2014年1月14日 (火)

【映画】そして父になる

そして父になる【映画ノベライズ】 (宝島社文庫)

        是枝 裕和,佐野 晶 宝島社 2013-09-05
        売り上げランキング : 2702
                                                    by ヨメレバ

久々に映画館で映画を観ました。子どもの取り違え騒動が世間を
騒がせていましたが、実際にそんな場面に出くわしたら、自分は
何を思うのでしょうか。間違いでしたか、じゃあ交換しましょう、
何てそんなことは、決して出来るはずないのだと心が教えてくれます。

6年間育てた息子は、他人の子でした――。
大切に育ててきた6歳の息子。
彼は、出生時に病院で取り違えられた他人の子供だった
(amazonより)

福山さんがお父さんなんて、と違和感を覚えていましたが、
(と言うのは福山さんに生活感がなく、いい意味で結婚とは程遠い
独身貴族なイメージがあったので)この映画では、子どもよりも仕事を
優先してしまう冷たい雰囲気の父親像にとてもマッチしていました。
むしろ素で振舞っているようにすら見える。息子が自分の子ども
ではないと知り、「通りで自分に似ず物覚えが悪いわけだ」と
一番に非難の感情が沸く。どうしようもない現実に直面したとき、
選択するのは、息子を手放すことというのもその描かれた性格からは、
納得のもののように思えました。リリーフランキー演じる子沢山の
家庭で過ごす息子の様子を見て、自分は父親にはなれないのではないか
と感じてしまう。その様子がとても上手く描かれています。
しかし、それは間違っていたと気づくとき。
最後に「なあパパを許してくれよ」と息子に話しかけるところでは、
涙が止まらなかった。自分の付属物のように思っていた「子ども」が、
一人の人間としての「個人」として認められようにも感じました。
実際に起きた海外の取り違えの事件では、子どもを交換して暮らして
いる家族もあるようですが、今でも交流を続けて、パパとママは2人
いるということを教えているとテレビでやっていたのですが、
やはり、少しでも自分の子どもと思い育てた赤ちゃんは、離れがたい
絆が生まれるものなのだなと思いました。親子は血縁ではない
ということかな、とも思いました。もう一回観てもいいかも。
小説も読みたいです。

★★★★★*95

是枝裕和監督

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2012年9月15日 (土)

9/15FoZZtone@赤坂BLITZ

9/15FoZZtone@赤坂BLITZ

■セットリスト
(うるおぼえすぎるが覚えてるのだけでも…
CDはもう聴いてねぇ(シャレです)ので
新しいタイトルがまったくもってわかりません)

LOVE
タフ


ジャンピングガール
WORLD IS MINE

ロードストーン
クラブ

キラーウォーター
ハーフマイセルフ
tomorrow
fish
ジェネレーター
school
マザーロック

新曲?

ED

ベーコンエッグ
U.C.
ブロウ
LOVE

?ばっかりですが、
まあこんな感じのライブでした、ということで。

彼らはどこに向かっているんでしょうか……?

とも思わなくもない選曲。
いや、そもそも新しいアルバムの内容が
ああいう方向なので、まあ仕方がないのか。

「U.C.」はとってもレアかと。
竹尾さんが歌ってましたけど。げらげら←

あと歌詞がだんだん壮絶になってきていて
アフリカの次は宇宙ですか……。
とか考えてしまい。

ちなみに、渡會「大事なお知らせがあります、」
では解散ですか?と素で思いましたすみません。

***

けちょんけちょんに書いた後ですが、
とても温かくて行ってよかったと、個人的に思ったライブでした。

ああだから「ライブ」を観ていたんだとしみじみ思ったのです。
あちら側からも、こちらを見てくれていると、
感じることができる瞬間がそこに。

「音楽」がわたしの心を開いた、とは思わない。
やっぱり人ありきだと思う。
でもその人との繋がりが「音楽」だけだとしたら、
やっぱり「音楽」をもっと崇高に扱うべきかと考える。

わたしの中の「音楽」の価値は低い。
でもこうして今日も「音楽」に金を払い君たちの一番輝く姿
を観てきたのだから、「音楽」を届けてくれる君たちに
心から感謝したい。

早く明後日の音楽性から戻ってきてください(笑)
せっかくだから売れてほしいの。

頑張って。
グッドナイト世界。

とりあえず今日、生きていてよかった。
ありがとう。

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2012年6月20日 (水)

