「真夜中のマーチ」 奥田英朗
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真夜中のマーチ (集英社文庫) 著者:奥田 英朗 |
中途半端…奥田さん、どこを目指したんだ?と思わず呟いてしまう。
いや、面白いんですけど、うん、人間味がありすぎるというか…
まぁむしろそこが奥田さんのいいところであったりするのだが。
もうちょっとキャラが非現実的だったら、違う世界を描けたかも。
若干二十五歳の横山健二こと、ヨコケンは出会い系パーティ屋だった。
医者の卵をパーティに呼び寄せては、サクラの女とやらせ、
後ほど言いがかりを付けて大金をぶんだくるのを職にしている。
ある日開いたパーティで、三田物産の息子、三田総一郎を発見し、
さっそくサクラの女を掴ませた。いよいよ金をせしめようとした時、
どうやら三田が、三田物産の息子ではなく、三田物産の社員の三田、
だという事を知り、計画がおじゃんになった。
ヤクザに目をつけられたヨコケンは、とある部屋の契約人にさせられたが、
どうしても気になって見に来たその部屋では、闇の賭博が行われた。
大金がうなるマンションの一室…ヨコケンは金を奪ってやろうとするが…
最初3人が集合するまで、とても読むのが面倒になる。
何だか分からないが、すごく読みづらいのだ。
中盤にかけては、奥田さんのテンポに引き込まれ、
とても軽快に読むことが出来る。
一番気になったのは、キャラクターの設定であった。
三田はどうしても私には伊良部にしか見えなかった。笑
いや、傾向がですが、そういうキャラを目指しているのかなぁと。
ところで、奥田さんはこの本で何を目指したんだろうか…。
ただの滑稽な金盗り合戦か…?
確かに面白いのだけれども、この本を読んで思い出したのは、
伊坂さんの「陽気なギャングは地球を回す」であった。
これも強盗であるが、出てくる強盗四人は、それぞれ特技を持っている。
時間を正確に刻める女だったり、演説が上手い男だったり、
けれども、この本では、それが至極曖昧である。
三田は記憶力がいいといいながら、中国人の名前を忘れているし、
黒田もイマイチ特技が分からない。横山に到っては、
中盤から視点が変わるため、ただ恋に溺れる変な男、と化していて、
前半で見せた知的な部分はさっぱり生かされていなかった…。
と、キャラ設定がよく分からないまま進む話は、
なんとも中途半端な気がしてならなかったのだった。
例えば三田が超記憶力がよく、でもそそっかしくて、
黒田は悪の名案王で、でもファザコン&ブラコンで、
ヨコケンは知的で、でも黒田にめろめろで…
ともっとめりはりをつけて描かれていたら、何割かくらいは、
より面白く感じたのではないか、と思う。
そして、またしても恒例の登場人物全員参加の珍騒動も有。
何度も言うけど、私はそこがどうにも好きになれない…。
と、いうことで。そう言えば映画化らしですよね。
★★★☆☆*85
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