけど(笑)、
 私も一緒に緊張感を味わいながら読んでいました^^

投稿: miyukichi | 2006年12月 9日 (土) 02:48

>miyukichiさん

こんにちわ!
TB&コメントどうもありがとうございます^^*
「DIVE!!」読まれたのですね~!!
おめでとうございます☆(おめでたいのか・・・?(笑)
単行本で読まれたのですねぇ、正解です!
私は文庫で読んだのですが、主人公の切り替わり?部分で、
ちょっと衝撃が大きくて・・・ずっと智季で進むと思っていたので(涙)

青春全開でしたねぇ!!楽しかったです。
何となく、設定が高校生でも良かったような気がするけども、
中学生だから、って言う初々しさと人間関係もよかったですね。
すごく眩しかった・・・私もこんな時代あったよ、と。(笑)
でも今読めてよかったかな、と思います。
子供に薦められるなぁ、とか目論んでいたり。遠い未来ですが(笑)

試合の緊張感、これを読んで思い出しましたよ。
ブルブルっとする武者震いの感じとか、飛沫のシーンで。
高校はオーケストラ部とかで、めっちゃ文化部だったのですが、
こう言う本を読むと、「あぁ私も運動部だったんだなぁ」と、
ちょっと感慨深く思ったりします。

噂によると・・・森さん今書いている小説は陸上の話とか?
だったら嬉しいのですが真相は明らかではありませんぬ・・・。

そうそう、これを面白いと思ったら、吉田修一の「WATER」もお薦めです。
こちらは水泳の話。「最後の息子」と言う本に入っています。
が、ちょっとホモ?要素が含まれているので好き嫌いあるかもしれませんが;
吉田さんの本3冊読みましたが、全部そんな感じ(苦笑)
もしや作者がそう言う毛があるのか・・・?と最近疑ってしまいます。

後ほどTBにお邪魔しますね^^*

投稿: るい | 2006年12月 9日 (土) 13:08

こんばんは、るいさん。
ついに読み終えました~。「一瞬の風になれ」とはちょっと違う、青春を感じました。
要一の快進撃にはすっごくドキドキしてしまいました。
それにお父さんの気持ちもとても心に染みました。
親の心子知らずとは本当なのですねぇ…
今年の北京オリンピックの飛込競技は今までとは違った目て楽しめそうです。(今まで見たこと無いかも)
明日からは「神様のパズル」という本を読みます。

投稿: fumika | 2008年2月 4日 (月) 01:54

>fumikaさん

こんばんわ~読み終えましたか!
楽しんでいただけたようで、お薦めした甲斐がありました^^*

思春期の少年たちの心と、
親子の密かなる絆…(?)のようなものが、
しっとり伝わってくる話でしたよね。

確かに、飛び込みって私も真剣に見たことがないのですが、
そんな私でも楽しんで読めたのは、
森さんの心理描写が上手かったからかなぁと思いました。

そうですねぇ、オリンピックで飛び込み。
私も見たことないですよ~。それに、個人的に
あんまりオリンピックに熱を燃やすタイプではないので…(笑)
しかし、飛び込みと、陸上競技はしっかり観戦したいと思います。

そろそろ映画も公開かと思うのですが、
登場人物にジャ○ーズの男の子が数人起用されていて、
うむむ…という感じです。嫌いではないのですが、
イメージがなんとなく違うような気がして;

「神様のパズル」…読んだことないですね。
楽しいようでしたら、ぜひ教えてください☆
最近「あたり!」と心から思える作品に出会っていません(涙)

私は現在
・「その日の前に」重松清
・「国境の南、太陽の西」村上春樹
・「あかんべえ」宮部みゆき
あたりを流し読みしています。

投稿: るい | 2008年2月 6日 (水) 10:00

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