6/17FoZZtone@千葉LOOK動画

6/17FoZZtone@千葉LOOK動画

一応こちらでも宣伝しましょう。

ずっと居てくれると思った人がいなくなる、
その空は、人を信じたら信じた分だけ深く心に突き刺さる。
だから、無意識に個を識別しないよう心がける。
代りに観ている側が何を思っているのか、正確には判らないだろう。


ところで、一昨日初めてCDを開け音源をきちんと聴いたのだが、
「ベーコンエックとシェービングヒーロー」という歌詞に、
村上春樹の『ダンス・ダンス・ダンス』が歌われていてぎょとした。
ただ、ただ、ぎょっとした。

知らないで選んだの。

いつまでも絶好調でグッドナイト世界。

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2012年4月 6日 (金)

4/6FoZZtone@横浜F.A.D

4/6FoZZtone@横浜F.A.D

0.ベイビーゴーホーム

1.LOVE
2.TOUGH!!!
3.4D
4.blow by blow
5.レインメーカー
6.口笛男

すばらしい映画のワンシーンによく似ていました。

一つ言うなら、そのターバン何……?

ともあれお誕生日おめでとう。
みんないろいろあると思うけど、頑張れよ。
お前もな。

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2011年11月 5日 (土)

11/5FoZZtone@鶯谷東京キネマ倶楽部『組曲 白鯨』

201111061252000_2

11/5FoZZtone@鶯谷東京キネマ倶楽部『組曲 白鯨』

■セットリスト(?)
※とりあえずパンフに書いてある曲とアンコール

 Ishmael said
 明くる朝
 Hey!Mr.Backpacker!
 オシュグッド
 Rainbow man
 ターミナル
 Heartbreak Hotel
 missing mass
 Strike the sun~fanfare
 tempestoso~coda

ED

 新曲(そして10月君は泣いた、バースデー?)
 I play the guitar

ED2

 BRUTUS(Et tu, Brute!)
 in the sky
 School

※その他本編の合間にやったと思われる曲

 MorroW
 ロードストーン
 白鯨

? まだあるかもなぁ。
演出が圧巻すぎて、忘れてしまった。笑
やられた、やられた。
いいライブやりやがってこの野郎、な1時間40分だった。

入場が一番最後だったので、後ろで観ようと思っていたけども
右側が空いていたので、うっかり渡會前で観覧。

ちなみに皆さんスーツで登場。
安高さんは最初からメンバー入り。
曲の合間はすべて暗転し、時計の秒針が刻まれる音が流された。

前半のほうはほとんどの曲がアレンジされていて、
いったいどの曲がどう繋がってどの曲が始まっているのか
よく分からない感じになっていた。
というのも、ライブのタイトルが『組曲 白鯨』なので、
それをすべて1つの「曲」?というか「ショー」ステージのように
組み立てようと考えていたみたいで、
とにかく「見せる(魅せる)」ことに徹底したライブだった。
そういえば渡會さんがやたらアコースティックに持ち替えていたな。
演奏は「Hey!Mr.Backpacker!」「オシュグッド」あたりが最高点だった。

MC一切なし。黙々と、また坦々と、しかし怖ろしいほどの気合で、
奏でられる曲たちは、いままでにないほど迫力をもって
フロアに響いてきて、ただそれを見つめているしかできないような、
張り詰めた空気に満ちていた。

渡會さんは、フロアと2階席の間の、よく分からない空間の一点を
じっと凝視したまま歌っていて、いまできる精一杯を絞り出している
終始そんな表情だった。

まるでPVを観ているような、閉鎖的なショーを観ているような、
大きく言ったら映画に撮られたバンド演奏を眺めているような
そんな気分だった。

アンコールで入場しようやくMCを喋る皆の表情が
とても不安げで笑ってしまった。「どうだった?」と尋ねられているようで。
普通のツアーファイナルなんてどうにだってできたのに、
そんなにびくびくしながらも、この閉鎖的で上質で一方的なショーを、
新しい試みを、皆に見せてみたかったんだな、と考えたら、
彼らの挑戦心に改めて敬意を表したくなった。

後半はいつも通りのステージで、「お前ら楽しんでるかー!」なFoZZtone。
そのギャップがまた、さっきはすごい気合で作られた演出だったという
ことを感じさせられた。

やってくれますね、まったく。

「楽しかった」ではなく、「すごいものを観た」それが感想。
間違いなく初めて観た4年前からいままでで、
一番「すごい」FoZZtoneのライブだった。

今日が3回あったら、右側と左側と2階席と3カ所で観るんだけどなぁ、
なんてそんな気分にさせてくれて、ありがとう。
久しぶりに満足を超えた「すごいものを観た」気分でした。

お疲れさま。
ありがとう。
引き続き過剰に期待しています。
頼みますよ。


■↓今年の通算ライブ

013 11.11.05 FoZZtone@鶯谷東京キネマ倶楽部『組曲 白鯨』
012 11.11.02 FoZZtone@恵比寿LQUIT LOOM
011 11.10.22 FoZZtone@HEAVEN'S ROCK宇都宮
010 11.10.06 とみー@渋谷屋根裏
009 11.09.18 the HANGOVERS@下北沢GARAGE
008 11.09.11 つばきフレンズ、渡會将士、ウラニーノ@下北沢CLUB Que
007 11.07.18 FoZZtone@下北沢CLUB Que
006 11.07.13 a flood of circle@渋谷QUATTRO
005 11.06.04 the HANGOVERS@新宿レッドクロス
004 11.05.27 FoZZtone、a flood of circle@新宿LOFT
003 11.04.24 FoZZtone@赤坂BLITZ『Lodestone Tour 3 "to the NEW WORLD"』
002 11.04.06 a flood of circle@渋谷O-EAST『単独極東上陸作戦決行日』
001 11.01.13 FoZZtone@下北沢CLUB Que


去年は93本だったので9分の1です。
あらら、そして半分以上FoZZだ。

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2011年9月 4日 (日)

「高円寺純情商店街」 ねじめ正一

高円寺純情商店街 (新潮文庫) 高円寺純情商店街 (新潮文庫)

著者:ねじめ 正一
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する


いろんな商売があるものだ、とは分かっていても、どうもサラリーマン家庭
に育った人間は「自営業」の心が理解できていない気がする。大学の時に
老舗煎餅屋の娘さんと友だちだったのだが、煎餅屋の娘、という地位は、
なかなかまぁまぁすごいものである。なろうと思ってもなれないのだから。

高円寺駅北口「純情商店街」。
魚屋や呉服屋、金物店などが軒を並べる賑やかな通りである。
正一少年は商店街の中でも「削りがつをと言えば江州屋」と評判をとる
乾物屋の一人息子だった―。感受性豊かな一人の少年の瞳に映った父や母、
商店街に暮らす人々のあり様を丹念に描き「かつてあったかもしれない
東京」の佇まいを浮かび上がらせたハートウォーミングな物語。直木賞受賞作。
(Amazonより)

荒地の恋のほうが好きだったなぁ、などと思いながら。ねじめさんの文章は
とても好きである。おそらく谷川俊太郎が小説を書いたら、こんな感じに
なるのではないか、と思う文章構成。詩人がなす業なのか?描写がとても
丹念になされていて、情緒という今の小説界に忘れられ始めた温かさが
そこにはあった。高円寺商店街に行ったことがないので、本当にこの店
たち・人がいるのか分からないが、わたしの育った田舎町にも、冴えない
商店街があった。豆腐屋があり、パン屋があり、玩具屋があり、肉屋があり、
郵便局があって、靴屋があった。小学校の通学路であったこともあり、
この玩具屋にはよく通ったものである。しかし、よくよく大人になり
冷静にあの町を思い返してみると、よくもまぁ持っていたものだと
感じるのだった。あんな田舎町で、よくもまぁ玩具しか売らない商売をしよう
と踏み切れたものだと。失礼な話なのだけれど。そんなことを考えていたら、
乾物屋に生まれた少年のそうした不安な、しかしその場から抜け出すことの
できない世界に一気に飲まれて、いつの間にか商店街の住人のような気持ち
で読んでいた。それにしても、ねじめさんも主人公に語らせない作家だ。
周りの人間の描写ばかりが描かれて、肝心の主人公のことは話されない。
けれども、それでいいような気もしてくる。何せ「世界をどう見るか」と
いうものが、何より「個性」であるからだ。語られない主人公「正一」の
不安げな視点は、ただそれだけで、「個」を感じる事のできる濃さがある。

★★★★☆*86

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2011年7月 9日 (土)

「苦役列車」 西村賢太

苦役列車 苦役列車

著者:西村 賢太
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する


だいぶ前に読み終わっていたので、あらすじを忘れてしまい、Amazonより。
なんだか、これで芥川賞かよ……な、作品でした。というのも、西村さんは
以前に野間文芸新人賞なども受賞されていて、読み終わってからその
あらすじを読んだら、絶対そっちの方が面白いに違いないと思ったから、です。

友もなく、女もなく、一杯のコップ酒を心の慰めに、その日暮らしの
港湾労働で生計を立てている十九歳の貫太。或る日彼の生活に変化が
訪れたが…。こんな生活とも云えぬような生活は、一体いつまで続く
のであろうか―。昭和の終わりの青春に渦巻く孤独と窮乏、労働と因業を
渾身の筆で描き尽くす表題作と「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」を収録。
第144回芥川賞受賞。(Amazonより)

わたしの中の芥川賞のイメージは、「新人」に与えられる物であって、
なんだかたくさん本を出している人が受賞すると妙な心持がする。
この本の中では貫太という作者自身と思われる主人公が、極貧生活
(脱出できぬ苦役生活)を強いられ続けるという話なのだが、読んでいると
リアルなストーリーが生々しすぎて、日記もしくは過去回想のような趣を感じた。
西村さんの実生活なのか……? よくわからないけれども。
どことなく太宰治のようでもあり、それでいて作中で暗に太宰治を
貶している部分があって、そのような自分があまり好まない作風を
使用してまで描きたかった物語なのか、と考えるとますます「新人」らしく
なく思え、芥川賞? と頭の中で疑問符がつくのだった。そんなところから
個人的にこの本は「二冊は読みたくない本」だった。あの太宰治を連続で
読み続けると感情が疲弊し、この人はとにかくここに辿り着くんだな、
という極地を感じ取ってしまった時のような、何とも言えない不快なもの
を感じたからだ。人の根底を知ってしまった時の、やっぱり知らない方が
よかったかもしれない、というアレである。他の作品がとても良さそう
なのに、なぜこのような人間の根底を曝け出した泥のような(いい意味でも)
作品が芥川賞に選ばれてしまったのか、作者のイメージを守る上でも、
残念に思った。世間一般の読書の念が薄い層の人間は、「~賞」というと
すぐに手を出し、文句を付ける。賞に選ばれた本が、本人にとっての
傑作かどうかは別にして、勝手に他人に選ばれた作品を、だ。わたしも
この本からではなく、違う作品を読んでから、この本を読みたかった。
他の本を読んだから「苦役列車の貫太」のイメージを払拭できるだろうか。
もしも、次に読んだ一作で払拭できたなら、力量を賞賛し、できなかったら、
二度と読まない。そんな気がするほど強烈な「個人」の曝け出された本だった。
よくも、悪くも。

★★★☆☆*84

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2011年6月12日 (日)

【DVD】純喫茶磯辺

20080402003

いや、別にこんなに観たくて映画を観ているわけじゃないんです。とか、
言い訳しつつ、読書感想文を書くために、本を読まなくてはならないように
のっぴきならぬ事情でもって映画を観倒しているのです。ですから、
「映画を観るような時間がある」ではなく「映画を観なくてはならなくて」

交流の少なかった祖父が亡くなり、父には大量の遺産が舞い込んできた。
土木作業員として働いていた父だったが、根がだらしない父はぱたりと
仕事に行かなくなった。そしてある日突然「喫茶店をやる」と言い出した。
コーヒーアートで女にモテるため、という陳腐な理由からだった。
「カフェ」を想像していた咲子だが、出来上がった店は、最高にダサい店
だった。店の名前は『純喫茶磯辺』。おまけにカウンターは豹柄で、
テーブルはギンガムチェック、レジスターにはふわふわのファーみたいな
飾りさえある。その上アルバイトにやってきたちょっと可愛い女・素子
にはメイド服を着せる始末。最悪である。初めは客足の伸びなかった店だが、
素子のミニスカートに惹かれやってくる男性で賑わい始め……。

テレビドラマで十分ですね……な、映画?でした。映画なんでしょうかこれ。
会社のお姉さんにDVDを借りていたのをすっかり忘れていたので、ひつように
迫られて観てみました。なんだかまぁ、アレですね。「映画」よりも、
「テレビドラマ」を目指した感じの仕上がりでした。「テレビドラマ」
だったら、なかなかいい感じなんじゃないでしょうか。でも、映画館で、
これ観たら、ちょっと損した気分になるでしょうね、そんな感じ。
家でお菓子食べながら寝そべって観るのがいいんじゃないでしょうか。
物語のだらだら感がそれを助長しているようでもありますしね。仲里依紗は、
「ちーちゃんは悠久の向こう」の時に舞台挨拶で生で見たことがあります。
とても可愛い子でなかなか好きですが、演技が嵐の二ノ宮君並にわざと
らしく見えてちょっとうーん、もうちょっと自然にいこうよ……って感じです。
舞台挨拶の彼女はとても好きでしたが、演技をしている彼女はなんとも。
でもまぁ「下手」というより「演技してますよ感」が出てるので、
それを消せる役者になったら最強になりそうですけどね。と、彼女のことは
さて置き。いろいろごたごた詰め込まれ、しかも出来るだけ深刻なことを
コミカルに描こうと試みが施された物語でした。見ているだけでちょっと
笑える挙動をしてくれる宮迫を始め、仲里依紗以外はギャグ的配置。
「おいおいおい、マジで?」というだっさーい設定の中進んでいく物語は、
しかし、店を経営すると言う事や、親の離婚や、再婚問題、恋の最悪の失敗、
意外に真摯に迫るものばかりで、ぐうたらの設定の割には、マシな進み
でした。そして、それを裏付けるかのように最後に流れる回想のシーン
(会話)は、ちょっとばかり「ぐっ」とくる感じになっていて、悪くない
ものを見せられた気がしました。しかしながら、それは「テレビドラマ」
的に見たから「悪くないものを見せられた気分になった」のであって、
「映画」として映画館で観ていたら、あー…試写会で無料で見たかった、
と思うような気がしてならなかった、と思うだろうというのが感想。
暇つぶしには最適な、ぐだぐだドラマです。もうちょっとなんとかすれば、
もうちょっとなんとかなった気がするのに、諦めてる感が少し残念です。

★★★☆☆*83

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2011年6月 7日 (火)

【映画】パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉

201012140
内容もさることながら、別に3Dで観なくてもよかったな、と思った。
それにしてもジョニー・デップのジャック・スパロウははまり役。
このキャラクターが好きで好きでたまらない人にとっては、
いつまでも続いて欲しいシリーズだろう。映画でシリーズ化は大変。

ジャック・スパロウが生命の泉を目指し航海するために、仲間を
募っているらしい。脱獄に成功したジャック・スパロウの耳には
そんな噂が聞こえてきた。何? ジャック・スパロウが? 
俺はそんなことしてないぞ。真実を暴くべく偽物を突き止めた
ジャック・スパロウは、その正体が昔の恋人であることを知った。
そしてその恋人・アンジェリカは黒ひげの実の娘であるらしい
ともわかった。本当に? 疑いを拭いきれないジャック・スパロウだが、
脱獄の追っ手から逃げている最中、アンジェリカに隙をつかれ、
船に連行されてしまう。水夫として働かせられながら、この船が
黒ひげの船であり、生命の泉に向かっていると知るのだが……。

ネタバレします。
東宝で観たから不味かったのか?とふと頭を過ぎりつつも、
別に3Dの高い金を払ってまで観るほどでもなかったなぁ、と思った。
言ってしまえば、DVDで十分である。映画にとって禁断の一言。
一応今までのシリーズは、映画館であったり、DVDであったり、
テレビであったり、すべて観てきたのだが、一番微妙なでき
だったような気がする。原因は昔の女登場か? そもそも、
ジャック・スパロウに特定の女性の匂いがまったくしないので、
上手くイメージできないというか(映画のラストシーンがとても
合っているな、と思うのだが……置き去りにするところがね)。
それと海賊船が3つも登場して、敵なのか味方なのかがごっちゃごちゃ。
一応スペインとイギリスとの区切りはあるものの、ジャックは、
どこにも属しておらず、「船長」という名はキレイさっぱりどこかへ
消えており、黒ひげと国の言いなりになるいい加減な男と化していた。
まぁいい加減な男っぷりは、前例に違わずいい加減でよかったのだが、
今回は戦略を立てる楽しみ的な部分が抜け落ち、ジャックひとりの
駒踊り的な雰囲気があり、それがなんとなくシリーズの「中間」感を
感じてしまい、「あぁまだ続きがあるのね」という匂いがぷんぷんした。
いや、あっていいのですけれども「中だるみ」はいらないよなぁ、
みたいな。もう少しぐちゃっとせずにスマートにいったら、ラストに
向けて締まった気がするのに。漫画ワンピースでもそうだが、
海賊にとって船を一度失い、取り返す、というのはつきものなのかしら
などと思いながら、次回もラストじゃないだろうなぁ、な、パイレーツ
だった。次回はもっと3Dが発達して3D的面白みが感じられるといいな。

★★★☆☆*82

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2011年6月 6日 (月)

「疲れすぎて眠れぬ夜のために」 内田樹

疲れすぎて眠れぬ夜のために (角川文庫) 疲れすぎて眠れぬ夜のために (角川文庫)

著者:内田 樹
販売元:角川書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する


タイトル通り、疲れすぎて眠れなかった夜に読んだ本でした。わたしが
内田さんを初めて読んだ本でもあります。で、今回再々読くらいして、
感想を書いているわけなんですけれども、なんというか、最初の衝撃は
なんとも大きくてだから読み返すうちに自分の弱点がわかった気がしました。

疲れるのは健全である徴。病気になるのは生きている証。
サクセスモデルへの幻想を棄てて、「1ランク下の自分」を目指しませんか?
ささやかなことで「幸せ」になれるのは一つの能力です。
まずは身体の内側から発信される信号を聴き取ること。
真の利己主義を目指すこと。礼儀作法と型で身を守ること。
家族の愛情至上主義をやめること―。今最も信頼できる哲学者が、
日本人の身体文化の原点に立ち帰って提案する、最強の幸福論。
(Amazonより)

この本を読んで欲しいのは、ばりばりに会社で働いて、上流社会に
立ち向かおうとしている疲れたOLです。疲れていないとダメです。
いや、この時代、社会を女性が勝ちあがっていこうとしている時点で、
疲れていると思うので、世の一般OLのみなさんは大変納得し、頷きながら
読み進めることが出来るでしょう。「そんなに頑張るなよ」と、内田先生は
そっと肩を叩いてくれます。その仕事、辞めても死にはしないよって。
そんなことはごもっとも分かってはいるのですが、上へ上へと駆け上って
いる途中に、思考回路がどこかおかしくなるようですね。オーバーヒート
して疲れすぎて眠れない夜がやってきます。その点、男の人は大丈夫だと
いいます。なぜなら、憧れと現実を履き違えないから、だそうで。
女性は、履き違えるのだそうです。この本を初めて読んだときは、
なんとも「天啓」を受けたような、救われた気分になりました。
「あぁそうか頑張らなくていいんだ」と、改めて再認識したというか。
合わせて最近夏目漱石ばかり読んでいるので、夏目漱石の時代には(明治)
女はただの道具でしかありません。男から男に譲渡されるものです。
そのことをただ黙然と考えていると、ここにいるわたしという「女」が、
ひどくちっぽけで足掻き損をしている惨めな女に見えてくるのです。
自分で見えてくる、ということは、周りの(主に男性)人間からは、
もっと思われているはずで、だから、「まぁいいかこのへんで手を緩めても」
といういい意味での諦めを感じるのでした。で、再々読の感想としては、
途中から武道論が多くて、こんな本だっけなぁ?と思ったのが一番でした。
内田先生は誰かの引用が多いです。自分の意見もしっかり言うのですが、
その意見の裏には誰々の意見がこうしてあるからで、と解説されており、
予防線を張っている巧みな論法だと思います。何せもっともらしく聞こえる
からです。中盤で高校を中退してしまう話が出てきますが(実話)、
そんな先生が大学の教授になり(退職されましたが)「中退しちゃったのは
「キャラ」だったんですよ。あはは」なんていう怖ろしい笑えない茶目っ気が、
突飛な論法の説得力になっているに違いありません。わたしもそろそろ、
「キャラ」を葬りたいものです、と思いました。高校デビューかしら。
しかし、一番最初に読んだときが一番良かったな。

★★★★☆*86

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